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次回配信日は、2月1日です。



バター200g


マーガリン225g

 沖縄の牛乳パックの容量が946mlと473mlであり、1000mlや500mlではないことは有名である。これは沖縄の本土復帰にともない、道路が右側通行から左側通行に変わり、米ドルから円にと変わり、計量法も日本の法律に基づきメートル法が採用されたわけであるが、牛乳パックはその製造機器のためアメリカ統治時代からのまま、その容量はガロンをmlで表示して利用されているのである。
 アメリカ社会の度量は1/2(ハーフ)、1/4(クォーター)で表現することが多いことから、1ガロン(=3758ml)の1/4である946mlが利用されているのである。沖縄の歴史を物語っているといえよう。

 ところで子供(5〜6才)のころのことである。理由はよくわからないが、よくバターを食べさせられた記憶がある。どうもビタミンAの補給が目的であったようである。朝晩温かいご飯にバター20〜30g、お醤油をたらしてのバターライスをよく食べた。半ポンドのバターが1週間で終わってしまった。
 朝、味噌汁とお新香のおかずの時代、大変なごちそうであったので、時には今も食べたい衝動にかられるが、メタボ全盛であるだけに許されない。しかし、スパゲッティなどのソースとしては、つい多めに入れてしまう。

 バターも元来は外国製品であったので、そのワンブロックは1ポンド(約450g)であり、一般家庭用には半ポンド(225g)の製品が販売されていた。今マーケットなどで目にするバターがそれにあたる。
 しかし、表示をよく見ると200gの製品がほとんどである。価格の改定のなかで、25g少なくなってしまったのであろうか。1回分のバターライスを損したような気になる私である。
 
 業務用バターとなると、やはりポンドバターである。森永乳業、よつ葉乳業、明治乳業、カルピス乳業、タカナシ乳業、日高乳業すべてワンブロック1ポンドが基準であり、1箱30個入りとなっている。
 不思議なことに、マーガリンの世界ではまだポンド規格が生きているメーカーもある。

 バター、マーガリン、チーズの容量の一定規格は、価格の変動というものによってなくなってしまったのであろう。必ずしも悪いことではないが、消費者に購入してもらいやすい金額が、規格となってしまった。
 25gのバターライスには、歴史の流れ、経済の論理等の問題があったのである。私のメタボは、多少の感傷を除けば、私が気をつければよいだけの問題であった。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


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第2巻「帚木」その29

 空蝉との出会い

 女も、訪れる旨のお手紙があったので、光源氏さまのお気持ちは決して浅いとは思わなかったけれど、さりとて打ちとけてみじめな姿をお見せいたしても、夢のように過ぎたあの夜の嘆きをまた味気なく加えることになってしまうであろうと思い乱れて、待ちこがれたようにお逢いするのも気になるので、小君が出ていないあいだに、
「お客さまに近いのは具合わるい。気分がすぐれないので、忍んで肩などたたかせようと思うので、離れたところに。」
と、渡殿に中将という者が局をもっているところへ隠れようと移ってしまった。

 空蝉に逢おうと心して、お供を寝かせてお手紙をなさるが、小君は姉を捜し出すことができない。あちらこちら居所を捜し歩いて、渡殿に分け入りやっと辿りついた。小君は姉の仕打ちにたいそうあさましくつらいことと思って、
「君がどんなに残念であるとお思いになるでしょう。」
と、泣きそうになっていうと、
「このようなけしからぬ心づかいをするのですか。幼い人がこのような取り次ぎをするのはたいそう慎まなければならないものを。」
と、いい脅して、
「気分がわるいので、女房たちを側において体を揉ませようと思っておりますと、申しあげなさいよ。誰もがあやしいとおもいますよ。」
といいながら小君を追い出すが、心のなかでは、とかく身分が高くなく定まった身のほどでなかったならば、亡くなった親の実家のころの身であったならば、たまさかにお待ちいたすのであったなら、それもすばらしいことであろう。無理にお気持ちを知らない顔をしてしまうのも、まったく物事を知らないように思われると、みずから取った態度であっても、胸痛くさすがに思い乱れる。ともかくも、今さら言っても仕方のない運命なので、無心にもののわからない女で通そうと心を決めた。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


青表紙本源氏物語「帚木」(新典社刊)



 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月20日(春分の日) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
3,000円 特別祈願料 1万円
申 込 み
暮れのお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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