願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、3月1日です。





たき火する人々


チャイを楽しむ


朝靄の中

 インド生活も2ヶ月半が過ぎました。インドと日本。生活環境・習慣が大きく違い、不便なこともたくさんあります。けれども、その中から学ぶことがたくさんあります。
今回はインドの間違ったイメージと共に、そこから学ぶ小さな有り難さについてお話しします。

「インド=暑い」

 このようなイメージを持っている人は、たくさんいると思います。
よく「日本の冬の時期はインドにいます」と話をすると、「寒い時期に暖かいインドに行けて羨ましい」ということを言われますが、実はインドもものすごく寒いです!
どれぐらい寒いかというと、私は某社のヒートテック上下、その上にフリース・作務衣・ダウンジャケットでも寒いです。また、毎年寒さで人が亡くなります。

 インドは大変広い国なので、北と南で気候が異なります。
南インドは、イメージ通り一年を通して温暖な気候が続きますが、私がいるブッダガヤや首都のデリーなど、北インドは寒暖の差が激しく、一番暑い4月・5月は、40度後半まで気温が上がり、一番寒い12月末〜1月にかけては、4度、5度ぐらいまで下がります。
しかも、一年を通して見ると、寒い時期は数ヶ月のみ。圧倒的に暑い時期が長いので、家自体涼しく過ごせるよう作られています。しかも、床は石や土で出来ています。この影響で、寒い時期の家の中は、外より寒くなることもあり、手はかじかみ、足下からじわじわと冷えてきます。寝るときも毛布を何枚も重ねて寝ますが、それでも寒く、ちょっと気が緩むと、すぐ体調を崩してしまうので、この時期は大変つらいです。
 また寒さの影響で、朝晩は、大変濃い霧がでて見渡す限り真っ白になり、50メートル先も見えない状態になります。この影響で、電車も時間通り運行できず遅延が続き、数時間遅れるのは当たり前で、私が聞いた中で最高に遅れた記録は、24時間でした。

 この時期、インドの人は、家の前や道端の至る所でたき火をして暖をとっています。一つのたき火をみんなで囲み、大きな一枚の布を頭からかぶり、体中を覆ってしゃがみ、一杯の熱いチャイを少しずつ飲んで、寒さに耐えるのが現地の人の過ごし方です。
 私も寒い朝は道端でたき火に混ぜてもらいますが、たき火で外から体を温め、熱いチャイで体の中から暖めるこのセットは最高です。また、知らない私が中に入ろうとしても、嫌がるそぶりもせず、体を寄せ合って入るスペースを作ってくれ、寒いから入れと手招きしてくれる人もいます。
 日本では、当たり前のように暖房やエアコンですぐ部屋中が暖かくなることを考えると、大変不便な生活ですが、逆にその不便さや限られた環境のお陰で、火の大切さや一杯の熱いチャイがすごく有り難がたいことに気づきます。また、「自分が寒い=人も寒い」と考えて全く知らない人でも気軽に仲間に入れてくれる、心の暖かさを感じます。

 不便や制限があることで、日本の普段の生活では気づかず忘れてしまっているような、小さな有り難いことに気づくインド生活です。

 安養寺  清 水 良 将








 この12日お檀家の皆さんと大本山増上寺への初参りと国立演芸場での観劇にいって参りました。先週の大雪、そして本日の大雪のあいだで、多少寒いところもあったのですが、天候にも恵まれ素敵な参拝の旅となりました。

 しばしば来ることの多い本山でございますが、お檀家さんとの参拝はほんとうに久しぶりのことで多少緊張するところもありましたが、有意義にお参りをさせていただきました。
 少し我がままな考えですが、増上寺の大殿では、私どもだけの参拝といいますものは、心地のよいものでございました。

 午後からは国立演芸場での中席で落語と鹿芝居を楽しんでいただきました。鹿芝居とは噺家(はなしか)がお芝居をするところから、「噺家の芝居」が「鹿芝居」と呼ばれるもので気楽に楽しめるお芝居といえます。
 出し物は『与話情浮名横櫛』(よわなさけうきなのよこぐし)で、歌舞伎の演目のひとつ、『切られ与三』(きられよさ)、『お富与三郎』(おとみよさぶろう)、『源氏店』(げんやだな)などともいわれる世話物の名作である。
 何か難しそうなお芝居にも見えるが、少し年配の人は、戦後の大スター歌手であった春日八郎の「お富さん」をご存じの方も多いであろう。

  粋(いき)な黒塀(くろべい) 見越しの松に
  仇(あだ)な姿の 洗い髪
  死んだ筈だよ お富さん
  生きていたとは お釈迦(しゃか)さまでも
  知らぬ仏の お富さん
  エッサオー 源冶店(げんやだな)

 昭和29(1954)年、「お富さん」の明るいリズムは当時の世相に受け入れられ、酒宴の席は無論のこと、子どもまでもが口ずさむほどの歌として庶民に浸透していった曲です。

 会話には、ソチオリンピックや時事ネタを織り交ぜるなどアドリブのおもしろさも鹿芝居の特徴である。ところで、お富を演ずる林家正雀師匠は拙寺にも出演していただいたことがありましたので、楽屋に「バターどら焼き」を差し入れましたところ、番頭がお富を訪ねるシーンで「三島願成寺さんからお菓子をいただいたのでお裾分けを」といってくれたのは、何とも小気味よいものがありました。団体のご贔屓(ひいき)筋を大切にするところも大衆演芸の良さであろう。
 3時間充分堪能させていただいた。

 本山でのお参り、観劇の楽しさをお檀家さんと共有させていただけましたことが、何よりの収穫です。

【世話物】せわもの
歌舞伎狂言,人形浄瑠璃の内容による分類の一つ。時代物に対する称で,江戸時代の町人社会を中心として扱った,当時の現代劇である。上方の世話物は,内容上2系統の作品がある。一つは極物(きわもの),一夜漬狂言などといわれ,巷(ちまた)に起きた心中事件や情痴の果ての殺人事件などを直ちに舞台化した。いま一つは《雁金五人男》《双蝶々》《夏祭》など,相撲取や?客の義理人情を扱う作品である。当代の世話物をそのまま上演することは禁じられていたので,江戸では一日の狂言の中に一番目の時代事と関連づけて,二番目に世話事を演じる形式を採っていた(後世,世話物をさして二番目または二番目物と称するのはこれに基づいている)。 (コトバンク)

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


増上寺大殿


役者さんとの記念撮影









宗祇法師の会 (2月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
2月17日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第334回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
3月14日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
延命寺 高橋 俊行 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
4月18日(金) 同時刻  十輪寺 菊地 博英 師

 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月21日(金) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
一般祈願料 3,000円  特別祈願料 1万円
申 込 み
お彼岸のお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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