願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、4月9日です。




ネパールの旗がたなびくマーヤ堂


お釈迦様が産湯をつかり、マーヤ夫人も沐浴されたと言われる池


菩提樹の古木に、人々の祈りがある


アショーカ王石柱の前で、法要を厳修させていただく

 仏教の開祖は、お釈迦様。この呼び名は出身部族サーキャ族の音写からきている。または、ブッタ(目覚めた人)など、多くの尊称がある。本名はゴータマ・シッダルタ。ゴータマは「最も優れた牛」、シッダルタは「悟りを達成した人」という意味だ。
 4月8日は、お釈迦様の誕生日を祝う仏生会で「花祭り」として、各地の寺院で法要が行われ、花御堂に誕生仏を安置する。
 お生まれになった瞬間に、天から降りてきた龍が清らかな水(甘露水)を注いで祝福されたとの伝承がある。その意味をとって、生まれたばかりの可愛らしい、お釈迦様のお像に甘茶をかけるのが習わしとなっている。
 この誕生会は、唯我独尊像ともいう。お釈迦様は、生まれた直後に七歩あるいて、右手を天に指し左手を大地に向け「天上天下唯我独尊」と言ったという話は、よく知られている。しかし、この言葉の意味を「私は、この世で最も尊い存在だ。」とも解釈されている。本来は、宇宙間に自分より尊いものはないという意味で、人間一人ひとりが、宇宙にただ一つしか無い命を頂いている尊い存在だという事を言っている。
 花御堂は、お釈迦さまが生まれた所の、ルンビニの花園を表している。このお釈迦様の四大聖地のひとつである。ネパール領ルンビニに、今年の2月23日に参拝することが出来た。
 お釈迦様の聖地巡礼を、2月19日から27日までの9日間、二十名ほどの僧侶の方々と共に巡った内の一か所だったからだ。
 ルンビニは、1896(明治29)年ドイツ人A・フェラーが発掘調査をした結果、お釈迦様がお生まれになった事を示す、遺物の多くが発見され、実在の人物であるのが証明された。その一つが、古代インドのマウリヤ朝第三代アショーカ王が建てた石柱だ。
 このアショーカ王柱と呼ばれている塔は、王がインド亜大陸を統一した後、武力による征服を悔いて、法による国家統治を心がけた。その法を国民に知らせ、守らせる為に法勅文を刻み領内各地に石柱を立てたと云われている。
 ルンビニで発掘されたアショーカ王石柱の碑文に、お釈迦様の地であることが明記されていた。
 「アショーカ王は、即位20年を経て、自らここに来て祭りを行なった。ここでブッタ・シャカムニが誕生せられたからである。それで石で馬像を造り、石柱を造立せしめた。釈迦がここで誕生せられたのを記念する為である。…」。
 ルンビニで、サーキャ(釈迦)族の王・スゥッドーダナ(浄飯王)と、その妻マーヤ(摩耶婦人)の子としてお釈迦様は誕生した。
 現在のマーヤ堂は、発掘で現れた遺構をそのまま覆う形で、中に回廊がめぐらされていて、遺構の全体を上から拝観できる。旧マーヤ堂で発見された、お釈迦様が誕生した場所を示す「マークストーン」(印石)は、そのままの位置に置かれている。そして少し見上げた所に、お釈迦様の誕生仏が、旧マーヤ堂にあったのと同様の場所にある。
 マーヤ堂の左側には、アショーカ王石柱があり、お釈迦様が産湯をつかったとされる池は、何度か重複拡張され、今の形になっている。
 私が参拝した日は、快晴で爽やかな風が吹く気持ちの良い日であった。世界各地から来られたであろう多くの人々が、それぞれの場所で、お経を唱えていた。
 大般涅槃経に、「この地を巡礼するものが信心を持った後、息絶えたならば、彼らの死後肉体が朽ち果てても、再び生を得るであろう。その生とは、至福の天界へと続く道である」(五章八節)
 お釈迦様誕生の地ルンビニを訪れて、大般涅槃経に書かれている言葉の意味を、僅かであるが実感として感じることが出来た。

 国内開教使・桂林寺住職  永 田 英 司








 三島田方地区の浄土宗寺院の僧侶を中心として、普通救命講習会(AEDの使用方法)が、拙寺を会場としておこなわれた。実技中心の3時間の講習である。拙寺としては1年半前にもおこなったので2度目の研修となったが、やはり命を救うという命題のもとでは前回同様みな真剣そのものである。

 しっかり学ぼうとしても思うようにならないのが、救急救命処置のなかでも人工呼吸と心臓マッサージを組み合わせた心停止に対する救命処置「心肺蘇生」である。人が倒れて意識がなく心肺停止状態の場合には、まず救急車の出動依頼、可能であればAEDを取り寄せ、救命処理を補助してくれる人の確保、そして30回の心臓マッサージと2回の人工呼吸を1セットとした「心肺蘇生」をおこなうのである。
 心臓マッサージは、胸の真ん中に両手を重ねて肘を曲げないようにまっすぐにのばして置き、胸が5cm以上沈むように1分間に80〜100回の速さでリズミカルに圧迫します。
 人工呼吸は、感染防止のレスキューマスク等がある場合におこなう。まず、気道の確保して額に手をあて、逆の手で鼻をつまむ。大きく口をあけて空気を吸い込んだまま、倒れている人の口を覆い、静かに息を胸が軽く膨らむ程度に計2回吹き込みます。

 この心臓マッサージは、想像以上に体力のいる作業である。3セットおこなうと、こちらの呼吸と心臓が絶えられそうもない程だ。2〜3分おきに交代が理想といわれるが、必ずしもその場にできる人がいるとは限らない。始めた心肺蘇生は、本人の自発呼吸および脈拍の確認ができるかまた救急車の到着までおこなう必要があるので、そこで持続可能な速度ということになる。
 救急車の到着は、場所にもよるが平均7〜8分という。それまでいかにリレーしていくかが重要である。さらに必要とあらば、AEDの操作という処置が加わる。AEDの操作は体力は必要なく、講習を受けている人ならば誰でもできることなのである。

 救急救命が必要とされたとき、すべてが完璧にできれば良いが、まず救命の一翼を担うことができるようになることが大切である。現代の世の中にあっては、僧侶の責務ともいえよう。

 三島消防署から、レスキューセット(感染防止用ビニール手袋、人工呼吸用マスク)をいただいた。つねに携行することが大切である。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


レスキューセット









第310回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
3月16日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
延命寺 高橋 俊行 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
4月20日(金) 同時刻  十輪寺 菊地 博英 師

 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月20日(火) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
一般祈願料 3,000円  特別祈願料 1万円
申 込 み
お彼岸のお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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