願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、8月17日です。



ラハイナ浄土院の盆踊りの輪。
とても賑やかです。


お寺のステップに座る観客。
ハワイだと思えない風景ですが、ハワイです。


法要後、お寺の裏の海に流す灯篭。
よく見ると英語の名前も多いです。

 8月と言いますと、日本では「お盆」そして「盆踊り」が年中行事となっていますが、じつはハワイでも夏はお盆の行事をつとめています。両親が守っておりますお寺、ラハイナ浄土院でも、毎年7月の第1土曜日に盆踊りをおこなっています。マウイには日本の仏教寺院が10ヶ寺以上あり(浄土宗が3ヶ寺あり、その他に本願寺が4ヶ寺、真言宗が3ヶ寺、と臨済宗、曹洞宗、、日蓮宗が各1ヶ寺)、各寺では毎週末に盆踊りをおこなっています。6月末から8月末まで毎週どこかのお寺で、年齢や人種を問わず大勢の人々がワイワイと賑やかに集まって、盆踊りが営まれているのです。

 日本の伝統を引き継いだ日系人の方が、この習慣を守り続けてきました。日本から初めて移民としてハワイに来た1世の方々はすでに亡くなり、お寺の檀家さんたちは2世、それも殆ど80代のおじいちゃん、おばあちゃんになってしまいましたが、皆が頑張ってお寺を守っています。さらにその方々の子供、孫、曾孫たちまで家族でこの伝統を受けついているのです。ハワイの現状は、年々日系人の人口が減っていく一方ですが、久しぶりにラハイナのお盆に帰ってみると、アメリカ本土や他の島々に住んでいる子供や孫たちが盆踊りのお手伝いに戻ってきていました。皆が頑張って協力し合う姿に、ほんとうに心が打たれました。

 ハワイに移民した日本人は、故郷から離れ、なかには家族からも離れながらも、家や家族を大切に思い、祖先を祭ってきました。彼らはサトウキビやパイナップルの畑や工場で働き、大変厳しい肉体労働を強いられてきました。百年前の移民1世の日系人は、お金もなく、知る人もなく、暑い土地ハワイに出稼ぎにきたのです。。美味しい食べ物も、教育も、豊かな暮らしも今は当たり前になっている我々には、想像しがたい世界で苦労をしてきたと思われます。
 あるおじいちゃんは16歳で父とハワイに船で来た、あるおばあちゃんは14歳で会ったこともない人の花嫁さんになるために来ました。今は自然に溢れたハワイという素敵なイメージをお持ちでしょうが、昔の人にすれば無人島に流されたような気持ちではなかったしょうか。ハワイの日系人は本当に苦労してきましたが、皆ニコニコといい顔してお寺のために勤めてきたのです。彼らの温かい感謝の心は、本当に素晴らしいものです。

 ハワイのお盆は、日本と違って移民の人々のお祭りです。また日本各地から移民してきましたので、盆踊りの曲は、それぞれの故郷を全部取り込んでいきます。同じ曲が2度と踊ることがないくらい数多くの曲が、一晩中歌われ踊られるのです。「福島音頭」や「東京音頭」さらには「炭坑節」まで、日本各地の民謡が飛び出してきます(1ヶ月前から地元の人たちは練習までしています)。そして、盆踊りには、日系の方や仏教信徒だけではなく、様々な人種の人々、異なった宗教や考えを持つ人々も参加しています。

 お盆という時期は、先祖そして亡き人を偲ぶ一時であります。故郷から遠く離れてしまった移民の方々は、この一時をとても大切にしてきました。お盆は、決して過去の風習ではなく、ハワイもまた日本と同じように家族が集まり、昔のことを思い出したり、そして先祖を感謝し、今をありがたく楽しく生きていくことがお盆だと思います。お盆こそ、お互いを思いやり、心から有難うと感謝の気持ちを分かち合う一時ではないでしょうか。

 原 真 理


 お寺を守って参りますということは、仏さまにお花をあげ、境内を掃除するというところまでは、皆さまも知るところでありましょうが、そのほかにも数々あります。

 私の力ではどうにもならないことではありますが、先日の「カミナリ」です。お盆前(7月盆)に低気圧が通過したときのことです。お寺に落雷があったのです。子供のころ2度ほど立木への落雷を経験したことがありますが、現在は本堂の屋根に避雷針を設けていますので安心していたのです。ところが、今度は墓地に落ちたのです。
 20年ほど前になりますが、南海ホークスの中心選手でありました久保寺雄二さんが急死され、拙寺に埋葬されております。当時の穴吹監督をはじめメンバーの人々によって、バットをかまえる久保寺選手のブロンズ像が奉納されておりますが、そのバットの先端に落雷し、お墓の一部を壊してしまったのです。
 なぜ本堂にある避雷針に落ちずにブロンズ像に落ちてしまったのか、住職としてはどうにもならないことですが、悔しい気持ちでいっぱいです。

 この何年か頭を痛めておりますことは、墓地の納骨されている所(墓石の下の部分)に蜜蜂が巣を作ってしまうことです。毎年どこかのお墓に作るのです。お檀家さんに手伝っていただき取り除くのですが、毎回お墓のなかが密でベトベトになってしまいます。
 そこでこの2〜3年前から、近所のお檀家さんが、蜜蜂たちの別荘を作ってくれました。幸いに別荘を気に入てくれ、せっせと巣作りに精進しています。お檀家さんたちは毎日観察にきていますが、彼らの集めている蜂蜜にも関心があるようです。
 おかげさまでお墓に蜂の巣が作られないだけに、お寺を守っております住職にとりましては安心の限りです。

 きっと、この秋には日本蜂蜜を味わえるのでしょうか。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


ブロンズ像


落雷したところ


雷の通った痕


蜜蜂の別荘


入り口を守る働き蜂、羽を動かし風を送っている。


 

8月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。7月下旬にハガキにてご案内申しあげますので、ご希望をお知らせ下さい。

「ご自宅での棚経」
8月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
8月13日11時、本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

本メールマガジンがご不要な方は、下記URLから配信を解除できます。

http://ganjoji.com/mlmaga.html (解除・退会)