願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、5月16日です。





土屋光道上人

 願成寺メルマガを執筆して下さった観智院ご住職土屋正道上人が、この春、京都の大本山清浄華院にて御忌代理導師を務められ、随喜させていただいた。

 法要に先立ち、ご尊父土屋光道上人が「臨終の用心」と題されてのご法話があった。まず善導大師の「発願文」の「願わくは弟子等、命終の時に臨んで、心顛倒(てんとう)せず、心錯乱(しゃくらん)せず、心失念せず、身心に諸々の苦痛無く、身心快楽(けらく)にして、禅定に入るが如く、聖衆現前したまい、佛の本願に乗じて、阿弥陀仏国に上品往生せしめたまえ。」を説かれ、恵心僧都(源信)の臨終行儀の実践を紹介された。
 そして法然上人の一枚起請文の「ただ一向に念仏すべし」を説かれ、臨終までのお念仏の大切さをご教示された。
 米寿を迎えたとはいえ、1時間におよぶご法話に何ら揺るぐことなく、説かれているお話にお姿に感動すらおぼえるのであった。実践をともなう上人の言葉であるからこそ、説得力にあふれ、心を打たれるのである。話をするということは、言葉の構築によることは無論であるが、ひとつひとつの言葉の後ろにあるその人の人間性によることを再認識させられた。

 祖父の臨終の様子を父から聞いたことがある。戦後まもなくのことであり、まだ私は生まれてはいなかった。
 胃潰瘍で吐血をくり返しての往生であったという。親族や弟子たちが集まると、「お念仏を申せ」との言葉にお念仏を唱えていると、薄れていく意識のもとで「声が小さい」と叱咤(しった)されたという。会ったことのない祖父の思い出である。

 脳梗塞で療養中の父が入院をした。主治医はお檀家さんであり、母ではなく私と妻が呼ばれ、そう長くはないことを告げられた。その日から、家に帰る時の着替えと白衣をそっと車のトランクに入れての看護となった。
 すぐに祖父のことが思い出された。父もよい臨終正念であって欲しいと思った。すでに意識はなく、延命を希望する母によって、腹膜透析までおこなった。

 土屋上人のご法話は、祖父から父の臨終、そして自らの臨終まで考えることとなった
祖父のようでありたいが、父のが楽かなと思う自分に腹が立った。
 でも、私にとっては、よき「御忌法要」であった。

【御忌】ぎょき
浄土宗で、宗祖法然の遷化の忌日、旧暦正月二十五日に行う法事。近年では春おこなうことが多い。

【随喜】ずい‐き
1 仏語。他人のなす善を見て、これにしたがい、喜びの心を生ずること。転じて、大喜びをすること。
2 (1から転じて)法会などに参加、参列すること。

【臨終行儀】りんじゅう‐ぎょうぎ
臨終に当たって念仏者が仏・菩薩の来迎を得るために念仏するその作法。阿弥陀仏の像を安置し、仏の手より垂れた五色の糸を手にとって、往生の想い、迎接(ごうしょう)の思いを抱いて、念仏をする。念仏は必ず十遍を限る。源信以来、行われた。道長はこの行法を行った一人である。

【臨終正念】りんじゅう‐しょうねん
1 臨終に心静かに乱れないこと。特に、心静かに極楽往生を願って念仏すること。
2 真宗では、臨終に心静かに念仏することは、自力の念仏であり、称念を期してはならないと説く。また、時宗では、臨終正念の臨終は死の時ではなく、生きている今この時ととる。

【腹膜透析】ふくまく‐とうせき
腹膜を利用した透析療法のこと。腹部に挿入した穴から透析液を注入し、循環させた後に排出させる。人工透析よりも身体への負担が少なく、自宅で行うことが可能。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

宗祇法師の会 (5月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
5月16日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第360回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
5月20日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
萬松院 吉田 宏得 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
6月17日(金) 同時刻  福泉寺 岩佐 善公 師

 

大施餓鬼会のお知らせ

 本年もお施餓鬼会法要を、下記のごとく厳修いたしたくご案内申しあげます。ご先祖の供養とともに、一日ではありますが、みほとけの教えにふれます良い機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい(当日ご参加できません方には、当寺にてお塔婆をお墓に立てさせていただきます)。

日   時
5月30日(月)  【14時】法要
法   話
未定
未定
供 養 料
3,000円
申 込 み
お参りの折、電話、FAX、E-mail(前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







本メールマガジンがご不要な方は、
下記URLから配信を解除できます。


http://ganjoji.com/mlmaga.html(解除・退会)