願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、11月15日です。



パリで妹と一緒に


イスタンブール、ボスポラス海峡の港

 今月、17日間ほどパリとトルコへ旅をしてきました。。パリに一週間、トルコに十日間ほど、パリは七年ぶり、トルコは今回始めてでした。

 京都大学に留学に来ていたトルコ人の友人に誘われ、遊びに行くことになりました。私はしばしば海外に行っていますが、旅行することが特に好きというわけでありません。友達に会ったり、新しい人に出会ったり、世の中を他の視点から見るのが好きなので、いろんなところに出かけていきます。遊びに行くところは友達がいる場所で、ホテルに泊まったり、観光したりすることは、実はあまりしたことはありません。毎日の普通な生活を見るのが好きです。これは生まれ育った町が観光地であったためかも知れません。
 勿論、綺麗なところに行ったり、綺麗なものを見るのも楽しいですが、普通の八百屋さんでどのような果物や野菜や食材が売っているか、地元の人がどのように生活しているかを見るのが好きです。
 このように世の中を見ると人は案外どこにいても同じように見えてきます。文化や考え方が違っても、根本的にどの時代そしてどの国を見ても、人間はさほど違わないと思います。この考え方はとても単純かも知れませんが、根本的には人間は生まれてきて、死んでいく。生きている間は食べたり、飲んだり、寝たり、暖かい時は涼しい格好をして、寒い時は暖かい格好をするのです。日本では殆ど何でも手に入り食べたいものを食べることができ、好きなお酒を飲むことができて、着たい服を着ることができます。それにも関わらず不満を持っている人は数え切れないほど多いのです。いまや、贅沢三昧の世界に住んでいながら、不満な人がいるのはなぜでしょうか?

 世の中には、食べるものがなくてお腹がすいている人、貧しくて学校にも行けない子供もいます。そうしたことを考えると、世界から見る日本は平和ボケしているように見えます。これは別に悪いことではありませんが、今の現状から言えばとても怖いことだと思います。一般の国民はどう思うのかよく分かりませんが、世界の状況の深刻さをあまり真剣に考えていない人が多すぎると思えてなりません(これは日本だけではなく、アメリカも同じ状況だと思います)。回りを見てると、平和がどれだけ大事で、戦争がどれだけ怖いものかという意識がないように感じます。今のままでよいのかと疑問をもつことが必要だと思います。そして何より平和を願うことが大切です。ここでは政治的な意見がどうのこうのと言うのではなく、人間として、仏教者として、平和というものを重視する義務があると思うからです。

 今の世界は政治が複雑になってしまいましたが、本当にそんなに複雑なものかと私は疑問に感じます。複雑にしてしまうのは人間の欲やお互いの疑いであり、根本的に同じ人間なのだから、本当はそんなに複雑にする必要はないはずです。これは単純な考え方かも知れませんが、どの国でも一般の人は戦争を望んいないはずです。パリでは地下鉄の中で警察官が機関銃を持ち歩いています。私が旅行する前に、トルコの首都アンカラではバスの停留所が爆発され、何人か亡くなりました。これは他の国の問題ではなく、これからますます我々の問題になっていくのが今の現状だと思います。

 友達会ったり、美味しいもの食べたり、美術館や博物館などに行ったり、素晴らしいものを見たり、楽しい旅行ができたましたが、一方ではこのような楽しい日々がどれほど続くかと危機を感じました。
 グラスルーツやNPO、NGOで様々な人が平和のために活動していますが、私たちは決して忘れてはならないと思っています。

 平和があるからこそ幸せであって、この当たり前のような平和が消えてしまえば、皆が苦しみます。仏教者として、そして人として平和を願うこと、いのちを大切にすることは今の世の中には欠かせないことです。一人一人がその願いを持ち、お互いに優しさと思いやりを示せば、世の中がもっといいところになれると思います。

 原 真 理


 ある寺院の境内は、朝早くから夜遅くまで一日中にぎわっている。朝早くは散歩の人たち、つぎに通勤通学の人たち、昼近くなると幼い子供を連れたお母さんの買い物や散歩の人たち、夕方にはまた通勤の人たちが続く。おおかたの人が、駅や買い物に行くために境内を通過するもので、近道となるからである。
 そういえば、私も子供のころから街に買い物に行くおり、三嶋大社の境内を通過させていただいている。三嶋大社は、境内に四方から出入りすることができ、かつ膨大な敷地を有しているだけに、境内を横切らせてもらうと便利である。

 おおかたの目的がショートカットにあるとすれば、お寺や神社にとっては迷惑なことであるが、どこも閉鎖することはしない。防犯や管理という観点からは通行止めにしたのがよいわけであるが、地域住民の利便性からは解放されていることはありがたいことである。
 拙寺も自由に出入りできるが、小高い丘の上にあるのでショートカットで利用する人はいないが、散歩やウォーキングの方はよく見かける。数年前、境内に公衆便所を設けてから、参拝とは別に境内を訪れる人が多いように思う。
 境内に公衆便所を作るにあたっては、かなりの決心がいった。参拝するお檀家さんにとっては誠に便利であるが、その管理に自信がなかった。役員のみなさんと相談いたし建設の運びとなったが、近所のお檀家さんから掃除の申し出もあり、おおかたは杞憂であった。

 よく観察していると、何人かの人が手を合わせていく。手を合わせないまでも黙礼していくのである。たとえ目的が違っても、お寺や神社の境内に一人でも多く、一回でも多く足を踏み入れていただくことに意義があるように思う。特に幼い親子連れのお参りはいい。きっとその子が大きくなったときには、お寺や神社に親しみを持ってくれるに違いないからである。
 そういえば、いずれの本山も境内はおろか大殿(本堂)も自由に入ることができる。

 ただ解放されていることは、時には招かざる客もある。明らかに参拝でもなく、散歩でもない人の出入りである。そこで、お檀家さんは無論のこと、境内に入ってきた人には必ず声をかけることにしている。

「おはようございます」
「こんにちは」
「お参りですか」
「毎日暑いですね」

一声が明るい安全な境内をつくるように思う。ときには本堂やお堂の軒下で寝るものが出てくるが、そうしたときには、

「どこか具合が悪いのですか」
「今すぐ、救急車を呼びますから、動かないで下さい。」
と声をかけるが、いまだ救急車を呼んだことはない。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


参道


お手洗


 

十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。
 お檀家の皆さまには、10月下旬に郵便にてご案内申しあげます。

日   時
11月18日(日)13時より
会   場
願成寺 本堂
法   話
「法然上人800年遠忌を健康で迎えるために」
講   師
慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター整形外科診療部長
橋本 健史 先生
塔婆供養料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

暮れの墓地大掃除のお知らせ

 毎年12月の第2日曜日は、暮れの墓地および境内地の大掃除となっております。お忙しい折とは存じますが、ご家族でご参加下をお願いいたします。当日は「温かい豚汁」を用意いたしておりますので、お掃除終了後お召し上がり下さい。

日   時
12月9日(日) 9時より (小雨決行)
お 願 い
できますならばお掃除の道具をご持参下さい。
駐車場が少ないのでご注意下さい。

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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