願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、9月2日です。




道の真ん中で寝ている牛


牛の糞にわらを混ぜて乾かし燃料にする


乾かした糞を頭上の籠に乗せて売り歩く女性

 インドと日本を定期的に往復しだして、約5年になります。インドと日本。同じ時代なのに、ここまで違うのかと感じることがあります。その中でさっと浮かぶのが、「牛」のとらえ方です!
 日本では牛は牧場か動物園でしか見ることができませんが、インドではたいていの場所で見ることができます。その辺にいるのが当たり前という存在です。
 インドで牛は、シヴァという神様の乗りものとして大切にされています。ちなみに、ネズミは、ガネーシャという商売の神様の乗り物なので、ネズミが家にでると「神様がきた」という人もいます。

 話を戻しますが、家の庭で飼われている牛、牧草を食べるために移動している最中の牛、放し飼いにされている牛など様々です。私がいるブッダガヤにも、もちろんたくさんの牛が歩いています。道路・路地に関係なく様々な場所にいて、車が行きかう道路を我が物顔で歩いていたり、道の真ん中で寝ていることも普通です。時には食べ物の匂いにつられレストランに顔を入れてきたり、道ばたで売っている野菜を食べてしまうこともあります。
 これだけ牛が色んな場所にいるので、牛の糞が至る所に普通に落ちています。道を歩くときは下をよく見て歩いていないと気づけば踏んでいることが多々あります。実際私も何度も踏んでいます。はじめは気になりましたが、最近では「またか」という感じで慣れましたが。

 牛の話をすると、「インドでは牛肉を食べないんでしょ?」と質問されることがあります。答えは、「NO!」です。牛肉を食べる人もいます。
 インドは広い国で、東西南北で様々な習慣、そして宗教が存在します。インド国内でヒンドゥー教徒は一番多いのですが、その次に多いのがイスラム教徒です。はじめに書いたように、牛はヒンドゥー教の神様の乗りものなので、イスラム教徒にとっては、牛は神聖なものではありません。
 したがって、実際に牛肉が街で売られていて、手に入れる事もできます。私自信自分で購入はしたことないですが、牛肉を使ったMOMOというチベット料理の蒸し餃子をインド滞在中に、よく食べています。

 宗教上の理由意外にも、牛が大切にされる理由がいくつかあります。
 一つは、ミルクが採れることです。チャイというミルクティーを毎日数杯飲むので、インド人にとって、ミルクはなくてはならないものです。また、赤ちゃんにも母乳代わりに呑ませます。
 もう一つは、牛の糞を燃料として使うことです。牛の糞というと汚いと思う方もいるかもしれませんが、インドでは大切な資源です。
 ブッダガヤでは、牛の糞を燃料として料理を作っている人がたくさんいます。ガスの値段が大変高いインドでは、糞を炭代わりに使います。牛を持っている人は、牛の糞にわらを混ぜ、壁に貼り付けて乾かします。朝になると乾かした糞を頭のかごの上いっぱいにのせ、売り歩く女性の姿をよく目にします。ちなみに、3枚で1ルピーほどと安いですが、貴重な収入源にもなっています。

 牛に関して最も印象的ことがあります。
 題名にも書いた「牛はお母さん!」という言葉です。インドの友人と話をしていて、「牛は牛乳をくれる。そのお乳を生まれてから飲んで大きくなった。今は、牛のお乳で作ったチャイを飲んでいる。そして、糞を使ってご飯を作っている。牛はお母さんと一緒のような存在」といったことが大変印象的です。
 また、子供達に「家族の絵を描いて」とお願いすると、大多数の子供達がお父さんお母さんと一緒に牛を描いていたのも印象的です。

 日本では食用にもなっている牛が、インドでは、お母さんのような存在といわれている。インドで様々な日本の常識を覆されています。

 安養寺  清 水 良 将








 去る8月1日、私が研究を続けています狩野川で、「かわかんじょう」という神事が行われました。この神事は、日本の奇祭と言われている、珍しい神事です。大きな松明を藁で作った筏に乗せ、その松明に火を灯して、狩野川を下っていきます。そして、橋の近くになると、橋の上からは子ども達が声をかけ、筏を引く大人達も声を返し、声の掛け合いをして終了になります。
 この神事の由来については、詳しいことは判っていませんが、大仁神島地区だけでなく、他の地区や、河川でも行われていたことは判っています。今では、大仁のみになってしまいました。また、筏の材料となる藁が手に入りにくいことから、近年では中止となることもあり、存続が大変な神事でもあります。

 この「かわかんじょう」は、暴れ川である狩野川の水霊や水害で亡くなった人々へと祈りをささげ、川の安全を祈るものであります。この「かわかんじょう」以降、狩野川ではさまざまなイベントがおこなわれます。花火大会やカヌーなど、観光資源としてだけでなく、流域住民にとっても憩いの場となっています。今でも川へ祈りを捧げ、川の安全と豊穣を願うこの神事は、狩野川と共に生きてきた人々の祈りであると思います。
 狩野川放水路ができるまで、狩野川は大変な暴れ川でした。明治以降は、ほぼ毎年洪水や氾濫が起き、狩野川台風を筆頭とする大きな水害が発生していました。平成に入っても2回、支流ですが氾濫が起きています。このような川を河川改修だけでなく、祈りと畏怖をもって、自然と共に生活をしている姿を見ると、その姿には、奇祭という珍しさではなく、狩野川と共に生きる人達の信仰が表れ、まさに神事としての荘厳さを感じられます。

 単なる奇祭という一言ではなく、狩野川と共に生きる人々の信仰と畏怖が表れるのがこの「かわかんじょう」であると思います。毎年8月1日、伊豆の国市大仁で行われています。また、この「かわかんじょう」が終わる頃になると、花火も上がり、狩野川の夏が始まったと感じさせられます。
 是非、機会がありましたら、見に来ていただければと思います。

 天主君山現受院願成寺副住職
魚 尾 和 瑛


灯される松明


狩野川の中を松明を灯して引いていく









8月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。8月上旬にハガキにてご案内申しあげます。

「ご自宅での棚経」
8月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
8月13日11時、本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

宗祇法師の会 (8月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
8月22日(木) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第327回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
8月23日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
常林寺 山田 太壱 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
9月13日(金) 同時刻  健康アドバイザー 泉 洋 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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