願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、7月15日です。



浄土宗 クリチバ日伯寺


クリチバ市の日本公園


オスカ・ニューマイアー美術館

 ブラジルに一番驚かされたのは、思ったより豊な国でした。もちろん、貧富の差もある国ですが、町や道などが整い、産業化されている国です。映画『神の町』(City of God)で描かれたファベラという貧民街は、どこを見てもあるのですが、ファベラはファベラとして整っています。ファベラに住んでいる者は、あまりそこから出たり、外の者はファベラには滅多に入ることがないということです。そして、貧富の差がありながら、町を歩いていると、貧しさをそんなに感じません。(実は、ファベラに行く予定をしていましたが、危ないとのことで、前もって案内してもらう人がいないと中々入れないそうで、結局行けませんでした)。

 また、ブラジルはアメリカのように、いろいろな国から人々が移民して住んでいます。とても文化的にも豊かで、ダイナミックな国です。
 日系人の人口も約140万人、日本の次に多いです。ハワイのお寺にお参りに来た一世のお檀家さんの中にも、家族、親戚や同じ村の方がブラジルに渡ったと聞きたこともあります。ですが、ハワイと違うところは、ブラジルは20世紀になってから東洋人の移民を受け入れるようになりました。そのために、ハワイの日系人の移民史よりは、やや遅いのです。第二世界戦争後に移民した人も多いです。でも、フラジルに住む者は、皆ブラジリアンです。誰でもが、すぐポルトガル語で話しかけて来ました。

 ブラジル旅行で一番社会や経済が豊かに思ったのは、パラナー州のクリチバ市でした。とても裕福な町で、有機栽培や環境問題などで進んでいるところです。その肥沃な大地に、市が公園や市民のための「森の中の学校」などがあります。イメージとしては、南米より自然環境に関しては北欧のような政策や方針を立てているところです。
 また、ドイツやイタリア系のブラジル人が多いので、ヨーロパ的なお店やレストランもあります。世界的に有名なオスカー・ニューマイアーの美術館などもあります。生活レベルが高く、住みやすい町だと思います。
 ここに、ブラジルの浄土宗も、サンパウロ、マリンガ、とイビウナの次に、第4の寺院をクリチバに建てる予定があります。現在、二階建ての一軒家を借りて、お参りできるスペースを設けております。また、相談にのってもらったり、仏教の法話を聞いたり、人と会う場にもなっております。
 日系人も多く暮らし、地域社会に大きく寄与している方もいます。広いパルケ・デ・ハポン(日本公園)までが町中にあり、まさに日系社会の影響を証明します。ここでは、様々な仏教の宗派が花祭りをおこない、何千人もの人が参加することもあります。これからますます発達する、とても可能性が多いところだと思います。また、日系人だけではなく、様々な人種の方に仏教をアピールできるところです。日本の文化や思想に興味がある方も少なくありません。
 クリチバは、これから夢や希望に満ちている都市だと、旅の中で感じました。

 原 真 理


 3月から始まった書院庫裡の建設が、この6月20日には上棟式を迎える運びとなった。地鎮祭から落慶までのちょうど真ん中にあたり、特別派手ではないが、にぎやかにおこなった。

 まず棟札を納めるのであるが、願成寺流にさせていただいた。一般的に棟札には、施主、設計者、施工業者の名前が記されるのであるが、拙寺では実際に建設に関わってくださった職人のみなさんの名前も書かせていただいた。50人近い人のお名前である。棟札を写真に撮り、式典の後に配らせていただくと、棟札に自分の名前があることをとても喜んでくれた。
 失礼ながら、棟梁を別にして、職人ひとりひとりの名前が書かれることはほとんどないであろう。でも、仕事とは言いながらも、お寺での建設という「縁」を持たせていただいたことを大切にしていただこうという気持ちである。

 お寺としての上棟式、大工さんとしての建前が無事に終わった。もちろん寺としては仏式の儀式であるが、大工さんは神式である。拙寺は三嶋大社さんとともに、人々の安穏を願っているだけに神式にまったく違和感がない。無事に努めることができた安堵感でいっぱいである。式典が終わると、棟梁に、無事な完成のために神事に使ったお餅を食べるようにいわれた。お餅の上に洗米、お塩、お酒がのっており、じつに塩梅がよい。とてもうまかった。

 いよいよ祝宴となった。いつもであれば、お檀家さんとお酒を飲みながら祝うのであるが、今回は職人の皆さんの労をねぎらいたいという気持ちからいっしょに杯を重ねた。
 わたしの隣の席は解体屋さんである。つい先日、今までの書院庫裡を解体していただいた方である。書院の柱を「数珠」にするということで、ただ解体するのではなく、柱を1本ずつ抜く必要があった。寺の事情を理解していただき、無事に100本の柱を抜き取ることができ、感謝でいっぱいである。
 やはり、お酒が進むと解体の話となり、いま上棟を迎えたばかりの鉄骨づくりの書院の解体話となっていった。上棟式に解体の話が不適切であるという実感がないのである。

 上棟式に解体の話などは、俗にいう「縁起でもない」ことである。上棟式には解体屋さんと飲むのはやめようと思ったが、またの上棟式があるわけではないであろう。よい出会いを大切にしたいと思った次第である。
 ともに無事な完成を祈ったことはいうまでもないことである。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


上棟式(1)


上棟式(2)


棟札(表)


棟札(裏)


 

墓地清掃

 恒例となりました、お盆の墓地清掃をおこないます。檀信徒総出でのお掃除の機会でもあり、また、「そうめん流し」も用意いたしておりますので、ご家族とともにご参加いただけますようお願い申し上げます。

日   時
7月5日(日) 9時より(雨天決行)

 

7月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。6月下旬にハガキにてご案内申しあげますので、ご希望をお知らせ下さい。

「ご自宅での棚経」
7月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
7月13日10時、13時いずれかに本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

お盆灯籠流しの販売

 7月16日、三島市仏教会主催の「灯籠流し」が水泉園(白滝公園)でおこなわれます。7月5日より、灯籠を販売いたします。

 

第278回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
7月17日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
願成寺住職 魚尾 孝久 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
8月21日(金) 同時刻  常林寺住職 山田 太壱 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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