立春をひかえ、三寒四温をくり返しながら、そこまで春が来ている。しかし、菜園ではこれからしばらくのあいだ受難が続きます。日に日に雑草は元気をましてきますが、野菜たちは気温もさるものながら、餌のなくなった野鳥の集中攻撃に立ち向かわなければなりません。
我が家の冬の野菜は「黒キャベツ」です。名前はキャベツですが、ケールと思っていただくのが適当でしょう。生食には向きませんが、味噌汁やスープの具に、長く煮ても煮崩れませんので、鍋、カレーやお好み焼きにも利用でき、キャベツと違った楽しみがあります。
菜園に10株ほどの黒キャベツを植えてあるが、狙われたら3日ほどですべての葉がなくなってしまいます。そろそろネットをかけなければならない時期である。
それではすこし野鳥の観察をしてみようと、ベランダに餌となるリンゴを置いてみた。以前ハワイを訪問したとき、ホテルで朝食をとっていると、野鳥が集まってきて、パンを啄んでいた。ベランダにビスケットを置くと、やはり鳥たちが集まってきた経験があった。
そこでお寺のベランダでの餌付けとなった次第である。早速、集まってきたのが「ヒヨドリ」である。スズメの2〜3倍はあろうか、じつに食欲旺盛である。2羽で来ることが多いようにも思われ、つがい(番)であろうかと、温かい部屋のなかからの観察である。350gほどある大きなリンゴが、1日でなくなってしまう勢いである。
3日ほどたつと「メジロ」もやってきた。やはり2羽での訪問である。体はスズメの半分ほどで、一羽が一回り小さいように思う。きれいなうぐいす色をしているので、「ウグイス」かなと思ったが、すぐにメジロと確信をした。名前のごとく、目のまわりがみごとに白いのである。
時期になると、メジロやウグイスが境内にやってくることは承知していたが、こんなに近くで観察したのは初めてで新鮮であった。そういえば、いつごろであろうか、目のまわりを白く塗った学生がいたようにも思う。懐かしい思い出である。
このところ、毎朝リンゴを交換するのが日課となっている。老夫婦にとっては、一服の清涼剤となっていることは間違いない。
しかし、鳥の習性であるが、空を飛ぶため身を軽くしなければならない。よって他の動物のように糞をためることはしない。食べているそばから、排便をするのである。毎日の下屋の清掃も必要となるのである。
【鵯】ひよ‐どり
ヒヨドリ科の鳥。大きさは全長約二七センチメートルで、ツグミぐらい。背面は灰褐色で、腹は淡く、胸は灰色で白斑がある。頭頂の羽毛は灰色で長く、やや羽冠状を呈する。耳羽は栗色。一四亜種に分けられ、日本にはそのうち八亜種がいる。日本全土のほか朝鮮半島、フィリピン北部、台湾に分布する。多くは留鳥で、四〜七月山地で繁殖し、秋冬には市街地にも来る。近年は市街地で繁殖するものも多い。ピィーヨピィーヨとやかましく鳴く。
(Japan knowledge)
天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久
|