願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、4月15日です。




動いた墓石


放射能がくる

 東北地方太平洋沖地震でお亡くなりになられた皆さまに、あらためまして哀悼の誠をささげます。 また被災をされました皆さまには、心よりお見舞い申しあげます。

 連日、被災された地域の映像を見ておりますと、自然と涙が頬を伝わります。加齢とともに涙腺がゆるんできたのではなく、あまりにも悲惨な状況にただ涙するばかりなのかもしれません。親を妻を我が子を失い、跡形もない我が家を目の前にしている人々のお気持ちを我が身に置き換えますと、居たたまれなくなってしまいます。
 浄土宗からの緊急救援物資として要請のありました毛布を送り、節電をして、寺として義援金を用意いたし、お檀家の皆さんにも義援金をお願いいたしました。私はこれでよいのかと自問自答するのですが、なにか「もどかしさ」ばかりがつのってまいります。他に何かするべきことがあるのではないかと思われるのですが、本務をさしおいて闇雲に右往左往すればよいわけではないことはわかるのですが。
 そして福島第一原子力発電所の事故の深刻な事態に、われわれはなす術(すべ)を持ちません。連日の報道を見ますと、原子力について知識を持たない者にとっては不安だけが増幅するのです。各テレビ局も事態の説明が十分ではないように思われるのは、報道している側にも十分な理解がないからであろう。菅直人首相が東日本大震災発生翌日に福島第一原発視察で「原子力について少し勉強したい」と述べたといわれているのが象徴的であろう。不安そうな首相の顔が、ますます国民の不安を増幅しているようにも思われてならない。
 基本的なことであるが、正しい情報の公開が求められることはいうまでもないことである。官邸、原子力保安院、東京電力が協力して対処しているというが、どこが指揮権を持っているのであろうか。協力とは聞こえはよいですが、責任の擦り合いが見て取れます。[自衛隊が放水」「東京消防庁が放水」と報道されますが、自衛隊や東京消防庁の判断で行っているのではなく、しかるべき指揮権下での行動であるのですが、それが明確にされていません。官邸から市町村を経て避難所までの指揮系統を明確にすることが安心へと繋がっていくのではないでしょうか。

 地震や津波の被害に何もできず、原発事故にただ不安ばかりを募らせるばかりで、フラストレーションが頭を擡(もた)げてきます。

  ○地震、大津波、原発事故、すべてを「想像を絶する」「未曾有」「想
  定外」と評するが、それで片づけられてはたまらない。元防衛大臣
  石破氏が個人的見解と前置きをしたうえで、UFOが領空侵犯したら
  という質問に、未確認飛行物体操る生命体が存在しないと断定しう
  る根拠はないかぎり、日本国の領空に飛来した場合の対処と法整
  備の必要性を説いた話は有名である。
   やはり、あらゆる事態の想定を求めるべきではなかろうか。想定
  外、というならばだれでも政治家、官僚、社長を務めることができ
  よう。

  ○原発の事故、報道する者が解説する者が原発の構造や放射能
  について十分に理解していないので、今ひとつ正確に伝わってこな
  い。風評被害の根源は報道にも。「原発」と「原爆」、「被曝」と「被爆」
  の混同などもってのほかである。

  ○震災直後、各テレビ局が取材という名のもとにヘリコプターを飛
  ばし、現地にレポーターを派遣している。こういう時こそ報道協定を
  結び、一つの報道を一つの局が報ずればよいのではなかろうか。
  月曜は4チャンネル、火曜は6チャンネル、水曜は10チャンネルとい
  うぐあいに。
   時間がたつと、犠牲者をカメラの前で泣かせ、災害ワイドショー化
  しているのには憤りを感ずる。

  ○挙げ句の果ては、一流といわれる雑誌は、その表紙に毒ガスマ
  スクを写し、「放射能がくる」と不安を煽(あお)る。言語道断である。
  次号で編集長は「原発事故の深刻さを伝える意図」と説明し、不快
  を与えたならばお詫びするという。意図したわけではないが、拙(ま
  ず)ければ謝るという手法は、本来の報道のあり方ではない。
   野田秀樹氏が、その雑誌への連載を中止したことは、救いであ
  る。

  ○マーケットに行った。原発事故後であるので、葉物野菜を買わず
  にもやしを買った。静岡産のホウレン草に罪はないが、他の選択肢
  があり、何よりも食品は気分も大切である。葉物を買わなかった私
  は風評に踊らされているのでしょうか。

