願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、6月15日です。



ヨセミテー国立公園


キャンプが大好きなソフィーちゃん。夢と希望が一杯

 願成寺さんのメールマガジンに2年間ほど毎月記事を書かせていただきました。普段、英語で行動している私にとって、日本語で書くことはとても良い勉強、そしてすばらしいチャレンジでした。読んでくださっている皆さまのご感想を聞くことができなかったのが残念でしたが、私のつたない日本語で何かを感じていただけましたならば嬉しいかぎりです。最終回は、最後に残したいことを書かせていただきたいと思います。

 21世紀の始めは希望に溢れいろいろと期待があったのですが、現在の世の中は混乱しています。政治、経済、環境問題で人々は悩まされています。また、ミクロのレベルでは、人間関係で悩まされている方も少なくないでしょう。ある意味では、800年前の宗祖法然上人の時代とそんなに変わっていない気がします。現在の世界は、ものが溢れて様々な技術が進歩し、いろいろと便利になっているはずにも関わらず、心の安らぎ、豊かさに欠けているのはなぜでしょうか?
 「南無阿弥陀仏」を称えれば、全ての問題が消えるわけではありません。人間として生きることは辛い、そして苦しいことです。それでも、やはり人間として生まれることができたことは、素晴らしい、奇跡のようなことです。そして、今、この尊い命を、大切に頑張って精一杯生きなければならないと思います。私にとって法然さまは、このことを教えてくださいました。生きることは、苦しいからこそお念仏を称えます。お念仏を称えることで、心の安らぎを得るのです。お念仏を称えることで阿弥陀さまの極楽浄土に生まれると、法然さまは教えてくださいました。法然さまは、私たちに心の安らぎと希望を与えてくださいました。法然さまは、お念仏を通して、辛いこの世の中を、どのように生き抜いて行けばよいか教えてくださいました。お念仏を称えて、心が安らぐと、ものごとをはっきりと見ることができるのです。

 法然上人800年大遠忌に向けて、浄土宗は「法然共生」(ほうねん ともいき)をキャッチ・コピーとしています。今年の1月15日のメールマガジンに「法然共生」について少し書かせていただきましたが、これは正しく今の時代に適切な言葉です。「共生」とは、今の世の中の自然環境の問題にもふさわしい言葉です。人と人の繋がり、お互いに生かされていることにもふさわしい言葉です。また、過去から未来の繋がりを表す言葉です。今、私たちが生かされていることは、やはり先祖の御蔭さまです。当たり前のようで、実はとても尊いことです。

 「南無阿弥陀仏」を称えると、私は大好きなお婆ちゃんたちや若くて亡くなった伯父さんがそばにいるようです。この繋がりは、今、自分が生きているこの人生に意味付けをしてくれます。
 今日、夢がない人や希望を失ってしまっている人が多いと思います。人生に意味が感じられない人や生きる理由を分からない人がいます。これは、願う心を失ってしまったからだと思います。世の中は、パーフェクトではありません。それを乗り越えることが大切です。願う心を持つことは、信じる心を持つことです。人とのつながり、そして過去とのつながりを大切することで、生きている意味が見つかります。お念仏を称えることで、このつながりを築くことができます。一歩、一歩、自分を変え、さらには世の中を変えることができると思います。どうぞ、800年大遠忌に向け、お念仏を称え、法然さまの教えを一緒に改めて考えましょう。

合掌

 原 真 理



 日本の競馬史上初の珍事が起きたのを皆さまご存じでしょうか?
5月23日の東京競馬場で開催された第71回東京牝馬優駿(通称オークス)で、JRA史上初となるG1で、2頭の馬が同着で1位となったことです。
 競馬というのは、基本的には同着は余程のことでない限り起こり得ません。賭け事という面も持つ競馬は、その公平性のために着順については審議をしっかりとおこないます。また、競走中に他の馬の進路を妨害すれば降着、ジョッキーは何日かの騎乗停止という重たい処分処分さえ下されます。
 今回のオークスは13分間という長い写真判定の結果、一着同着という結果になりました。写真判定の写真は、JRAに写真の権利があることから掲載はできませんので、インターネットなどでご覧になっていただければと思います。私は、競馬雑誌をすぐに買い、判定に使われた写真を見たのですが、確かに鼻先の位置が全く一緒であり、同着という判定結果に納得がいくものでした。

 さて、私は競馬場に行ったことはありますが、一回も馬券というものを買ったことがありません 。 競馬というよりも馬の走る姿というものが好きなのでしょうか、ただ競走馬が走っているのが見たくて競馬場にも行き、テレビ中継を見ています。もちろん、G1ともなるとどの馬が勝つのだろうか、レースに出る馬の血統はどうなのだろうかと予想はしますが ‥‥。

 オークスやさまざまなG1レースにおいて、ジョッキーの腕というのは人気や結果に直接関係するところであり、鞍上のジョッキーで人気も変わる程です。
 ここで一つ問題です。仏教にも腕の良いジョッキーがいるのですが、どなたのことだかご存知でしょうか?正解は「お釈迦さま」です。お釈迦さま、ゴータマ・シッダールタは出家される前はシャカ族の国の王子さまであり、武術や馬術は習っておられ、特に馬術は得意であったとお釈迦さまの伝記などにあります。
 お釈迦さまが出家される時も、王宮から離れる時には馬に乗って出ていかれました。この馬は健陟(カンタカ)という名前の白馬で、カンタカの蹄の音を聞いて、お釈迦さまは出家への決意をしたと言われています。しかし、馬術が得意であったお釈迦さまは剃髪の後には、カンタカをついて来た従者に渡してしまいます。以後、涅槃に入られるまで基本的にはお釈迦さまは自分の足で歩かれていきました。修行をするにも、悟りをひらかれた後にも、自分の足で歩いていくことが大切であるということなのでしょうか。とにかく、馬に乗られることもなく、お釈迦さまは自分の足でインド中に仏教の教えを広めていかれました。

 なかなか生で馬を見る機会はないかと思いますが、馬とお釈迦さまにはこのような物語があるのだと、馬や競馬を見た際には ぜひとも 思い出していただければと思います。
 仏教に関することは、身近な所に転がっているものなのです。

 天主君山現受院願成寺副住職
 魚 尾 和 瑛


苔のなかの子供たち(大原三千院)



 

第289回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
6月18日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
福泉寺住職 岩佐 善公 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
7月23日(金) 同時刻  願成寺住職 魚尾 孝久 師

 

墓地清掃

 恒例となりました、お盆の墓地清掃をおこないます。檀信徒総出でのお掃除の機会でもあり、また、「そうめん流し」も用意いたしておりますので、ご家族とともにご参加いただけますようお願い申し上げます。

日   時
7月4日(日) 9時より(雨天決行)

 

7月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。6月下旬にハガキにてご案内申しあげますので、ご希望をお知らせ下さい。

「ご自宅での棚経」
7月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
7月13日10時、13時いずれかに本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

お盆灯籠流しの販売

 7月16日、三島市仏教会主催の「灯籠流し」が水泉園(白滝公園)でおこなわれます。7月3日より、灯籠を販売いたします。

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。



 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。


 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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