願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、1月5日です。



日課数珠

 先日、新型インフルエンザを患い、折悪しく所用がたてこんでいたので本復できないうちにあれこれと外出を繰り返しておりました。やはり、というべきかその後症状がぶり返し、結局1週間ほど寝付くことになってしまったのですが、その折に感じたことです。

 人間誰しも体調の悪い時には、多少とも精神的に不安になるものです。私の場合にはたまたま妻も体調を崩してしばらく前から実家へ戻って療養中でした。つまりは自分ひとりきりで居たわけで、そうなるとますます不安になります。いろいろと試してはみたのですが、読書をしても頭に入ってきませんし、騒々しいことはかえってわずらわしい。

 結局は布団で横になっているしかないのですが、その時間にお念仏を称えることにしてみました。少し気分は落ち着いてきたのですが、まだ不安感が残ります。ふと思いついて、お数珠を持ってきて握りながらお念仏してみました。すると完全にとは申しませんが、非常に気持ちが落ち着いて楽になり、自分でも少々驚きでした。

 皆さまご存知の通り、浄土宗のお数珠は「日課二連」とよばれる独特の形ですが、数珠というものは本来、数をかぞえる道具であって、それ自体に特殊な意味があるわけではありません。ですから、これはお数珠そのものというより、別の理由で気持ちが落ち着いたのであろうと思いました。

 自分なりに考えてみたところ、まずは普段慣れ親しんだものが身近にあるという安心感。それから、仏の教えに守られているという安心感。さらには、「これで大丈夫」という根拠のない安心感。根拠がないとはいうものの、もっと突きつめていってしまえば、結局のところ、お数珠というものがお袈裟とならんで、私達の意識の中に、仏教を象徴するものとして染み込んでいるから、ということになるのでしょう。

 私達がふだん道具をみるときには、「何のための」ということだけを考えがちです。道具だけではなく、「おこない」をみるときにも「何を目的として」ということだけを問題にします。けれども、決してそれだけではありません。そこにこめられた思いや、そこに至るまでの来歴などが、同じほどに、時にはそれ以上に意味のあること。改めてそれを思い出させてくれた、そんな体験でした。

 体調の悪い時だけではありませんが、皆さまも不安な時などお念仏をお称えになってみてはいかがでしょう。きっとお気持ちが軽くなることと思います。

 浄安寺住職  八 幡 正 晃


 平成19年から準備を進めてまいり、書院庫裡の建設、境内の整備および墓地の新設等をすべて年内に終えまして、来年のお正月には「法然上人800年遠忌大法要」を2日間にわたりおこなう運びとなりました。これも偏に檀信徒の皆さまのお陰と感謝いたしております。日程は次のごとくです。

 平成22年1月18日(月)

  14:00  住職断髪式
         (大法要をおこなうにあたり、
          住職が改めて髪を切り精進潔斎
          いたします。)

  14:30  奉納落語
         (住職準備のあいだ、落語を楽しんで
          いただきます。)
         落語家  春風亭 柳桜 師匠

  15:00  落慶法要


 平成22年1月19日(火)

  14:00  法然上人800年大御忌法要
         (大本山増上寺第88世八木季生台下
          がお務め下さいます。)

  16:00  法要円成祝賀会
         (大法要を無事おえました祝賀会を
          三島プラザホテルでおこないます。)

 檀信徒の皆さまには、改めましてご案内をさしあげますが、50年に1度の大法要でございますので、2日間のご参加を切にお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


新書院


書院ホール


 

第283回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
12月18日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
大泉寺副住職 小島 健布 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
1月15日(金) 同時刻  未定

 

修正会(新年会)のお知らせ

 恒例の新年の初参り、護持会総会、新年会を開催いたします。ご申込は、暮れのお参りの折、またお電話にて前日までにお願いいたします。

日   時
1月4日(月) 11時より
内   容
初参り、護持会総会、福引き、会食
会   費
2,000円
申 込 み
暮れのお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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