願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、8月17日です。



マリンガ日伯寺


集会でのお昼
(黒い衣を着ている尼僧さんが員辨先生です)


剣道を皆で頑張っています

 ブラジルという国は、とにかく広いです。南米では最大の面積を持つ国で、日本の約22.5倍の面積です。勿論、見るものも、行くところも多いです。前回は、パラナ州のクリチバ市についてお話しました。今回は、同じパラナ州のマリンガ市を紹介したいと思います。

 マリンガ市は、クリチバ市から飛行機で約一時間です。同じ州でも、飛行機で一時間も乗らなければいけない、それだけ距離があります。マリンガ市は、約33万人の比較的に小さい町ですが、木や森が多く、自然や文化に恵まれている緑に溢れた場所です。
 マリンガには、ブラジルで私が訪ねた最後の浄土宗寺院があります。マリンガ日伯寺は、昭和58年に本堂の落慶が行われました。 今は立派なお寺が建ち、マリンガ市に来る観光客のスポットにもなっております。
 お寺の境内は広く、社会福祉和順会の老人ホーム(ここは、親戚や未練がいない日系人のための老人施設)があります。後に建てられた大講堂、食堂などもあります。もともと境内は、老人ホームを立てるために、日系人の方々が昭和50年に寄付された土地です。初代ブラジルの開教総監長谷川良信先生は日本の社会事業創立者の一人であり、この大先生と、2代目総監佐々木陽明先生は、ブラジルにての社会福祉に関して大変尽くしました。特に、現在も浄土宗南米開教総監として続けて来た佐々木先生は、40年以上もパラナ老人福祉和順会のために努力し、今もその理事長として務めています。
 マリンガのお寺では、老人施設だけではなく、青年の太鼓クラブと剣道の教室もあります。そこには、日系人だけではなく、いろんな人種のブラジル人が集まっている、画期的なところだと思います。

 マリンガで、特に心温まることは、京都で初めてお会いした尼僧さん員辨禎昭先生にまたブラジルで再会できたことでした。私は、ハワイの開教師の子供として育てられたので、日本で、員辨先生と初めてお会いしたときは、もとブラジルの開教師として紹介されました。その時は75歳くらいのお年でした。滋賀県のお寺に何年かいましたが、最後はブラジルに戻りたいとのことで、お別れをした覚えがあります。
 その員辨先生が、以前ホームの園長さんを務めていた事もありました。現在、91歳だそうです。もう園長さんの仕事はしていませんが、今でも、若々しい、清々しい姿は、初めてお会いした時とそんなに変わっていません。今でも、毎日、ホームに足を運んでいます。そして、毎日、ホームの方とお話したり、一緒にお食事したり、面倒を見たりしております。これが彼女の若々しい笑顔の秘訣でしょうか?本当に、素晴らしい方だと思います。私もいつか90歳まで長生きすることがあれば、員辨先生のような優しい、活動的な人になりたいと思います。90歳になっても、人のために頑張っています。
 自分のため、そして人様のために努力して来た人はやはり輝いています。 員辨先生は、長年ベテランの開教師で、手を合わせて、お念仏を称えるお声も素敵です。

 原 真 理


 2年ほど前である、お彼岸になろうとしているとき、突然にガマガエルが出現した。十数年ぶりの3度目のお出ましであった。ちょうど法然上人800年遠忌に向けて、書院庫裡の建設にともない、寄付をお願いしているときであっただけに、おごることなく精進をしていく事を誓った次第である。

 そしてこの7月のお盆に4度目のお出ましである。早速携帯のカメラに収まっていただいた。書院庫裡の建設の完成があと2ヶ月というところでの出現となり、まさしく出来具合を見に来たのであろうか。
 蛙とはいえ、「山主」であられる。今回は息子もいたので、「副住職でございます」と会っていただく。快い緊張感が走る。

 どうも節目ごとにお出ましになられるように思われるのは、何故だろうか。違った見方をすれば、単に偶然出会ったに過ぎないのかもしれない。むしろ、大がかりな基礎工事をおこなっただけに、自然環境への影響を考えたとき、ヒキガエルの出現は何か安堵感を受けた。
 それは、ただ滅多に見ることのなくなったヒキガエルに出会ったことに、特別の意味を持たせようとしていると言ってもいいだろう。たとえ偶然であっても、その出会いというものを大切にしたいと思う。

 人間にしても、動物にしても我々は多くの出会いのなかで成り立っている。出会いを喜ぶこともあるし、時には望まない出会いもないわけではない。すばらしい出会いは、素直に喜べばよいのであるが、いやな出会いには、時には耐え、時には忍ばなければならないこともあるであろう。
 私が寺に生まれて、寺を務めることも、ひとつの出会いである。その出会いを受け入れるも、受け入れないことも、本人の自由であることは言うまでもないことである。ただ多くの出会いのなかで、そのひとつひとつを精査することはなかなか出来ないことであるとするならば、出会いというものを大切にしていきたい。

 山主さまに会ったことによって、無事な書院の完成、そして法然上人800年遠忌の法要が無事迎えることができるように思えてきた。


さん‐しゅ【山主】
一山・一寺の住持。

ひき‐がえる【蟇・蟾蜍】 ‥ガヘル
カエルの一種。体は肥大し、四肢は短い。背面は黄褐色または黒褐色、腹面は灰白色で、黒色の雲状紋が多い。皮膚、特に背面には多数の疣(いぼ)がある。また大きな耳腺をもち、白い有毒粘液を分泌。動作は鈍く、夜出て、舌で昆虫を捕食。冬は土中で冬眠し、早春現れて、池や溝に寒天質で細長い紐状の卵塊を産み、再び土中に入って春眠、初夏に再び出てくる。日本各地に分布。ヒキ。ガマ。ガマガエル。イボガエル。色葉字類抄「蟾蜍、ヒキカヘル」

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


願成寺山主


 

8月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。8月上旬にハガキにてご案内申しあげますので、ご希望をお知らせ下さい。

「ご自宅での棚経」
8月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
8月13日11時、本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

第279回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
8月21日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
常林寺住職 山田 太壱 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
9月18日(金) 同時刻  本法寺住職 清水 俊匡 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

本メールマガジンがご不要な方は、下記URLから配信を解除できます。

http://ganjoji.com/mlmaga.html (解除・退会)