  ○トイレットペーパーが残り少なくなった。ほとんどのマーケットに
  品物がない。買い占めはいけないというが、生活必需品が手に入ら
  なかったらどうしようと思った。
   次の店で2パック買ってしまった。やはり私は風評に踊らされてい
  るのでしょうか。

 改めて、亡くなられた方のご冥福を、被災された方のお見舞いを申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久








 東北地方太平洋沖地震によりお亡くなりになられた方々、ならびにそのご遺族の皆さまに、心より哀悼の意をささげます。
 また、被災された地域の皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。

 このメールマガジンは4月1日に発行されるわけですが、東北関東大震災から約3週間近く経っても被害の全容の把握も難しく、福島第一原子力発電所の状況は危機的状況から脱しているとは言えず、今回の大地震がいかに大きかったのか改めて思い知らされるようです。

 私はちょうど東京・新宿で本震にあいました。震度5弱から5強の地震であると、新宿高層ビル街では揺れよりもガラスの揺れる音などが何よりも凄く、一瞬何が起きたのかが判らない程でした。更には、15日には静岡県東部を震源とする最大震度6強の地震があり、三島では震度4が観測されました。本堂や書院には被害はなかったですが、観音堂の位牌と本堂の位牌などが複数倒れてしまい、墓地にも墓石ずれなどの被害が確認されています。
 静岡に住む私たちにとって、東海地震が遠くない未来に起きると言われているので、地震は他人事ではありません。15日の地震でも断水などが富士宮市で起きていたりと、東海地震が実際に起きた時には更に被害が大きいだろうと想像は簡単にできます。やはり、非常持ち出し袋の用意や避難場所などの確認は、常日頃から行うべきであると再認識させられると共に、地震が起きた時にどうすればいいのかということを改めて考えさせられました。
 東北関東大震災が起きた直後からネットやメールでは、デマが飛び交い、関東では買い占めや放射性物質に関するデマも様々に飛び交っています。報道批判をするわけではありませんが、「通常の何倍の数値」と言われると不安になるのは確かだと思いますが、放射線や放射性物質というのは今までも人の身近にあったものなのです。
 また、病院で主治医から聞いたところ、地震以降、医療機器から放射線は漏れていないのかなどといった苦情にも近い質問が多くなったそうです。放射線などは目に見えるものではないので、余計に恐怖感が煽られますが、政府や自治体、複数の学者や医者が東京などの空気中の数値は健康に関係ない程度と発表しているのを信頼してもいいのではないでしょうか。
 福島原発の周辺30kmの方々は、屋内退避や退去などと東京の人たちよりもずっと怖い思いをし、辛い思いをされていらっしゃいます。大学時代の先輩の自坊も退去命令によって避難していますが、その方曰く、避難している人たちの方が怖くとも冷静であると言っていらっしゃいました。
 今回の大震災、原発事故だけでなく、これから起こるであろう東海地震においても、冷静な対応、冷静な判断が求められているのだと思います。

 天主君山現受院願成寺副住職
 魚 尾 和 瑛


地震で落ちた位牌









東北地方太平洋沖地震義援金のご報告

 お彼岸のあいだ玄関でお寄せいただきました「東北地方太平洋沖地震義援金」 と 観音堂大祭の経費の一部を、浄土宗を通し見舞金といたしまして被災された方々にお送りいたしました。誠にありがとうございました。

「義援金箱」
      77,303 円
「観音堂大祭経費」
     100,000 円

 

第299回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
4月15日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
書家 米倉 隆紀 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
4月15日(金) 同時刻  養雲寺住職 青野 溥芳 師

 

大施餓鬼会のお知らせ

 本年もお施餓鬼会法要を、下記のごとく厳修いたしたくご案内申しあげます。ご先祖の供養とともに、一日ではありますが、みほとけの教えにふれます良い機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい(当日ご参加できません方には、当寺にてお塔婆をお墓に立てさせていただきます)。

日   時
5月30日(月)  【14時】法要
法   話
長谷川 三恵 先生 (戒法寺寺庭)
パネルシアター
供 養 料
3,000円
申 込 み
お参りの折、電話、FAX、E-mail(前日までに)

 



お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

「燃えないゴミ(ビン・カン)」
市のゴミに出します
「土に返すゴミ(花・香花)」
寺にてチップにして土に返します
「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
寺にて土に返します
「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開催日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場所
 願成寺庫裡
費用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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