願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、1月15日です。





玄関飾り(総代吉田秀夫氏作成)

 新年を迎えると、気持ちが新しくなる。とても気分の良いものである。さあ今年も頑張ろうと思うときはテンションが上がっている時であろうか。時にはお正月が来たかといって何も変わるわけではないと、臍(へそ)が横を向くことがある。

 ところでもうどれほど昔のことであろうか。息子と一緒にファミコンをよくした。低学年のころはおおかたわたしが勝ったのだが、そう何時までも親が勝てないことは明白である。ゲームのなかで気が付いたことであるが、負けが決まるとリセットを要求するのである。それには抵抗を感じ、ゲームを続けさせたことがある。ゲームでいい結果がでないとしても、そのゲームを最後まですることを教えたいと思ったからである。
 我々が「生きていく」と言うことは、人生ではリセットができないことを教えたかったからである。我々人間はもっともっと厳しい世界で生活をしており、ゲームのようにやり直すことはできないことを教えたかった 。どんなことであれ、リセットせずにそこから出発しない限り、明日は開けないと思うからである。世の中でリセットすることは絶対にないことである。

 ところで、宗祇法師(そうぎほうし)が東常縁(とうのつねより)から、我が願成寺で日本最初の「古今伝授」を授かったということは、おおかた首肯(しゅこう)されているように思う。その奥義は、宗祇法師から5人の文人へと伝授されていくが、そのなかに三条西実隆(さんじょうにしさねたか)という公家がいる。実隆20歳の文明6年(1474年)から83歳の天文5年(1536)までのじつに63年間の日記「実隆公記」が現存しており、当時の公家社会の文化を知る格好の資料となっている。

 その日記の明応2年(1493)の正月朔日に、次のように記されている。

  「四海昇平之春、万民"りっしんべん+豈"(がい)楽之時、
   尤珍重々々」

  四海(しかい)は、国内。天下。世の中。また,世界。
  昇平(しょうへい)は、国が栄えて世の中が平和であること。
  "りっしんべん+豈"(がい)楽(らく)は、「"りっしんべん+豈"(がい)」も
  「楽」もともに「たのしむ」と読む。
  尤も(もっとも)は、道理にかなっていて、なるほどとうなずける
  ようす。
  珍重(ちんちょう)は、至極結構の意。

 応仁の乱(1467〜1477)が終わったといえども、世は戦乱のなかにあっただけに、つかの間の平和を愛でているのである。

 やはり、お正月は歴史のリセットではないことは無論であり、人生においても同じであるが、今までの自分を踏まえての新しい出発としたい。そして実隆のように世の中に対しても目を向けたいと思う。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久








 謹賀新年、あけましておめでとうございます。
 昨年は、博士課程への進学、結婚と節目の年となりました。本年は、研究に家庭にと充実した一年にしたいと思っております。

 さて、昨年を鑑みますと、新潟や大島、フィリピンの台風災害と台風による甚大な被害が多く見られた一年だったと思います。日本は、地震と並んで台風の被害が多い国であります。現在判っている日本最古の台風災害は、舒明天皇10年(638年)にあったと『日本書紀』に記録されています。この記録以降、明治末までに大きな被害をもたらしたもの584件が様々な書物に記録されています。江戸時代までは、大風と表現され、強い風と強い雨が別の災害と考えられていた為、実際には更に多いと思われますが、平均して年に2回は大きな台風災害があったことが判ります。
 何よりも良いのは、災害が起きないことですが、それは無理なことです。ただ、起きないように祈ること、そして災害に備えることは出来ます。東日本大震災以降、災害や防災ということが注目されるようになりました。しかし、人間は悲しいかな忘れていってしまいます。東日本大震災の前には、ニュージーランドやハイチ、四川、日本では新潟、宮城、阪神、奥尻、能登半島と様々な場所で地震が起きています。ただ、自分の所は大丈夫だろうという、「平常化の偏見」が起き、更に世間が注目しなくなると、被災地以外の人たちは徐々に忘れていってしまいます。災害があったことを覚えておくこと、伝えていくことが災害への備えになることは、言わずもがなであります。
 年頭から災害の話になってしまいましたが、17日は阪神淡路大震災から19年目を迎えます。このような時こそ、災害への備えを考える時なのではないでしょうか。

 天主君山現受院願成寺副住職
魚 尾 和 瑛









第332回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
1月17日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
善教寺 土山 和雅 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
2月14日(金) 同時刻  三明寺 大嶽 正泰 師

 

宗祇法師の会 (1月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
1月20日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

大本山増上寺参拝と落語と鹿芝居(落語家のお芝居)観劇

 大本山増上寺参拝と落語と鹿芝居(落語家のお芝居)観劇のバス日帰りの旅をおこないます。ぜひともご参加をお待ちいたしております。(詳しいパンフレットをご請求下さい。)

日   時
2月12日(水) 日帰り
内   容
【午前】
  大本山増上寺参拝

【午後】
  国立演芸場観劇
    ≪落語≫ 林家 彦丸、金原亭 馬吉、金原亭 馬治、蝶花楼 馬楽
    ≪お楽しみ≫ 金原亭 世之介、古今亭 菊春
    ≪リレー落語≫ 『お富与三郎』 「木更津見染め」 林家 正雀
    ≪リレー落語≫ 『お富与三郎』 「赤間の仕返し」  金原亭 馬生
    ≪獅子舞≫ 金原亭 世之介、古今亭 菊春
     ― 仲入り ―
    ≪大喜利 鹿芝居≫
    『与話情浮名横櫛』 〜 源氏店 〜
        「切られ与三郎」 金原亭 馬生
        「横櫛お富」    林家 正雀
参 加 費
8,000円 前後
申 込 み
電話、FAX、E-mail (受付期日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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