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次回配信日は、5月15日です。





安養寺本堂


内陣


1尺5寸の丸柱

 2年間にわたって願成寺メールマガジンを執筆して下さった清水良將上人の、神戸のお寺安養寺さんのご本堂が落慶されたので、執筆のお礼かたがたお参りをさせていただいた。
 平成7年1月17日阪神淡路大震災が発生した。マグニチュード7.3、震度7の激震が襲い、ビルの倒壊、大規模火災の発生により、死者6,434名、行方不明者3名の大災害となった。その中心地にあった安養寺さんも、全壊をまぬがれることはできなかった。

 初めて新神戸駅に降り立った。山の手にある駅ビルからは、神戸市街地のビル群が一望でき、さすが大都会という眺望である。そこにはまったくといって良いほど、震災の面影はなく、案内された神戸港の象徴である「神戸ポートタワー」周辺では、港町を散策する観光客で溢れていた。この神戸が壊滅的な被害を受けたと、だれが想像できようか。
 しかし、震災の風化を防ぐための努力は、いたるところで感じた。あらゆる施設が、異人館街など観光地も震災当時のパネルを展示している。時として観光から震災、そして東日本大震災での大津波、今まさしく災害の真ったなかにあるネパールの大地震で阪神淡路大震災に匹敵する死者が出ていることを思うと、動揺を禁じ得ないものがある。

 安養寺さんに到着するや、早速に本堂でお参りをさせていただく。清水上人がメルマガでしばしば建設の様子を書いておられたので、興味深い。厳選された柱、乾燥に1年かけた土壁と身近に感じられるのが不思議である。本格的な耐震木造建築の建物一つひとつに、ご住職とお檀家さんの「思い」が感じられる。
 耐震のために、本瓦葺きの重量に耐えるために、二重の柱が設けられている。外側は角柱、内側には1尺5寸の丸柱である。ふと触れると、柱に大工さん達の意気込みを感じた。大方の丸柱は、大型木工旋盤で丸くされるのであるが、この柱は、手作業で丸くされた柱である。
 その作業は、角柱の四角を切り落とし8角形に、さらに16角形と角を削り落とすことを繰り返し丸くしていくのである。旋盤の丸柱はほんとうに丸いのであるが、大工さんが手作業で丸くした柱は触るとわずかな凹凸があり、人間味を感じるのである。

 こうして4年の歳月をかけて再建された安養寺さんの本堂には、「人々の思い」がいっぱいである。震災で亡くなり20年後に初めての本堂で供養された人々、また供養するご遺族、新本堂を見ることなく浄土に旅たたれた人たち、建設に携わった人々、震災を知らない子供たちの思いが、そこにはあるのである。
 そしてこれから何百年も継承されていく本堂の出発に、立ち会わせていただいた仏縁を大切にしたい。

 お寺や神社の地震や台風などの災害からの復興は、そのお檀家さんが被災していることから、まずお檀家さんの復興、地域社会の復興が済んでからのことである。やはり20年の歳月が必要とされる。
 新本堂の裏手に残っている20年間の勤めを終えたプレハブの仮本堂も、立派に見えた。

【阪神淡路大震災】
 平成7年(1995年)1月17日05時46分、淡路島北部の北緯34度36分、東経135度02分、深さ16キロメートルを震源とするマグニチュード7.3の地震が発生しました。この地震により、神戸と洲本で震度6を観測したほか、東北地方南部から九州地方にかけての広い範囲で有感となりました。さらに、気象庁の地震機動観測班の現地調査によって、神戸市や淡路島の一部地域では震度7に相当する揺れが発生していたことが判明しました。
 総務省消防庁の統計によると、この地震による被害は、死者6,434名、行方不明3名、負傷者43,792名、住家全壊104,906棟、住家半壊144,274棟、全半焼7,132棟にのぼりました。
          気象庁「阪神・淡路大震災から20年」特設サイトより

【神戸ポートタワー】
この「神戸ポートタワー」は被災をまぬがれ、震災から28日後のバレンタインデーには「神戸を元気づけよう」と、赤色のライトアップを再開したことでも知られている。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









朝日テレビカルチャースクール三島

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
4月17日(金) スタート 第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
4ヶ月 全6回  14,256円
申   込
TEL:055-971-4041

 

宗祇法師の会 (5月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
5月11日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第348回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
5月15日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
万松院 吉田 宏得 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
6月19日(金) 同時刻  福泉寺 岩佐 善公 師

 

大施餓鬼会のお知らせ

 本年もお施餓鬼会法要を、下記のごとく厳修いたしたくご案内申しあげます。ご先祖の供養とともに、一日ではありますが、みほとけの教えにふれます良い機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい(当日ご参加できません方には、当寺にてお塔婆をお墓に立てさせていただきます)。

日   時
5月30日(土)  【14時】法要
法   話
シャンティ国際ボランティア会 常務理事  市川 斉 氏
「イスラムは、怖くない?−アフガニスタンでの国際協力活動を通して、感じたこと、体験したこと ずばり話します!−」
供 養 料
3,000円
申 込 み
お参りの折、電話、FAX、E-mail(前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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