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次回配信日は、8月1日です。




開山忌当日の関東総本山の石碑と開山忌のお知らせ


海開きをした朝早の誰もいない材木座海岸


大殿では多数の参拝者の中、開山法要が行われた


良忠上人自身が彫られたと云われる坐像のスケッチ
(永田英司画)

 鎌倉、大本山光明寺山内に、神奈川教区教務所があり、教化団の一員として光明寺に通うようになって、早いもので三年目の夏が来た。7月1日には、光明寺の直ぐ手前にある、材木座海岸の海開きがあった。
 夏本番を迎えようとする7月6日、浄土宗三祖良忠(りょうちゅう)上人の開山忌法要と、神奈川教区檀信徒総会、研修会が厳修された。昨年の開山忌は、宗祖法然上人八百年大遠忌法要が、開山忌を軸として開催された事もあり、一年ぶりの通常の法要、研修会だった。光明寺を開山した良忠上人は、正冶元年(1199)石見国三隅荘(いわみのくにみすみのしょう)(現・島根県浜田市三隅町)に生まれた。そして弘安10年(1287)7月6日に、89歳で鎌倉の地で往生するまで、修学と念仏弘通のための、広範囲にわたる行動力には驚かされる。故郷の石見から始まり、筑後、信濃、上野、下野、上総、常陸、武蔵、鎌倉、京都など全国各地に及ぶ。

 良忠上人は、入滅後の七回忌の正応6年(1293)に伏見天皇より勅諡(ちょくし)され、「記主禅師(きしゃぜんじ)」の称号を賜わっている。称号の意味は、宗祖の著書や一宗の中心になる経論などの注釈や、多数の著書を書かれた人の事をいう。今、神奈川県横浜市鶴見区の、良忠寺所蔵である絵解き「記主禅師行状絵詞伝」を元に、神奈川教区など幾つかの組織の代表で構成した良忠上人御絵伝実行委員会が、冊子にすべく作業を進めている。
 その始まりの切っ掛けは、平成21年11月末に良忠上人の御遺跡を訪ねて光明寺布教師会布教教化研修会があったからだ。この時は、下総国から武蔵、鎌倉への足跡を軸としていた。研修会の最後に訪れたのが、記主山(きしゅざん)然阿院(ねんないん)良忠寺だった。

 寺伝によると良忠上人が、関東にこられて専修念仏弘通している時、ある夜に霊夢に薬師如来が枕元に立たれて「これより西南の古川(現在の鶴見川)に禅師を待っている。その場所に行き、一寺を建立せよ」と告げられた。
 良忠上人が、その場所に行くと、薬師如来並びに十二神将の尊像が現れたという。
そして、その場所に42歳の時、仁治元年(1240)春に一寺を創建してから、現在の良忠寺に至っている。また、御自身の尊像を同じ年に、厄災消除の為に彫られ、一尺八寸(54.5センチメートル)の坐像を開眼した。
 現在の良忠寺住職は、六十一世、森本祐康上人。非常に美術に造詣が深く、仏教関係の名品の数々も拝観することが出来た。その中の一つに、私自身が強く興味を持った素晴らしい作品があった。良忠上人の絵伝として、三幅の掛け軸になっていて、誕生から入滅までの生涯を、日本画の岩絵具で色彩豊かに制作した労作だ。大正時代に十年ほどの歳月をかけて描かれている。後で判明したのだが、二幅が良忠上人一代記で、一幅が良忠寺縁起になっている。
 画家は、当時の小田原の西念寺住職であった北邨謙誠上人だ。森本住職は、大正時代に小田原と横浜を往復し、時には宿泊もしながら長期にわたり制作していた様子を先代住職から聞いたと話してくれた。
 この絵伝には、元の本がある。「記主禅師行状絵詞伝」三冊(六巻)吉水玄信上人の著作だ。内容は、良忠上人の伝記を、わかりやすくまとめ、絵図や法話をいれて、当時の一般の信者に理解できるように書かれている。その本の奥付には、明治18年11月発行、関東総本山蔵となっている。光明寺のことだ。
 この本は、白黒の絵図であるが、同一の構図を日本画の色彩で表現した、北邨上人の絵は、現代の人々にも、より分かり易く見る事ができる。絵解きになっているので、文章は要約されている。こちらは現代語訳にして、良忠上人の生涯が明確に伝わるように、平行して作業を進めている。
 平成の時代に、浄土宗第三祖大本山光明寺開山の良忠上人の日本画での一代記を発行し、偉大な先達の苦労を蘇らせるのも、意義深い事だと思う。
 本年度中には、「良忠上人御絵伝」として発行できる様にしたい。

 桂林寺住職  永 田 英 司








 新幹線からちらりと見えた東京タワーがどうも様子が変である。仕切りなおして見てみようとするが、ビルの谷間を通過するほんの一瞬であるので、思うように理解できない。どうも先端部分に覆いのようなものが見える。
 一瞬思ったのは、その高さをスカイツリーに譲ってしまったので、その高さを伸ばすべき工事に入ったと。いやそんなことはない。さっそくホームページをみるに、地デジ切り替えによるアナログ設備の撤去、そして私にとっては心配していた東日本大震災による頂上部の傾きの修理とある。最先端の傾きは、痛々しさもあり早く治してもらいたい気持ちと、震災の保証人として残してほしくも思ったが。3年間かかるそうである。また美しいシルエットを見られることを楽しみにしている。

 昨今は、テレビをはじめ皆がスカイツリーの話題で持ち切りある。先日私が所属している年金友の会(会員になったつもりはないが、年金請求の代行を依頼した金融機関が入れてくださったのであろう。)より「スカイツリー見学の旅」という案内が来ていたが、参加するつもりはない。また個人的にも行くつもりはない。
 理由は簡単である。まだ東京タワーに昇ったことがないのに、新しくスカイツリーができたからといって飛びつくわけにはいかない。それが私のつまらない仁義である。物事には必ず順序というものがあり、少し大袈裟であるが、それを守れないときには世の終わりと思っている。わずかな食べ物しかなかったとき、まず子どもに与えるであろう、そして妻に、残ればそこで私が食べるというのがセオリーであろう。

 食事をする。「ご飯」「汁もの」「なます」「煮物」「香物」とあると、まず「お椀もの」をいただき口の中を潤し、出汁の香りを楽しんでから「煮物」となるであろう。きっと若者は、そんなの勝手に自由に食べればいいではないかというであろう。しかし彼らも焼き肉となると、まず「牛タンの塩」から食すであろう。味のうすいものから、濃いものにうつるのがセオリーである。
 ご飯の上に、すべての「おかず」をのせて、よく掻き回して食べれば順序が生じないが、じつにあじけないものなってしまう。

 こうして考えると、すべてのことに順序が発生し、われわれはその順序を常に選択しなければならないのである。それならば、少し順序というものを意識して選択をしてみてはどうであろう。
 お薦めする次第である。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


東京タワー









第314回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
7月20日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
願成寺 魚尾 孝久 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
8月24日(金) 同時刻  常林寺 山田 太壱 師

 

8月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。8月上旬にハガキにてご案内申しあげます。

「ご自宅での棚経」
8月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
8月13日11時、本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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