願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、3月1日です。



ローヤルさん(三島市南二日町)の
イタリアンロールケーキ(1)


イタリアンロールケーキ(2)

 昔は「甘味もの」といったが、いまは「スィーツ」という表現が適当であろうか。学生時代は、先輩に連れられて「お汁粉」「あずきアイス」「あんみつ」とよく食べ歩いたものである。田舎から上京した者には、どれも充分刺激的であり、一時であるが東京がパラダイスに見えてならなかった。

 ところで、昨今スィーツのなかでも「ロールケーキ」がもてはやされている。「クリスマスケーキ」「バレンタインデー」「ホワイトデー」「恵方巻き」と同じように、業界や雑誌の仕掛けを感じさせられるが、我が家では早くから家族でロールケーキを楽しんでいた。
 そんなわけで、話題となっているロールケーキをも結構口にした。どのケーキも格好良く上品であり、それなりに美味しくいただいた。そんななかで、やはり流行する前から食べていた「ローヤル」さんの「ロールケーキ」がよい。失礼であるが、店構えも平凡であり、ご主人は、パティシエというより親方といったのがよいであろうか。雰囲気で店に入る人は少ないのかもしれない。ともかく家族で気に入っていることだけは確かである。

 「美味しい」とか「うまい」という判断は、プライベイトな価値観であって千差万別である。私が美味しいといえども、他の人にとっては別である。好みほど人によって違うものである。むしろ私が好きであっても、おおかたの人にとっては、そうでもないことが普通であろう。そうしたことは充分承知していても、やはりローヤルさんの「ロールケーキ」は美味しいと思うのである。

 ここまでいうと、その美味しさの説明をしなければなるまい。まず第1にスポンジケーキの美味さである。しっとり感、かるさ、割としっかりしているのに口の中ですぐに溶けていくのである。
 先日、ローヤルさんの息子さんとケーキ談義をしたときのことである。とにかくスポンジケーキを焼くのが大好きであるし、面白いという。ローヤルさんのケーキの美味さはここにあると確信をした。地味であるが、スポンジケーキこそあらゆるケーキの基本である。とかくケーキは見た目の美しさや華やかさ、そして何よりもメルヘンが重んぜられがちであるが、スポンジを大切にしないものは厭きられてしまうのである。
 写真のごとく、ごく普通のものでクリームに砕いた栗がは入っている。見た目にはとにかく地味である。はなはだ失礼であるが、見た目よりも数倍美味しいのである。それは、スポンジケーキとクリームと栗、そして甘さが絶妙なバランスに保たれいるからこそ美味しいのである。どれひとつとして出過ぎて自己主張することがなく、それぞれのパーツがそれぞれの責任を持ち、パティシエのタクト棒に従っているのである。
 ある意味では、料理はそのバランスに寄るところが多いのかも知れない。高級な材料をたくさん使えばよいのではない。

 どうもこの「バランス」というものは料理だけではなく、あらゆる事象に求められているのかも知れない。無信心は論外であるが、仏さまを拝み倒してしまうのは、やはりバランスが悪い信仰である。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 さて、いささか旧聞に属しますが、昨年の夏1本千円以下のジーンズが話題になりました。引き続いて色々な激安衣料品が登場し、いまやすっかり定着した感があります。今回はこの件に関して、個人的な思いを述べてみたいと思います。

 実際のところ私の学生時分、今から20年ほど前から物価はほとんど変っていません。であるからこそ、不況だ不景気だといわれながらも大多数のみな様は、何とか生活が成り立ってきているのでしょう。もちろん、20年以上前の「バブルといわれたころと比べれば」、困窮している方の数は増えていますが、それでも諸外国に比べれば失業率もましです。社会保障の制度もいろいろいわれつつ、それなりには機能しています。

 そんななかで激安商品が登場して来ました。最初はいわゆる100円均一ショップから始まったと思いますが、やがて様々なところに進出し、遂に頭書のような状況まで進んで参りました。

 商品の価格が下がることは一見ありがたいようですが、大変難しい問題が含まれています。今までが高すぎたという品物もなかにはあるのでしょうが、そうではない場合、それは製造・販売の過程で、どこかの誰かに無理が掛かっているということです。
 安く製造するためには材料費か、製造工程の経費が、人件費が、どこかでぎりぎりまでの削減が行われているということです。
 結果的に、労働環境も劣悪になっていきますし、売り上げが大きくなっても一点一点の利益率が低いために、なかなか給与も上がりません。結果的には生活水準の固定化、場合によっては低下をもたらします。

 自分達の目に見えないことというのは、とかく見過ごされがちです。しかしいまこそ「お互い様」の心で、あまりに極端な低価格商品をみかけたら、一端、その背景を考えてみて下さい。ご自分のご家族が、ご友人がその様な環境で働くとすれば、あなたはそれでも激安商品を選ばれますか?

 この1月、政府はついにデフレを宣言しました。今ここで私達一人一人が助け合いのこころを呼び起して少しづつの我慢をするべきではないでしょうか。
私達の、子供達の未来のために。

 浄安寺住職  八 幡 正 晃


激安ジーンズ


 

第285回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
2月19日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
三明寺住職 大嶽 正泰 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
3月26日(金) 同時刻  玉泉寺副住職 温湯 康二 師

 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月21日(春分の日) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
一般祈願料 3,000円  特別祈願料 1万円
申 込 み
お彼岸のお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。


 

▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
 現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
 ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。

 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


 

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