願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、3月15日です。



中島愛(めぐみ)さん


お餅を丸めるラハイナ浄土院のメンバー(檀信徒)

 年末年始、ハワイに里帰りした時、ラハイナのお寺(ラハイナ浄土院)に日本からボランティアが来ていました。25歳の中島愛(めぐみ)さんが、お寺のお手伝いにと3ヶ月ほどマウイに滞在しています。愛さんは、浄土宗の僧侶であった長谷川良信先生が創立した淑徳大学出身で、社会学部社会福祉学科を出て、保育師資格を取りました。(実は、淑徳大学の長谷川良信先生と言えば、以前ブラジルの浄土宗の話に出て来ました。1954年ブラジルに浄土宗を開教し、初代の総監になったお方です。そして、ブラジルの浄土宗のお寺が現在社会福祉施設を運営しているのも、この先生の活躍のためです。先生が創立した大学も、今日社会福祉の育成に励んでいるのも、やはり先生の心が現在まで伝わっているからではないでしょうか。)

 愛さんは、大学時代、パネル・シアターの創案者古宇田亮順先生の講義を受け、パネル・シアターに心を打たれました。パネル・シアターのサークルがあることを聞きクラブに入り、保育園、幼稚園、小中高学校や養護学校、障害者施設、高齢者施設で、パネル・シアターの上演活動をしてきました。サークルは、年に1回ハワイで海外公演をしていて、愛さんはそれでホノルルに3回来ているのです。
 今回、ラハイナに来ることになったのも、このパネル・シアターがきっかけです。大学の学園祭に友人と後輩たちのパネル・シアターを見にいった時、古宇田先生にお会いして、ハワイが話題になりました。そして、ハワイでボランティアしませんかと、愛さんに声がかかったのです。
 愛さんは、ハワイに行ったことがあって、そして浄土宗の大学を卒業しているということもあって、ハワイに来ることを決めました。愛さんは、私にこう語りました。「パソコンが出来る人を探していたことと、年末のお手伝いを探していると聞いたので、自分が役に立てばと思い来たのです。お手伝いを通して、自分のことを見つめたいと考え、ハワイにお世話になろうと思いました。」この言葉に、私は感動しました。なんという、ボランティア精神!

 愛さんは、ちょっとシャイで、とても優しくって、素直な方です。そして、とてもよく働きます。毎日、朝のお参りに起き、一緒にお念仏を唱えます。朝から夜まで何一つ愚痴を言わず、頑張っています。愛さんは、ラハイナのお寺のために大活躍をしています。

 この体験について、彼女に聞いてみたら、このように愛さんは話してくれました。「日本以上に、日本っぽいことをやっていました。お餅つきや、大晦日には、お寺で皆で年を超すという、日本では最近あまり見られない伝統が守られています。お寺を昔から知っている人たちは、後世に伝えたいと言う気持ち、お寺を守りたい気持ちを強く感じました。そして、自分たちが歩んで来た歴史に関して思いが強いと感じさせられました。日本にいては、できない経験、なまの人の体験談を聞けたことがマウイに来て良かったと思っています。」
 自分の慣れている毎日の生活から全然違う世界に入り、人のために頑張っている愛さんの姿は、とても素敵だと思います。この経験を通して自分のことを見つめたり、そしていろんな人と出会う機会をつくっている愛さんの気持ちは、本当に素晴らしいです。

 原 真 理


 昨年の暮れ、気象庁が「桜の開花予想」の発表を中止した。まず当人の弁を掲載しよう。

   気象庁では、昭和30年から毎年3月〜
  4月にかけて、全国(沖縄・奄美地方除く)
  の気象台等が観測しているさくらを対象
  として、さくらの開花予想の発表を行って
  きましたが、最近では、全国を対象とした
  当庁と同等の情報提供が民間気象事業
  者から行われています。
   このため、当庁でこれまで行ってきた応
  用気象情報としてのさくらの開花予想の
  発表につきましては、来春から行わない
  こととします。
   なお、生物に及ぼす気候の影響を知る
  ことを目的としたさくらの開花の観測は引
  き続き行うこととします。また、これまで
  気象庁で用いてきた予想方法につきまし
  ては、気象庁ホームページ内の以下のア
  ドレスに解説のページを設けましたので
  併せてお知らせいたします。
  (気象庁ホームページより)

 民間気象業者がおこなっているので止めるのだというが、結論からいうと私には残念でならない。河津桜の開花報道を見るにつけ、いや憤りすら感ずる。

 日本の国にとって「さくら」はどのような存在であろうか。我が国を象徴する花であることには異論がなかろう。ジョージワシントンの「さくら」の話や東京の尾崎行雄市長から贈られた「さくら」がポトマック河畔で咲き続けていることは、あまりにも有名である。 中国の西安には、遣唐使で日本に帰ることのできなかった阿部仲麻呂が望郷の念を詠んだ歌「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」の歌碑が立てられ、周辺には「さくら」が植えられ、日中友好の象徴となっている。

 さらには、醍醐朝の古今集に始まる勅撰和歌集においては、単に「はな」といえば、おおかた「さくら」の花を指している。「お花見」は「さくら」の花を見ることに限定されており、藤の花を愛でるのは「藤見」であって「お花見」ではないのである。

 「さくら」の花は、古来より我が国の象徴であり、「さくら」の花を愛でるというひとつの文化であるのに、国の機関である気象庁が何故に「桜の開花予想」の発表を中止するのであろうか。すばらしき日本の情緒の世界を捨ててしまうという行為であることに気がつかない限り、気象庁ばかりでなく血の通った行政は望めないことであろう。今の日本の国が、日本人が、もっとも失ってはいけないものである。

 一部のブログに、「桜の花期予想が外れることが多くなったので中止したのではないか」と、まことしやかに語られているが、私も信じたくなる次第である。
 地球の温暖化が叫ばれているときに、気象庁が属する国土交通省は蚊帳の外に出たというべきか。

 法然上人のご命日は1月25日であるが、本山の遠忌法要はすべて4月の「さくら」のころおこなわれる。今年も桜の満開の時期、増上寺や知恩院で法然上人799年遠忌に手を合わせたい。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


八重桜(願成寺)


増上寺と桜


しだれ桜(三嶋大社)


 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月21日(春分の日) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
一般祈願料 3,000円  特別祈願料 1万円
申 込 み
お彼岸のお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

第286回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
3月26日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
玉泉寺副住職 温湯 康二 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
4月16日(金) 同時刻  如来寺住職 荻田 宣史 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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