願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、3月1日です。





キューバのハイウェイでお父さんのサイドカーに乗る子供。おっきくなっても二人乗りしてもらいたい。


家族の周りって、よくも(時には)悪くも、違う時間の流れ方がする。タンザニアのマサイ族家族


パレスチナ自治区にて「壁の向こう側」で暮らすタクシー運転手の親子と、パパの友人。希望はと愛は、どんな高い塀だって超える。

 1月末に、父が70歳になった。還暦より10年過ぎたこの年を、稀に見る長寿、といういみで「古稀」というそうだ。還暦以外知らなかった私は、あんなにおっきくて不動だった父がいつのまにか「稀に見る長寿」になっている現実にハッとした。

 私は父が大好きだ。そして、自分が愛されていることも疑わない。でも昔はそうじゃなかった。
 ちっちゃい頃は、私の誕生日を決して覚えていなかったり、私の欲しいものを考えてプレゼントをくれるのでなく、お金を「ほれ」と渡す父に、大切にされていないように感じていた。タバコを吸い、厚化粧塗りたくって、舌ピアス開け、胸にいっぱい詰め物しながらピチピチの服にハイヒールで家を抜け出すようになった13,14歳の頃には、もうお互い声が完全に枯れるような大げんかをよくした。その頃の私にとって父は、家にいない、育ててもらった覚えもない、私の名前すらよく間違える、その上帰ってきては怒鳴り散らすことで家庭内での権力を発揮しようとする、支配したがる存在だった。
 その後、私の依存症や精神状態は悪化し続け、死にそうになっている私の元に、ある日父はどえらい「お客様」をほっとき私の病室に来た。痩せこけ、真っ青に染めたボサボサの髪、不摂生から吹き出物でいっぱいでそれをかきむしったせいで真っ赤に腫れた顔の私を見て、あれだけおっきかった父がすっかり萎んで見えたのを覚えている。私の横たわるベッドのすぐ隣にパイプ椅子を引っ張ってきて、手首を包帯で包まれた私の手を握り、あれだけ仕事人間だった父が、私が望むのだったら仕事をやめ、そばにいようとする。どうしてほしい?と聞いてくれた。あぁ、私は常に愛されていたんだな、と、そのへんからようやくぼんやり気付き始めた。ただ、父の愛し方は、家族をできる限り養うことという形でがむしゃらに進んでいき、私たちのそばには入れなかったんだな、と。不器用な父の愛に気づけなかったんだな、と。

 それ以来、ゆっくりだけれど、前とは全然違った関係を築いてきた。今になってはパパとのポラロイドは財布に入れて常に持ち歩いているし、日本に帰るたびにラーメンデートに行ったりする。これを書きながら、ホームシックになって涙が出てくる!
 父は、古稀を迎えた今も相変わらず仕事人間だ。父は仕事で、毎年、発表しないような「社会福祉」でたくさんお金を使っている。例えば社宅内にデイケアを作ったり、わざわざ海外では犯罪が多い地域に仕事を持って行き、トレーニングに余計にお金がかかっても、ギャング以外の道ができるように、と場所を選ぶ。大人になって、それが当たり前の姿勢じゃないことに気づいてきた時に「パパってすごいね、偉いよ。」といった覚えがある。それに対して父は、「やることは別に偉くない。反対に、できる人がやらない事が恥ずかしいんだ。それが責任ってもんだ。」と言った。父は、本当にその通りに生きている。
 私は、こんなかっこいい父に恵まれて、いわゆる「俗世」を出なくても、奉仕の生き方をできるんだ、と教えてもらった。日々の生活から飛び出たことをしなくても、自分を精一杯使ってもらう事ができるんだ。それぞれの「責任」にしっかり目を添えて、問題に気づいたら、例えできることがどんなに小さくても、どんなに面倒だったり損だったりしても、胸を張って行うこと。そしてそれを褒め称えてもらうのではなく、「当たり前だ」と言って善を行うことを責任として突き進んで生きていたい。

 現在の政治的環境は、力を持った人間が、力に酔っ払うかのように、保身やナルシズムに埋もれているなか、そんな人ばっかじゃないことを父は教えてくれている。私は父のように、世界が自分に与えてくれた役割に責任を持って向かって生きたい。
 パパ愛してるよ。お誕生日おめでとう。直接言っても絶対「俺なんか」って言って受け取ってくれないけれど、いつも想ってるよ。
 世界中のパパママが、自分自身も大切にして、長生きしてくれますように。

 きょうこ 









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

第369回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
2月17日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
三明寺 大嶽 正泰 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
3月10日(金) 同時刻  延命寺 高橋 俊行 師

 

宗祇法師の会 (2月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
2月20日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月20日(月) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
祈願料 3,000円
申 込 み
お彼岸のお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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