願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、11月1日です。





絶海の孤島 イースター島


石切り場にて、掘削途中に放置されたモアイ


「アフ・トンガリキ」の15体のモアイ


少しずつ表情が違う。冠を被っているモアイも。


何度見ても美しい、モアイと夕陽。

 世界を旅して、様々な場所で、日本と世界の意外な繋がりに出会いました。ぜひその発見と感動をみなさまにもお伝えしたく、今月、来月と2回に分けてご紹介しようと思います。

 前回の夕陽の記事でも少しご紹介したイースター島。モアイで有名な、南太平洋に浮かぶ絶海の孤島です。イースター島の現地名はRAPA NUI(ラパ・ヌイ)といいます(広い大地の意味)。チリの領土に属しているため、公用語はスペイン語です。イースター島の由来は、オランダ人探検家がこの島を発見した日が、キリスト教の復活祭(イースター)の日だったからといわれています。
 このイースター島、チリに属しているとはいっても、アメリカでいうところのハワイやグアムのように、実はチリ本土からは遥か遠く、首都のサンティアゴからは約3,700kmも離れています。また人の住む最も近い島までは、なんと約2,000kmも離れています。数字がデカ過ぎてピンときませんので、具体例を挙げますと、北海道の知床半島から、鹿児島県の種子島までの直線距離が約2,000kmです。わかりやすくいうと、隣村まで2,000kmですよ。どんだけスケールデカいんですか。まさに絶海の孤島という言葉が相応しい場所です。

 日本から行くには、距離的なこともありますが、乗り継ぎ等を含め大変な時間と労力を要します。往復の移動だけで丸4日間程かかってしまいます。しかし逆にそれほどの時間と労力をかけて訪れるからこそ、その感動も大きいのかもしれません。私は南米を周遊中に、チリのサンティアゴからイースター島へ飛びましたが、実際、モアイをどうしても一目見たいと思い、有給を使って移動日込みの1週間の日程で、日本からわざわざイースター島観光だけに来たという、20代の2人組の女性にも出会いました。
 私も彼女たちのように、モアイをこの目でいつか見てみたいと思っていた1人です。テレビや旅行雑誌などを通してモアイを見る度に、惹き付けられていったのでした。

 イースター島には、建設途中に何らかの理由で放置されたもの、倒れているものも含め、約900体のモアイが存在し、そのうち約30体のモアイが現在立った状態で保存されています。イースター島の歴史の中で、部族間の争いが理由で、かつて立っていたモアイは全てなぎ倒されました。現在の30体は全て近代になり再び立てられたものです。その中でも最も有名なスポットが、15体のモアイが海岸沿いにそびえ立つ地、「アフ・トンガリキ」です。モアイの背後から朝日がのぼる、サンライズスポットでもあります。
 高さ約4mほどもあるモアイ達の前に座り、対峙すると、様々な感情が沸き上がってきます。モアイとは何なのか。誰がどのような思いを込めたのか。これまで何を見つめてきのか・・・個人的な感想ですが、モアイは正直にいって、その造形自体に美しさを感じるものではありません。石を荒く削り造られた、ごつごつした印象の、なんとも素朴な像です。ですが、その素朴さ故に、親近感が湧き、その大きさが故に、全てを包み込むような優しい包容力を感じ、その威厳のある佇まいが故に、こちらも居住まいを正さないといけないような・・・それらはまるで仏様の前にいるような感覚に近く、思わず手を合わせたくなる、そんな非常に尊い存在でした。宗教や生活環境がどれだけ異なっていても、人間を超えた尊い存在を敬い、祀り、心を向け、また守護者として見守ってもらう、そのような認識、行動は全人類に共通するものなのだろうなと感じました。
 実は、モアイとは一体何のために造られたのかは実は未だに謎で解明されていません。その起源は諸説ありますが、この土地のポリネシア系民族には先祖崇拝の信仰があり、先祖の霊を部族の守り神として祀る習慣や、一族の権威を誇示する象徴としての意味も含め、10世紀頃から造られていったのではないかと考えられているようで、私は自分のモアイの前で感じた感覚から、この説に最も共感しています。

 さて、この「アフ・トンガリキ」の15体のモアイ像なのですが、ここに日本との繋がりが隠されています。「世界・ふしぎ発見!」という有名な番組がありますが、1988年にイースター島を特集した際、当時はかつての争いでモアイが倒されて以降、立っているモアイがない状況であったため、イースター島の知事が「クレーンがあれば、モアイを元通りにできるのに」と番組内で語りました。その放送をたまたま香川県のクレーン会社、「タダノ」の社員さんが見たことがキッカケで、クレーンで社会貢献ができる良い機会だと、会社を挙げた一大プロジェクトになり、多額の費用をかけ、考古学者らの協力も得て、15体のモアイの修復に着手します。その過程で、クレーンの無償提供をはじめ、モアイ修復の技術を島民に伝達しながら、7年の歳月をかけ、見事モアイの修復・再建を果たされました。

 今では当たり前のように、モアイの本来の姿を見ることのできるイースター島ですが、その影には日本とイースター島の方々との強い繋がりがあったのです。地球の裏側で、日本人の助け合いの精神に触れ、胸が熱くなりました。
 この話を知った後に再びモアイを見にいってみると、どことなく嬉しそうに微笑んでいるような気がしました。

 三寳寺  田 畑 智 英









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

第377回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
10月20日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
霊山寺 山田 高之 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
11月17日(金) 同時刻  蓮光寺 佐久間 清人 師

 

宗祇法師の会 (10月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
10月30日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。
 お檀家の皆さまには、10月中旬に郵便にてご案内申しあげます。

日   時
11月19日(日)14時より
会   場
願成寺 本堂
法   話
     
講   師
未定
供 養 料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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