願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、3月15日です。





車窓1


車窓2


心に写った富士山


現在のわたしの富士山


敷地内の携帯用の鉄塔

 改めて、人間の目の素晴らしさに感動を覚える。仮に人間の目と同じ機能をもつ機械を作るとすると、カメラとコンピュータを兼備した装置となるであろうが、きっと人間の何十倍もの大きさになるであろう。
 現在のカメラは、焦点(ピント)や明るさ(照度)を自動的に測定するばかりではなく、その数値の変化に自動的に対応していく。シャッターを押せば、だれでもそれなりの写真が撮れるのである。それを象徴するのがスマートフォンのカメラ機能であり、そしてInstagram(インスタグラム)の展開であろう。

 人間の目の素晴らしさは、なんといっても、見たいともうものだけが見えるのである。具体的に説明をしよう。新幹線の車窓から、富士山を楽しむ人は多いであろう。朝起きて外に出れば、その日の富士山をみることができるところに住んでいるが、新幹線からの富士山は、スピードのあるその姿の変化を楽しめるからであろう。
 しかし、わたしと富士山との間には、瞬間ではあるがビルや看板、電柱や鉄塔と視線を妨げるものの何と多いことであろうか。次から次へと、わたしの観賞を邪魔する。ところが、脳裏には額縁に納まった美しい富士山だけが残り、雑多な景色は消え去っている。物理的に写る写真と、記憶に収まった写真とは、まったく別物である。頭のアルバムには、わたしの見たい景色だけが、見たいものだけが残るという機能が働いているのである。
 わたしは写真を撮るのが好きであるが、自分の見たとおりの、図柄、色彩、内容の写真はほとんど撮ることができない。目には勝てないが、自分の感動を写真として、どのように表現するのかに楽しみがあるのだろうか。

 ところがである。ある携帯会社から、寺の敷地に携帯用電波塔を建てさせてほしいとの打診があった。お寺の役員会での承認、近隣町内への周知(必ずしも必要ではない)を経て、40メートルの携帯電話中継基地ができあがった。完成までの道のりは、そう簡単ではない。「本堂の後ろに角のように鉄塔が立つと景観が(敷地なので最も遠いところに)」「わたしはそのメーカーの携帯を使っていない(公共的なことですからと理解をいただく)」「電磁波が健康を害すのでは(男の人であれば胸ポケットに携帯、心臓の前ですよね。すぐ側をJRが通っており、架線には1500ボルトがむき出しで、そこからの電磁波と比較すると……)」等、山積する問題をひとつずつ解決していったのである。
 携帯電話中継基地の話をいただいてから、新幹線に乗ると、携帯用の鉄塔と高圧電線の鉄塔を探すようになった。三島東京間に無数の鉄塔があり、その形は用途に応じて異なる。そして電力の鉄塔は、当然ながら結ばれている高圧線まではっきりと見えるようになった。夢中になって鉄塔を追いかけると、じつに面白いのである。

 携帯電話中継基地の鉄塔ができてから、何年経つであろうか。わたしの心のアルバムは、すべて常に鉄塔付きとなってしまった。トラウマとならなければ良いのであるが。

【トラウマ】
 恐怖・ショック・異常経験などによる精神的な傷。それ以後の行動に、強い制限や影響を及ぼすもの。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









お 知 ら せ

  年忌法要は、新型コロナウィルス感染防止に配慮しておこなっております。

 なお、お墓お参りは、密となりませんので、お彼岸などお出かけ下さい。

 源氏物語講座は、4月10日、17日より再開いたします。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
3月19日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
   
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
4月16日(金) 同時刻  

 

宗祇法師の会 (3月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
3月22日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

観音堂大祭(諸祈願)中止のお知らせ

  3月20日に予定しておりました

  観音堂大祭

  新型コロナウィルス感染防止のため中止とさせていただきます。

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
 したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

 「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
 「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
 「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
 「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







本メールマガジンがご不要な方は、
下記URLから配信を解除できます。


http://ganjoji.com/mlmaga.html(解除・退会)