願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、3月1日です。




柿の実の生っているところ


庭で寛ぐツグミ

 浄安寺の中庭に1本の柿の木があります。あまり大きくはないのですが、日当たりのせいか成りが良く、かなり沢山の実を付けます。少し渋いので、出来るだけ遅くまで生ったままにしておき、柔らかくなる直前に実をもぎます。
 そうすると、生っている位置の関係で先に完熟する実もあり、そういった実は野鳥の餌になっているので、もがずに残しておきます。ですが、中にはもいでみてから鳥のついばんだ痕を見つけることもあり、そういった実を庭の一角に固めて置くと、いつのまにか綺麗に食べてあります。

 特別に野鳥を可愛がっているわけではないのですが、そんなこともあり、傷んでしまったみかんですとか、時折果物の類を庭に出しておくことがあるのです。

 この冬のある朝、連れ合いが雨戸を繰っていると、一羽の鳥と正面から目が合ったそうです。興味がないので、私は野鳥の種類などは良く判りません。しかし連れ合いは昔から鳥好きなので、すぐに判ったらしく「庭にツグミが来ている」と言って来ました。
 なんでも、ツグミという鳥は遙々とシベリアからやってくる渡り鳥なのだそうです。そんな鳥が自坊の庭に来ていたことには、全く気づいておりませんでした。

 これがかなりユーモラスというか、少しとろいというか、よくこれで何千キロもの渡りができると思わせるような鳥で、毎朝ちょっとした話題になります。
 どこか1箇所でも雨戸が開くと普通の野鳥は逃げていきますが、ツグミは自分の正面の雨戸が開くまで逃げない。というより印象としては「気がついていない」のだそうです。自分の真正面に人間の姿を見つけてから驚いて、逃げる前にまず、「うろたえる」。

 本当にこれで自然界で生きていけるのかと、首をひねりたくなるような反応です。やはりというか同じ野鳥の仲間内でも立場が弱いらしく、せっかく先に餌を見つけても、後からやって来たヒヨドリに追い出されています。
 ヒヨドリは一年通して見かける鳥で、体もツグミよりかなり小さいのですが、餌の取り合いになると100パーセント、ツグミが負けます。というより一方的に追い払われています。

 そうかと思うと既に餌もなくなった日中、つまり野良猫などの目に立つ時間にやってきて、庭でくつろぐというかボーとしていることもあります。つぐみの体色は茶褐色で、低木の茂みなどでは保護色でしょうが、浄安寺の庭は砂利敷きなのでものすごく目立ちます。
 そんなツグミだけど、というよりもそんなツグミだから、かえって楽しませてもらっています。

 よく知っている筈の狭い寺の庭に、そんなに楽しいお客さんが来ていることを知らなかった。「わかっているつもり」「知っているつもり」ということが、如何に当てにならないか、少し間抜けなツグミから改めて教えられました。

 浄安寺住職  八 幡 正 晃








 メールマガジンを発行していると、当然ながら他のメールマガジンが気になり、いくつかを閲覧させていただいている。どのホームページにも「メールマガジンの配信」を勧めるコーナーがある。そんな中で「メールの購読を希望しますか」との1文の「購読」が、問題となる。広辞苑には、次のごとくある。
    【購読】こう‐どく
    書籍・新聞・雑誌などを買って読むこと。
    「定期―する」「―者」
無料で、少しでも多くの人に読んでいただきたく配信をしているのであるから、購入して読むことである「購読」は、明らかにおかしいことになる。
 「講読」という言葉もあるが、
    【講読】こう‐どくカウ‥
    書物を読み、その意味を説きあかすこと。また、その課目。
    「原書―」
解き明かすこととはおこがましい。やはり「読んで下さい」が基本的な姿勢であろう。まちがっても「購読」や「講読」とは、ならないのである。

 ところで、さるお茶屋さんのホームページで買い物をしたとき、やはり「メールマガジン購読」とあったので、自由記入欄にそのことを書き添えたところ、早速に丁重なお礼メールがあり、ホームページでも「メールマガジン登録」に改められていた。じつは以前にもさるサイトにて同じ指摘をさせていただいたのであるが、「無料ですので安心してご講読下さい」との案内をいただいた。したがって少し躊躇したのであるが、声をかけさせていただきよかったと思った。

 しばらくすると、そのメールマガジンに近くのデパートでの販売の案内があった。元来好きなお茶屋さんであったので、何があってもと妻と出かけた。販売している人はその会社の人といっても、むろんメルマガのやり取りがあったなど知るよしもないが、急に身近に感ぜられる。混雑しているのでそんな経緯を説明するよしもないが、名刺を渡し希望の茶葉を購入してきた。また、販売会に来てくれたお礼のメールが届いた。

 もうこうなると、毎日1度は口にするそのお茶が数倍も美味しくなった。お茶は、喉をうるおすのと同時に心に癒しを与えてくれるものだけに、我が家では心温まるお茶となった。

 今年一番の癒しである。そんなお菓子にも出会いたいと思ってしまうのは、まだ修行がたらないからであろうか。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久


お茶を入れる兎









第297回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
2月18日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
三明寺住職 大嶽 正泰 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
3月25日(金) 同時刻  整体師 泉  洋 師

 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月20日(日) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
一般祈願料 3,000円  特別祈願料 1万円
申 込 み
お彼岸のお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 



お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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