願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、10月15日です。




合掌

 都合により、「メルマガ」の発信が遅れましたことをお詫び申しあげます。
 

 何年前のことであろうか、お檀家さんの葬儀で火葬場に行ったときのことである。お檀家さんのご供養が終わって帰ろうとすると、職員の人が声を掛けてくる。無論、長い間のお付き合いである。
  「願成寺さん、これから行き倒れの人の火葬をするんですが、手
  を合わせていただけないでしょうか、何もしないで火葬するのは…」
  と。
早速に棺の前でご廻向を申しあげた。職員さんの気持ちに察して余るものがあった。

 話は変わるが、テレビのホームドラマなどで、家族での食事の場面で、やはり「いただきます」の声とともに、皆手を合わせる。やはり家族がそろって食事をするときには、合掌は視聴者に受け入れられる形であろうか。信仰を意味するものではないが、その番組のディレクターには合点のいくことであろう。

 ところで、子供達にとっては、家族からペット、そして昆虫まで死ぬと天国に行ってほしいと思っている。生き物がその命を終えたとき、その生き物は天国に生まれ変わるというのである。どうして無意識のうちに死後を天国に設定するのであろうか。仏の世界は出てこないのである。
  大方の家庭では、亡くなった人を仏壇で供養しており、お盆にはお墓参りに行っているのであろう。しかし、目の前の死に対しては躊躇せず天国へ行くことを選択する。大きな矛盾があるが、子供たちにはまったく疑問がない。

 これも昔のことであるが、ある人が「葬式なんかまったく無駄なことだ」といった。先代住職が即座に言った。
  「あなたは結婚式を挙げましたか。結婚式もお葬式も同じ事です
  よ。誕生して祝う心、結婚して祝福する心、亡くなられて悼む心、
  皆同じなんですよ」と。

 お寺で手を合わせ、神社で時にはキリスト教の教会であっても手を合わせるのが、日本人の大方の宗教感であろうか。ある人はそれを節操がないと言うし、またある人は宗教的寛容だという。どう解釈するかは、なかなか難しいことのように思えるが、そうした宗教心であっても大切にしたい。

 仏教徒であるとか、キリスト教信者であるとか、イスラム教を信仰しているとかは別として、本来、人間には宗教的な心が備わっていることを大切にしていきたいと思う。
 そしてわれわれ僧侶は、「人間には宗教的な心が必要不可欠であることを自覚していただく」、その教化にあらゆる機会を通して邁進しなければならない。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久








 早いもので今年も10月となりました。東日本大震災から半年が過ぎ、震災以後の生活というものが様々に変化を迫られている、自発的に変化しているようにみられます。特に原子力の利用や電気の使用については、大きな変化がおこっているように思えます。

 さて、10月2日より東日本大震災で延期されていた法然上人八百年大遠忌が始まります。私も微力ながら大遠忌法要のお手伝いをさせていただくこととなりました。10月2日より10月22日までの法要にお参りに来られる方々のご案内や、法要の御導師を勤められる寺院のお檀家さんたちのご案内が主なお手伝いです。様々な教区の方々を知恩院の山内にご案内しますと、それぞれの地域の話や総本山知恩院への思いなどを聞くことができ、大変興味深く仕事をさせていただいております。
 本来でしたら、本年の4月に大遠忌法要が予定されておりましたが、東日本大震災を受け延期となりました。しかし、改めて参拝に来られるのが困難な寺院さまも多くあり、4月に団体参拝が多く行われておりました。その際にも私はお手伝いさせて頂いたご縁で、大遠忌法要のお手伝いもさせていただいております。

 自分が大学に入学した年から八百年大遠忌について話が出ておりましたが、遠い先のような感覚でいました。しかし、実際に大遠忌を迎えますと大遠忌に少しでもお手伝いさせていただけるということが嬉しく、意味深いものであると思っております。次の大遠忌の八百五十年の時には自分は七十六歳であり、参列もしくはお手伝いさせていただけるか分かりません。しかし、次の世代に大遠忌の法要のことや記憶を伝えていければと思っております。
 七百年大遠忌の際の写真を見ますと、当時の方々の大遠忌への思いや、参詣されている方々の多さに圧倒されてしまいます。また、当時の記録では、大遠忌の為に駅を臨時に作って、参詣客を輸送していたようです。このような記録を見ていると、自分の記憶や記録も後世に残っていけばと思っています。
 もしお時間ありましたら、京都総本山知恩院、法然上人八百年大遠忌にお参りしていただければと思います。

 天主君山現受院願成寺副住職
 魚 尾 和 瑛


法然上人八百年大遠忌法要










東北地方太平洋沖地震義援金のご報告

 お彼岸のあいだ玄関でお寄せいただきました「東北地方太平洋沖地震義援金」 と 観音堂大祭の経費の一部を、浄土宗を通し見舞金といたしまして被災された方々にお送りいたしました。誠にありがとうございました。

「義援金箱」
      77,303 円
「観音堂大祭経費」
     100,000 円

 

第305回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
10月21日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
大泉寺東堂 小島 捷亮 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
11月18日(金) 同時刻  如来寺 荻田 宣史 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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