願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、7月15日です。



ハワイの空

 現在、みなさんが7月1日に願成寺さんのメールマガジンを読んでいるときには、私はハワイにむけて飛び立っています。去年の7月にもハワイに帰り、8月にはそのことを書きました。
 今年もまた、ラハイナ浄土院の盆踊りのために戻っています。家族やメンバー(お檀家さん)たちの笑顔を見るのが楽しみです。ハワイは時間の流れがゆっくりなので、戻るとほっとします。
 ですが、そこに辿り着くまでは、まだまだ色々と仕事を片付けていかなければなりません。

 この「独り言」を書いている現在は、実は6月22日です。毎月、25日の締め切りに間に合せるのにヒーヒー言っています。(ところで、全然話が飛びますが、京都国立博物館で、この夏も坂本龍馬の企画展が行われますが、坂本龍馬はよく「ヒーヒー」という表現を手紙に使ったそうです。)
 原稿が遅れる事も時々あるので、魚尾先生にはよくご迷惑をかけています。月日が余りにも早く流れてしまうので、じっくり物事を考えることは案外贅沢な時間ですが、やはりこのような時間を作るのはとても大切なことではないでしょうか?あるスペイン人の友人が「物事を考える時間は、魂に栄養を与えるようなものだ」と言ったことがあります。なるほどと思いました。

 最近の日本は余りにも人は働きすぎて、社会がマニュアル化、機械化されていて、魂に栄養を与えたり、「人間らしい」時間を過ごせない人が多すぎると思います。勿論、これは日本だけではなく、そしてそんなに最近のことではありません。
 だが、秋葉原の事件などが起こると、やはり殺人者や被害を受けた方の問題だけではなく、社会的な現象として私は考えてしまいます。殺人者は一人の人間ですが、なぜこのようなことが起こったかと社会的なレベルで考える必要があると思います。引き籠りやいじめは社会的な現象になってしまっていますが、なぜこのようなことが起こるのかと真剣に考えなければならないのではないでしょうか。私は、この問題は「人間らしさ」がかけているからだと思います。

 このような考え方は単純すぎるかも知れませんが、愛情であふれている家庭やゆっくりした時間がある環境では、このような出来事は想像できないのです。私は「Chicken Little」(チキン・リトル)らしいところがあるかも知れません。チキン・リトルとは寓話の主人公で、ひよこです。大げさに騒ぐキャラクターで、木の実が頭に落ちてきたのを、空が落ちると思い込み、「空が落ちてくる!」("The sky is falling!")というセリフが英語では良く知られ、寓話の題名にもなっています。(実は、このイギリスの寓話とされているお話は、もともとはジャータカ、インドの仏教説話からきたものだそうです。今は、ディズニーのアニメにもなっています。)
 私もまたチキン・リトルのように、社会や世の中の問題を大げさに発言していると思う方もいるでしょうが、私にとって問題定義は必要なものです。物質社会のためか、マニュアル化や機械化のためか分かりませんが、最近回りを見ると無愛想や理不尽な人が多く感じます。仕事場でも、挨拶しない人も多くなっています。買い物に行っても、マニュアル通りにしか働けない人が多くなり、彼らの声までロボットのように聞こえてきます。人間は完璧な生き物ではない、融通が利いたり、心や体を癒したりすることが必要だと思います。

 空は今すぐ落ちてこないと思いますが、世の中をもっと良い所にするためには、皆が自分のことばかりではなく、人のことを思いやり、お互い助け合わなければならないのではないでしょうか?
 私にとっては、このようなことが「人間らしさ」です。

 原 真 理


 何年前からであろうか、妻がハワイアンキルトを始めた。名の通りハワイの草木や花、カメやイルカの動物がデザインされている。こうした世界にはまったく感心がなかった私であるが、最近はハワイアンキルトが飾られていると目がとまり、いつしか私のベッドカバーがキルトになる夢をみるようになった。

 元来、植物には興味があったが、卑しいことに食べられるものしか植えないところがあった。以前メルマガにも書いたが、八重桜は桜の花の塩漬けを作るためのものであり、嵐で倒れてしまったオリーブは、あわよくば実がほしかったからである。タラの木は、芽を摘むばかりでなく、7月頃まで幼葉の天ぷらを楽しむ。
 今までほとんどの観葉植物の区別がつかなかったが、ホテルのロビーでモンステラを見たときには、妻に写メールしたものである。この母の日には、息子に変わってモンステラの鉢植えを贈った。喜んでくれたが、世話をするのは私である。

 妻が刺している植物の名「モンステラ」を耳にしたとき、その名前の異様さに感心がいった。単純な私は、すぐに「モンスター」を連想したが、ともにラテン語で語源は同じようにも思われる。葉に大きな切れ込みがあるのが特徴であるが、とても怪物にはみえない。
 NHK「趣味の園芸」の7月の庭しごと花しごとでの「観葉植物」の欄のイラストは、やはりモンステラが使われている。手入れの項目にモンステラがないのが残念であるが。
 ところで、幼葉はハート型であるが、成長にしたがって、穴が空き、それが切り込みとなっていくのが特徴である。おもしろい、一般には切り込みのはいった葉は、幼葉の時から切り込みが入っているのが普通である。
なぜ、モンステラだけ形を変えていくのであろうか、興味津々である。

 いろいろと調べたが、はっきりとしたことは判らない。葉が大きくなるだけに強い風に痛まないように、大きくなるにつれ葉に穴が空き切れ目ができて、風を通すのであろうか。じつに楽しい植物である。
 わが人生もモンステラの葉のようでありたい。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


ハワイアンキルト


幼葉モンステラ


穴あきモンステラ


切れ込みモンステラ


 

墓地清掃

 恒例となりました、お盆の墓地清掃をおこないます。檀信徒総出でのお掃除の機会でもあり、また、「そうめん流し」も用意いたしておりますので、ご家族とともにご参加いただけますようお願い申し上げます。

日   時
7月6日(日) 9時より(雨天決行)

 

7月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。6月下旬にハガキにてご案内申しあげますので、ご希望をお知らせ下さい。

「ご自宅での棚経」
7月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
7月13日10時、13時いずれかに本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

お盆灯籠流しの販売

 7月16日、三島市仏教会主催の「灯籠流し」が水泉園(白滝公園)でおこなわれます。7月1日より、灯籠を販売いたします。

 

第266回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
7月18日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
願成寺 魚尾 孝久 師
参 加 費
無料
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
8月22日(金) 同時刻  植松鍼療院 植松 博 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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