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次回配信日は、5月1日です。




最澄が建立した一乗止観院の後が、根本中堂(国宝)になっている。


陽光が注ぐ青龍寺本堂。


青龍寺本堂の天井にある日本画で描かれた飛天と数々の楽器。


東塔にある法然上人得度御霊跡の法然堂。

 比叡山は、滋賀県大津市と京都市左京区の県境にある大比叡(848.3メートル)と、左京区にある四明岳(しめいがだけ・838メートル)の二峰からなる双耳峰の総称だ。東には、日本で一番大きい湖の琵琶湖を見ることが出来て、西には京都の街が見渡せる。その京都の鬼門に当たる北東に位置することもあり、国家鎮護の山とされた。
 延暦7年(789)伝教大師最澄は現在の根本中堂の場所に小さな寺院を建立。一乗止観院とした。当時は、山の名をとって比叡山寺とも呼ばれていて、後の時代に年号を使用した延暦寺という寺号が朝廷から許された。
 しかし比叡山には延暦寺という堂塔はない、山そのものが延暦寺となっているからだ。
 山内は「東塔(とうどう)」「西塔(さいとう)」「横川(よかわ)」と呼ばれている三つの区域に分かれている。これらを三塔と言い、更に細かく分けて「三塔十六谷二別所」となる。
 東塔は延暦寺発祥の地だ。総本堂である国宝の根本中堂には、開創以来不滅の法灯が、千二百年の時代を越えて輝き続ける。そして、戒壇院や阿弥陀堂など、重要な堂塔が集まっている。
 西塔は東塔より北に1キロメートル。転法輪堂が中心だ。本尊が伝教大師最澄御自身作の釈迦如来立像なので、釈迦堂ともいう。
 二棟の同じ形の堂が左右に並び、渡り廊下で繋がる。向かって右側が普賢菩薩を本尊とする法華堂、左側が阿弥陀如来を本尊とする常行堂だ。全体の形が天秤棒に似ているところから「にない堂」の称がある。
これらの諸堂が点在している様子は、修行堂の荘厳な雰囲気が感じられる。
 横川は、最も山奥で西塔より、更に北へ4キロメートル。横川中堂を中心に、仏教経典を書写したものを納めてある根本如法塔。仏教の講義を行ったので、四季講堂など、今の時代には歴史のある建物や、懐かしい風景が多く残っている場所だ。
 ここは、恵心堂があり、恵心僧都源信が初めて念仏三昧行を行なった、日本浄土信仰発生の地だ。念仏の理論書とも言うべき「往生要集」の著者でもある。浄土芸術にも大きな影響を残した。恵心僧都源信制作の「阿弥陀如来」の像が多いのも、その一つだ。
 ところで、日本には神仏習合の思想がある。比叡山も、その一つで神々と仏が融合した信仰の山だ。
 平安時代の初めに、伝教大師最澄が天台宗を開いた。その時、山麓にある日吉大社の大山昨神(おおやまくいのかみ)と大己貴神(おおなむちのかみ)を延暦寺の鎮守神としたことに始まる。山王権現とは、日吉大社に祀(まつ)られている神々の総称だ。山王信仰は天台宗の発展と共に全国に広まっていった。
 そんな信仰が篤い比叡山に、三月下旬縁があり訪ねる機会があった。目的は、黒谷の青龍寺参拝だった。
 西塔を過ぎて幹線道路から細い山道をしばらく行く。更に石段を250段程下ると、山門が見えてきた。まだ少し雪が残る谷の奥、浄土宗立教開宗の聖地だ。
 青龍寺開基は、第十八天台座主の慈恵大師良源。本堂には恵心僧都源信制作と伝承される阿弥陀如来像を中心に、諸仏、上人像が並んでいた。そして、堂内に描かれている飛天や雲模様、板戸の蓮など色彩豊かな日本画は、画家の極楽往生への、強い願いが感じられた。
 法然上人が、十八歳でこの地に遁世し、四十三歳で善導大師の「観経疏」の一文に、巡り合い下山するまで、二十五年間を過ごした。
 そのような青龍寺を、浄土宗は特別な意味を込めて、法然上人二十五番霊場の番外札所としている。
 比叡山は、日本仏教発祥の霊山。古代の時代から信仰されていた山である事を、改めて認識した。

 桂林寺住職  永 田 英 司









第311回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
4月20日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
十輪寺 菊地 博英 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
5月18日(金) 同時刻  養雲寺 青野 溥芳 師

 

大施餓鬼会のお知らせ

 本年もお施餓鬼会法要を、下記のごとく厳修いたしたくご案内申しあげます。ご先祖の供養とともに、一日ではありますが、みほとけの教えにふれます良い機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい(当日ご参加できません方には、当寺にてお塔婆をお墓に立てさせていただきます)。

日   時
5月30日(水)  【14時】法要
法   話
安井 隆秀 師 (藤枝市養命寺副住職)
「本当の信仰」
供 養 料
3,000円
申 込 み
お参りの折、電話、FAX、E-mail(前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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