願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、11月15日です。




 


パネルディスカッション


フリートーキング

 海外で布教されている僧侶の集まりに参加してきました。浄土宗には、アメリカ(ロスアンゼルス)、ハワイ、ブラジル、フランス、オーストラリアに寺院があり、日々宗教活動がなされています。特に日本人の移民がおこなわれたハワイ、ブラジルでの活動には盛んなものがあります。
 海外には、浄土宗ばかりでなく、あらゆる宗教が進出しており、ハワイでの神社仏閣の数は100を超えるでしょう。浄土宗寺院は13ヶ寺あり、開教師と呼ばれる僧侶、そしてその家族など20人を超える人たちが1500人を超える檀信徒とともに活動しております。

 ハワイ移民は、サトウキビ畑や製糖工場で働く労働者を確保するため、明治の初めより官民の組織によって積極的におこなわれ、20万人を超える人が渡ったといわれています。そうした日系人への教化活動がその中心となりますが、現在は日系3世4世の時代であり、すでに英語中心の社会となっております。したがって日本の仏教がそのまま通用するわけではなく、現地に即した活動が求められ、開教師の先生方の工夫や努力によって成り立っておりますことを忘れてはなりません。
 宗教というメンタルなことだけに、その地でともに生活をするという姿勢なくしての布教活動はなく、開教師の先生やその家族の永住権や米国籍の取得ということまで考えての布教活動がおこなわれております。そして現在では開教師2世の時代に入ろうとしております。完全に英語社会で育っておりますので、開教師2世もまた言葉で苦労をしています。もちろん日本語での日常会話には不自由がないのですが、教典の解釈など難しい問題があります。

 僧侶養成はすべて日本語でおこなわれておりますので、時として2世の僧侶には辛いことがあります。
 修行中のことですが、食事をしているときに指導者が「箸を置きなさい」とその食事を中断させました。2世の人にはその「箸を置きなさい」が食事を中断することの慣用句であることを知りませんので、食事を続けておりましたところ、はげしく叱咤された事件が起きました。叱った人も叱られた人も不幸なことです。
 こうした話が出ますと、「日本の仏教であり日本の浄土宗であるから、完全に日本語をマスターしてから僧侶資格を取得すればよい」との考えが出てきます。これは間違っているのです。そんなことをしたら、きっと3世になりますと浄土宗僧侶の資格を取らなくなって、浄土宗から離れていくでしょう。難しい問題ですが、避けてはならないことです。

 国内海外を問わず、2世僧侶を問わず、みずからの信仰と情熱が不可欠でありますことは、まったく同じと再認識して帰って参りました。

 天主君山現受院願成寺住職
 魚 尾 孝 久








 少しずつ寒くなり、いろいろとありました2011年もあと2ヶ月となりました。

 さて、10月2日から10月25日まで、春から延期になっていた「法然上人八百年大遠忌法要」にお手伝いとして総本山知恩院へ出かけておりました。
 大遠忌法要は、大きく分けて三種の法要に分けられて執り行われ、まず、最初の一週間は古式法要と呼ばれる古くから伝わる法要、次の一週間は、念仏会法要とよばれる、御念仏中心の法要。最後の一週間は浄土宗や法然上人に御縁のある宗派、浄土宗各大本山による浄宗会法要が執り行われました。
 この中でも古式法要では、総本山知恩院の伊藤猊下が御出座された庭儀式など、特に大きな法要がありました。この庭儀式では、知恩院の黒門と呼ばれる門から、黒門→東大路通り→新門→女坂→御影堂と大規模なお練りを行いました。お練りには、伊藤猊下を始めとして総本山の関係ある僧侶達や、天皇陛下より戴いた法爾大師の大師号の入っている書簡箱も参列していました。
 また、念仏会法要では、普段は御影堂内の宮殿(くうでん)の中にいらっしゃる、法然上人の御像にお出ましいただき、法然上人と共に、檀信徒と僧侶が一緒に木魚で念仏をお称えし、念仏と共に宮殿の中にお下がりいただいておりました。
 写真にありますが、法然上人の御像は四人の僧侶によって動かさせていただいております。また、息がかからないようにするためにマスク(正式には覆子と言います)をしており、法然上人が生きているかのように御像を動かしています。

 約1ヶ月の大遠忌では、様々な地域の方々と出会うことがありました。法然上人の八百年大遠忌を御縁として、いろいろと出会えたことは大変素晴らしいことであり、大遠忌をお手伝いさせていただいたことは、これからの僧侶として生きていく中で大切な経験であったと思います。八百五十年の大遠忌の時に、自分は生きているか判りませんが、この大遠忌での経験や、人でいっぱいになっている御影堂や知恩院の姿を伝えていきたいと思っています。

 天主君山現受院願成寺副住職
 魚 尾 和 瑛


法然上人八百年大遠忌法要


庭儀式お練り


法爾大師、加諡の書状が入っている書簡箱


法然上人の御像にお戻りいただく様子









東北地方太平洋沖地震義援金のご報告

 お彼岸のあいだ玄関でお寄せいただきました「東北地方太平洋沖地震義援金」 と 観音堂大祭の経費の一部を、浄土宗を通し見舞金といたしまして被災された方々にお送りいたしました。誠にありがとうございました。

「義援金箱」
      77,303 円
「観音堂大祭経費」
     100,000 円

 

十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。
 お檀家の皆さまには、10月下旬に郵便にてご案内申しあげます。

日   時
11月12日(土)13時より
会   場
願成寺 本堂
法   話
「落語入門」
講   師
落語家 林家 正雀 師匠
塔婆供養料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

第306回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
11月18日(金) PM7:00〜8:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
如来寺 荻田 宣史 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
12月16日(金) 同時刻  大泉寺 小島 健布 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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