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次回配信日は、2月16日です。



オバマ大統領


 1月20日、アメリカは世界にも影響をあたえる新しい時代を迎えました。 新しい大統領オバマさんの就任がおこなわれ、その就任式は世界中の人々が見て感動しました。
 現在、サンフランシスコに来ている私も市役所前で、就任式を見て友達と喜びの涙を流し、朝からシャンパンで祝いました。だが、街はどんちゃん騒ぎではなく、祝いの中でも、これからの様々な問題の重さを感じました。大統領になったオバマさんは、着々とこれらの問題解決に挑戦しています。「Yes, we can.」と言う宣言で、前向きに進んでいます。

 アメリカは、「前向き」のイメージが強いです。ですが、今回、アメリカに戻って思ったことは、前向きでありながら、歴史が短いためか、多くのアメリカ人はアイデンティティを探しています。アメリカ人だけでなく、グローバル化している世界で、「アイデンティティとは何か?」という質問は様々な形で、様々なところで問われています。
 歴史が長い国は、また違う形で、この問題を扱っています。「私は誰なのか?」そして、「どのように、社会や世の中と繋がっているか?」と言う質問は、たぶん誰でもが一回は考えたことがあると思います。
 私は、ハワイで生まれ、日本人の親にハワイで育てられました。家では日本語、外では英語の世界でした。時々、学校で教えられたことと親が言うことが矛盾し、アメリカ人でありながら、日本人の親の考え方に強く影響された私は、アイデンティティのことをよく考えることになりました。
 子供のころ、アメリカは何でも新しいもの、大胆なものが一番というイメージが強かったのです。親は、逆に、古いもの、先祖、小さなものを大切にすることを教えてくれました。学校では、個人主義で、自分のことを大切にすることを強調し、家では、人さまのことを大事にすることを教えられました。この二つの世界のバランスをとることに頑張って来ました。ですが、今回思ったことは、アメリカ人も段々自己中心や前向きばかりではなく、周りや過去のことを見ることになってきました。自分のお祖父さんやお祖母さんや、先祖がどのような人たちであったかと考えている人に何人か会いました。これは、やはり自分が誰かと言う質問に繋がっているといえましょう。

 前向きになることは、もちろん素晴らしいことですが、自分と言うものは過去(祖先)があるからこそ、今があり、これからを築いていけます。法然さまのお念仏の教えは、この関係を大切にすることを教えています。自分一人が生きているのではなく、阿弥陀さま、ご先祖さま、そしてすべて繋がっているものに生かされているのです。
 先祖が築いてくださった伝統や歴史は、古いから今の世の中には不要や関係ないのではないと思います。これを見直すことやこれらから学ぶ大切なものを忘れてはいけないのではないでしょうか?もちろん、日本はとても国として、文化財などを大切にしています。だが、ものばかりではなく、そのものの意味や人をもっと大切にすることが大事だと思います。

 今回、大統領就任式で改めて思わされたことは、前向きでいながら、自分がどこから来て、どのようにそこまで着いたかと考えることの大切さです。オバマさんも、自伝に親や祖父母のことを語り、そして演説にはこれまでの数々の人のお話をしていますが、やはりアイデンティティと言うものは一人で築いていくものではないです。すべてに繋がっていながら、新しく前に進んでいくことが大切ではないでしょうか?
(写真提供:Kristin Tieche)

 原 真 理


 

第273回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
2月20日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
3月20日(金) 同時刻  講師未定

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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