願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、4月15日です。





満開の櫻


桜の洞にに紅葉は生えて、今は紅葉のが…………。


本日満開の桜と本堂

 コロナ禍のなか、多くの人が亡くなり、多くの人が苦しみ、行事やイベントの楽しみを取り止め、旅行や会食の自粛と、巣ごもり状態に陥りました。
 一方、株価はこの1年間に1万円もの値上がりで、3万円の大台を超える事態となった。コロナ禍で職を失う人、大幅な収入減と、経済の変動に翻弄される毎日のようにも思う。
 決してコロナ感染が終息を迎えたわけではないが、ワクチンの接種と経済とのバランスであろうか、東京を中心とする緊急事態宣言の解除がおこなわれた。しかし、現実は解除をあざ笑うかのように感染者が増加いたし、第4波の懸念が叫ばれている。

 昨今のニュースで感染者数の増加を伝える表題を見ると、次のごとくである。
「兵庫で新たに211人感染 200人台は2カ月ぶり」朝日新聞2021.3.31
「東京 新たに414人感染 4日ぶり400人上回る 新型コロナ」2021.3.31
「コロナ感染、2カ月ぶり2500人超 宮城・青森で最多」2021.3.31
「東京、新たに414人感染 3月合計、4カ月ぶり4桁」2021.3.31
「大阪で432人が新たに感染 2カ月ぶりに400人超え」朝日新聞2021.3.30
「北海道で56人感染確認 2日ぶりに50人超」朝日新聞2021.3.30
「国内で新たに1345人の感染確認…月曜日の1000人超えは7週間ぶり」読売新聞2021.3.29
「国内で1345人が感染 月曜に1千人超は7週ぶり」朝日新聞2021.3.29

 まさしくコロナ感染の下げ止まりではなく、再来を伝えている。少し気になるのが、その伝え方である。「〜ぶり」とあるが、どうも違和感を禁じ得ない。そこで辞書を調べると、

  1 名詞、動詞の連用形に付いて、その物事の状態やようす・
   ありかたなどの意を表す。語調を強めるとき、「っぷり」の
   形になることがある。「枝―」「仕事―」「話し―」「男っ
   ぷり」「飲みっぷり」
  2 時間を表す語に付いて、再び同じ状態が現れるまでに、そ
   れだけの時間が経過した意を表す。「十年―に日本の土を
   踏む」「しばらく―に映画を見た」
  3 数量を表す語に付いて、それに相当する分量があることを
   表す。「二人―の米」「小―の茶碗」
  4 名詞または名詞に準じる語に付いて、曲節・調子の意を表
   す。「声(こわ)―」「ますらお―」
  5 古代歌謡、特に雅楽寮に伝わる歌曲の曲名を表す。「天田
   (あまだ)―」
                       デジタル大辞泉
 ここでは、2の用法である。用例を見ると、経過した時間に期待感があるところから、コロナ禍で使われると、違和感が生じるのであろう。辞書的解釈では、しばらくの経過期間を意味しているので、各種報道は間違いではないが、用例からすると違和感があるのである。
 この問題は、はやくにNHK放送文化研究所が的確に指摘しているので、長くなるが引用させていただく。

「〜ぶり」の使い方や数え方は?2001.07.01
  【疑問】
  まもなく「夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)」が開幕し
  ますが、出場校を紹介する際などに、よく「○年ぶり○回目
  の出場」という言い方をします。こうした「〜ぶり」の使い
  方や数え方について教えてください。
  【回答】
  接尾語の「〜ぶり」は、一般的に時日(じ
  じつ)がたって、その前の状態が再び起こるときに使われま
  す。 また、その場合の時間や日にちはすべて満の数え方をし
  ます。
  【解説】
  「〜ぶり」(○年〜、○日〜)は、「久しぶり」という言葉も
  あるように、ある程度の時間・日にちがたったあと、ようやく
  その前の状態が再び起こるときに使われるのが普通です。
  【用例】
  (例1)「5年ぶりの再開」「5日ぶりの晴天」「1か月ぶりの
  雨」また、期待感がある場合や実現するまでに相当の努力が
  払われ、しかもそのことが起こるまでに心理的に長い時間の
  経過がある場合には、必ずしもその状態が再 現されなくて
  も使う場合があります。
  (例2)「着工以来、15年ぶりに開通」
  <注意>「〜ぶり」には、語感の中に「待ち望んでいることへ
  の期待感」を含んでいるので、「○年ぶりの大病」などという
  言い方は普通しません。
  (例3)平成10年に初優勝したあと、ことし(平成13年)再
  び優勝した場合、「3年ぶり2回目の優勝」。満の数え方で、
  (平成)13−10で3年と計算します。
  (例2)ある事件が10日に発生して20日に解決した場合は、
  「事件は10日ぶりに解決」。(20−10=10日ぶり)
  (例3)鉄道事故が17日に起きて20日に列車の運転が再開さ
  れたときは、「3日ぶりに運転再開(復旧)」。(20−17=
  3日ぶり)

 すなわち「ぶり」という言葉は、「期待がある」「待ち遠しい」「早く来てほしい」期間を示す言葉といえよう。決して「望まないこと」「悪いこと」の期間には使われてこなかったのである。
 報道機関の使い方は、辞書的には間違いとはいえないが、語感的には受け入れられないものである。特に言葉をもっとも大切にしなければならない人たちには、考えてほしいのである。記者だけでなく、校閲する人、ディレクターの責任は重い。

 では何故にこのようなことが、多く見受けられるのであろうか、それは最近の人たちは、いわゆる名文を読んでいないからであろう。一字一句を厳選して書かれた小説を読むことによって、言葉の使い方を勉強してこなかったからであろう。好き嫌いは別として、志賀直哉たちの小説を読むことなく、文章を書く人になってしまったのであろう。センセーショナルな表現を多用するだけでは、残念な結果を招くだけであろう。

 写真はそのような杞憂とは無縁で、無心に花を付けている願成寺の桜を。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









お 知 ら せ

  年忌法要は、新型コロナウィルス感染防止に配慮しておこなっております。

 なお、お墓お参りは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 源氏物語講座は、4月10日、17日より再開いたします。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
4月16日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
   
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
5月21日(金) 同時刻  

 

宗祇法師の会 (4月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
4月19日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
 したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

 「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
 「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
 「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
 「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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