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次回配信日は、11月15日です。





二尊院山門


二尊院(左が阿弥陀如来、右が釈迦如来)


三条西家のお墓(右が実隆のお墓)


角倉素庵の位牌


時雨亭跡から市内を望む

 先般、念願であった京都嵯峨野の二尊院にお参りをさせていただいた。宗祇法師から「古今伝授」を受け、室町時代の国文学者で源氏物語の継承に尽力された三条西実隆のお墓があるからである。

 二尊院はその名の通り、阿弥陀如来と釈迦如来の二尊を本尊としておまつりしている。釈迦如来は人間の死出の旅路に西方浄土への往生を勧めてくださる「発遣の釈迦」で、阿弥陀如来は極楽浄土より迎えてくださる「来迎の弥陀」といわれる。典型的な浄土教の寺院であり、法然上人の霊場ともなっている。

 この二尊院は摂関家の菩提寺でもあり、「二条家」「鷹司家」「三条家」「四条家」「三条西家」の公家方の墓所がある。大正大学本源氏物語は黒漆塗りの専用箪笥に収められているが、その箱の題字を書いた角倉素庵の墓所もある。
 また山中には藤原定家が百人一首を選定した「時雨亭(しぐれてい)」の跡があり、その由緒にいささかの緊張感をおぼえ、まさしく信仰と文芸のお寺の参詣となった。

 浄土宗の僧侶として仏事を務め、大学では学生とともに源氏物語を講読する私にとっては、この二尊院は聖地ともいえよう。

こきん‐でんじゅ 【古今伝授】
「古今集」の難解な歌や語句についての解説を秘伝として、師から弟子へ、また親から子へ伝え授けること。すでに平安末期から鎌倉時代にかけて六条家や御子左家(二条家)などで訓釈についての異説がそれぞれ伝えられていたが、室町時代にはいって形式的にも整えられて本格化し、頓阿、東常縁(とうのつねより)、宗祇、三条西実隆、細川幽斎などと二条家の説をついだ二条家伝授が権威を持って伝えられていった。このほかにも宗祇から肖柏に伝えられた堺伝授、肖柏から林宗二に伝えられた奈良伝授、幽斎から智仁親王に伝えられた御所伝授などが有名。

すみのくら‐そあん 【角倉素庵】
江戸初期の貿易家、朱子学者。通称与一。名は玄之(はるゆき)。角倉了以の長子。富士川再疎通、淀川の改修など、幕府の土木・河川の仕事に功績があった。また、安南(ベトナム)貿易にも従事した。能書家で洛下の三筆といわれ、角倉流を創始した。本阿彌光悦とともに刊行した嵯峨本は有名。元亀2年〜寛永9年(1571〜1632)

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。
 お檀家の皆さまには、10月中旬に郵便にてご案内申しあげます。

日   時
11月9日(日)14時より
会   場
願成寺 本堂
法   話
「現代の宗教」
講   師
住職
塔婆供養料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

宗祇法師の会 (11月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
11月17日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第342回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
11月21日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
興禅寺 松本 好寛 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
12月19日(金) 同時刻  大泉寺 小島 健布 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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