願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、11月2日です。





タンザニア メル


メルの星空


日の出


moshi road

 10月に入ってニューヨークはすっかり秋。10℃を切ることもしばしばで、寒いのが苦手な私は、学校がなければすぐにでも南半球に飛んで行きたいところだ。去年の10月、アフリカ大陸で1番高い山のあるタンザニアに行った。
 キリマンジャロを登るにはちょっと時間が足りず、山登りはしない予定だったのだが、キリマンジャロの向かいにあるメルという山は、1,000mほどしか違わないうえ、景色はキリよりよく、半分くらいの時間でできると言われ、行き当たりばったりで4,560mのアフリカ大陸4番目に高い山に登ることを決めた。

 登山ギアなんて何も持ってきてない私は、全てを友人の母がやっているツアー会社から借り、メル山があるアルーシャ国立公園へと向かう。
 ちょうどその頃、私は仕事を辞め、自分の役割を、もっと全うできる資格を取るため学校に戻るかどうか悩んでいるところだった。私にそんな力はあるだろうか?終わらせられるだろうか?行ってみて無理ってなったらどうしよう?そんな不安がすごく取り巻くなか、いきなり4,000m級の山登りを借りたギアで決意する行動と、高校をオンラインで卒業した私が、とんでもなく向いてないんじゃないかと思う理系の大学を目指すことと重なった。

 出発当日まで、不安がいっぱいで、歩き始めても「すぐに引き返せるところまでしか行かない方がいいんじゃないか」とかばかり考えていた。メルの登山は初日の日、お昼くらいに歩き出し、キリンさんやイボイノシシさんの間を通り2,000mくらいの第1キャンプに泊まる。2日目の午後には第2キャンプに付き、荷物を降ろし、体力があったら高度慣れするためにも「リトルメル」と呼ばれるキャンプからみてビッグメルの山頂の反対側にあるピークに登る。そして後すぐに寝て、夜中に起きて3日目の朝には登頂する、というのがスタンダードなコースなのだが、私は体力があるかどうか不安で、第2キャンプに着くまでリトルメルに行くかどうか悩んでいた。
 キャンプについて荷物を置き、一休みしていたらガハハ、と大きな笑い声と英語が聞こえた。外に出てみたらおばあちゃん2人が、ビッグメルから登頂して帰ってきたところだった。2人も70歳を超えていて、スタンダードタイムで登頂ができなかった、と明るく話す。「自分の時間で登れたら、それでいいの。素敵な景色が待ってるわ」と。とてもオープンに笑う2人に安心をもらい、行くべきかどうか相談してみたら、「なぜ、明日行けるかもしれないピークのために、今目の前にあるピークを諦める必要があるの?目の前にあることに全力を尽くしなさい」と言われ、急に肝が据わった。

 リトルメルも無事登頂し、夜中、サミットに向かい歩き出した。真っ暗の中、見えるのはヘッドランプの照らす先と、大きな山頂のシルエットが星に散りばめられた濃い紫の空に、ドン。ライトの届く数メートル先までぼんやり明るく、土中の鉱物が私の行き先をキラキラ照らす。まだ風もなく、聞こえるのはザクザクと歩く自分の足音と、薄くなっていく空気を必死で吸おうと荒くなっていく自分の呼吸。登山は瞑想とすごく似ている。そして辛くなっていけばいくほど、私は別に不安がないことにびっくりしていく。気づいたのが、私は「積み重ねていけば、成せる」という事実を身を以て知っている、ということ。「辛い、苦しい、難しい」と「できない」は別物だということ。そして、そうやって自分を信じられるという事は、今まで沢山の人に信じてもらったり、数え切れないサポートを今まで頂いてきたという事。ありがたすぎて、登頂最後の2時間は涙が止まらなかった。一歩一歩苦しい、ありがとう、できる、と歩いた。

 高山病がひどくなり私もスタンダードタイムでは登りきれず、登頂できたのはご来光のだいぶ後だった。でも途中の見晴らしのいい場所から見た日の出は言葉じゃ表せない美しさだったし、あの気のいいおばあちゃん達の言った通り、自分の時間で登りきれた私には最高の景色が待っていた。
勉強も、ボランティアも実は結構最近大変で、今世界のニュースを見ていて難民の人たちの感じている苦しみを考えると本当に悔しくて苦しくてやりきれない。それでも、辛い、苦しい、難しいは、できないとは違うのだ。今日も一歩ずつ。できる事をしっかりと。

 きょうこ 









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
10月2日(金) スタート 第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

第353回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
10月16日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
本法寺 清水 俊匡 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
11月20日(金) 同時刻  興禅寺 松本 好寛 師

 

宗祇法師の会 (10月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
10月26日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。
 お檀家の皆さまには、10月下旬に郵便にてご案内申しあげます。

日   時
11月21日(日)14時より
会   場
願成寺 本堂
法   話
「新発見の願成寺の歴史」
講   師
住職
供 養 料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







本メールマガジンがご不要な方は、
下記URLから配信を解除できます。


http://ganjoji.com/mlmaga.html(解除・退会)