去年の年末、京都を発ち、3ヶ月ほど人生の旅に出かけました。職場の友人に、「スナフキンみたい。春になると戻って来るのね。」と言われました。雪が溶け、春になり、京都に戻って来ましたが、やはり、旅に出かけて本当に良かったと思っています。
いろんな出会い、お世話になり、楽しい旅ができて、とても感謝しています。今は、この体験をどのように語るかと、旅行の写真を見ながら考えています。いろんな思い出の中で、どこから始めればよいか、ちょっと困っています。
今回は、長旅でいろいろと見て来ました。また、語りたいことは様々です。ハワイに里帰り、サンフランシスコ、ワシントンDC、とシカゴで友達に会い、ブラジルでは浄土宗のお寺を訪問しました。やはり、外に出て、外の空気を吸うと、世の中がどれだけ広いか認識するようになります。京都の生活は楽しいですが、だんだん視野が狭くなります。勿論、逆に言えば、他のところにいても、ひとつのところに止まっていると、段々そこしか見えなくなります。ときには場所を変えて、心をオープンにすることが大切だと思います。
それは、新しいことに挑戦したり、たまには変わったことをしたり、違う方向からものごとを見ることではないでしょうか?もちろん、海外に旅行すると、言葉が通じなかったり、食べ物が違っていたり、すべてが新しく感じます。慣れていない環境のなかに、どっぷりと入るのです。旅行している時は、これが楽しい瞬間もありますし、ときどき怖く思うことや嫌な瞬間(迷子になったり、ものが盗られたりなど)もあります。早く家に帰りたいと思うこともあります。良い出会いもありますが、嫌な出会いも時々あります。でも、他の場所に行くと、必ず世の中を新しい目で見ることになります。
体や心も、家と同じように大掃除をして、ものを整理したり、要らないものを処分すると、風通しも居心地もよくなります。体も、食べるものに気をつけたり、体操したり、ケアーしてあげると、元気になります。
心も反省したり、人生を考え直したりすることで、気持ちの整理がつきます。そうすると、自然に幸せになります。お念仏をすることも、同じように心を安らかにし、自然と素直な気持ちになれます。
勿論、毎日の生活に追われ、周りが見えなくなることが多いです。今の世の中では、それが普通です。でも、それで本当に良いのでしょうか?ブラジルの生活のペースに驚きました。サン・パウロのような大都市では、皆忙しくしていますが、夜になると友達の家に遊びに行ったり、時間がゆっくりとなります。時間に追われるのではなく、仕事するときはちゃんと仕事して、遊ぶときは遊びます。
日本に戻り、去年のあの忙しい日々はいったい何だったのでしょうかと思いました。今回の旅は、自分の人生を見つめる時間の必要性を再認識させられました。
春がまたやって来たので、色んなことに挑戦したいです。ブラジルの旅行話や感想をこれからまとめて、何回かに渡ってここで書いていきたいと思います。
原 真 理
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