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次回配信日は、1月15日です。




法然上人800年御忌法要(拙寺)


仏さまへのお節(精進です)


春の七草

 謹んで新春のお慶びを申しあげます。

 今年は法然上人800年遠忌にあたります。私も本山に出向いて法要に参列いたす所存でございます。拙寺におきましては、記念事業としての書院庫裡の建設、境内整備を完成させ、平成22年1月19日、大本山増上寺ご法主八木季生台下をお迎えいたし、法然上人800年御忌法要を勤めさせていただきました。生涯に1度の大法要を無事迎えられましたのも、偏に法然上人のみ心を頂戴しての事業であったからと思っております。
 法要にあたっては、法然上人のご遺徳を改めて偲び報恩感謝の念を体して、「南無阿弥陀佛」のお念仏を、八木季生台下ご先達のもとお唱えさせていただきました。このことを生涯の糧といたしまして精進いたして参ります。
 本年もよろしくお願い申しあげます。

 ところで、子供のころはお正月が楽しみであった。無論、お年玉目当てである。じつはお寺の息子とはよいもので、たくさんのお年玉を頂戴する。大勢の人たちが年賀に訪れ、「坊ちゃんに」と、父について年始回りをすると、また頂戴するのである。おおかた大学を卒業するまで下さる。子供にとっては何とも楽しく嬉しいお正月となるわけである。
 総代さんなどは、祖母にもお年賀と称してお年玉を下さる。戦後まもなくで、年寄りにはまた年金などのない時代であったから、総代さんの心遣いは嬉しかったであろう。

 長じて、暮れの忙しさやお正月といってもノンビリできる訳でもなく、お正月に意味を見い出さなくなったが、60歳を超えるとまた変わった。一年間を無事終えたことに感謝の気持ちを持つようになった。
 そして新しい年を迎え、人生をリセットできるわけではないが、また新しいスタートを切ることができることに喜びを感ずる次第である。ご指導のほどよろしくお願いいたします。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久








 皆さま、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 さて、今年の干支はウサギです。ウサギといいますと、私の中では小学校で飼育されていたイメージがありますが、「ことわざ」や「文化」のなかにはウサギは割とよく出てくる動物なのです。
 日本語には「兎に角」や「二兎を追う者は一兎をも得ず」(厳密にはローマのことわざであるようですが)、「脱兎の如く」などウサギが出てくるものがありますし、『古事記』には因幡の白兎の話があり、「鳥獣戯画」にもコミカライズされたウサギが登場していますし、「かちかち山」では狸を懲らしめる役として登場しています。

 また、仏教においては、「ジャータカ」という釈迦の前世・過去世を説いた本生譚があり、その中で、釈尊前世のウサギが、飢えたバラモンに与える物がなかったので、焚き火の中に飛び込んで自らの肉体を施食として提供したという説話があります。

 一方、西洋をみますとウサギの繁殖の早さから古代から多産・豊穣のシンボルとされました。ウサギには天敵として、キツネをはじめオオカミ、コヨーテ、ジャッカル、イタチ、タカ、ミミズクなどの猛禽類、野犬など幅広く、ハンティングの的として人間にも狙われる草食動物であり、そのため、ウサギは長い耳と速い逃げ足のほか、発情期を失くして年中生殖行為をするという生き残り戦略を獲得し、このためウサギは非常に繁殖率が高く、繁殖が早いのです。しかし、野ウサギは3月に繁殖期がくるようで、その様子からMad as a March hareと表現されています。この三月ウサギということわざをキャラクター化したのが「不思議の国のアリス」の三月ウサギだと言われてます。
 また、ウサギを多産・豊穣のシンボルと見ることから、西方キリスト教世界で行われる、キリストの復活を祝う復活祭(イースター)はこの流れを汲み、生命と復活の象徴を卵とウサギに求めて、イースターエッグやイースターバニーがあります。(ただし、正教会にはイースターエッグはありますが、イースターバニーはありません。)このイースターバニーは、チョコレートでできたものがあり、イースターの時期になると、ヨーロッパでは雑貨屋やチョコレート専門店には様々なウサギの形をしたチョコレートが並べられます。私もドイツのミュンヘンに留学中に頂いたことがありますが、大きさも様々で、赤ちゃんの頭ほどの大きさがあるものもありました。イースターが終わった時には食べるようですが、ウサギの形をしたチョコレートを頭から丸かじりするのは少し気が引けました…また、ウサギの脚をおまもりとして持つという習慣もあります。

 一方、動きの速いものの象徴として使われることもあります。イソップ寓話の「ウサギとカメ」では、勝負には負けますが足の速い動物として登場しますし、「不思議の国のアリス」では白ウサギは、遅れてしまうと叫びながら走り回ったりする姿が出てきます。
 この認識はどうやら、洋の東西を問わずあるようで、例えばベンツの一部の車種にはシフトレバーに識字率が低い発展途上国での使用を想定して、ウサギとカメの絵が描かれています。

 ウサギを意識してみると、これだけ文化や宗教に関わっているものがあるのだなぁと、驚きながら書いてまいりました。ただ、やはり僧侶としてはジャータカの釈迦前世の話が一番印象にあるわけですが、一つの動物に対して多角的に見ることも新たな発見になるのだと勉強になりました。
 本年も様々な事柄について多角的に見ていけたらと思う次第です。

 天主君山現受院願成寺副住職
 魚 尾 和 瑛


あけましておめでとうございます









第296回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
1月21日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
善教寺住職 土山 和雅 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
2月18日(金) 同時刻  三明寺住職 大嶽 正泰 師

 



お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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