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次回配信日は、9月15日です。




灌花塾における高橋氏の講演


郡上おどり

 岐阜県郡上市にある八幡信用金庫が、地域文化の理解を深めようと「はちしん灌花塾」を立ちあげた。灌花塾(かんかじゅく)とは、郡上藩を最後に治めた青山氏の藩校に由来するという。
 八幡信用金庫と交流のある三島信用金庫からは、稲田清治理事長と大村課長が参加された。演題は、地域史家高橋教雄氏の「古今伝授と宗祇」である。わたくしども宗祇法師の会からも、6人が同行させていただいた。

 この郡上市は、「古今伝授の祖」される東常縁(とうのつねのり)の領地であり、篠脇城が居城であった。東常縁は、室町幕府の命を足利政知の堀川公方(伊豆韮山)助成のため、三島に陣をかまえていた。常縁は戦国武将であるとともに、和歌においても第一人者でもあった。室町幕府奉公衆として京都にあったときは、冷泉派の清巌正徹にも和歌を学び、二条派の尭孝の門弟となり、二条派歌学の正説を伝えた歌学者でもあった。
 連歌師として大成を遂げた宗祇法師は、伝統的な和歌の道を究めたうえでの連歌の世界の構築を願ったと思われる。伝統的な古今集の奥義を受け継ぐことこそ、最重要課題と考えた宗祇は、戦陣にある常縁のもとへ赴いてまでもの伝授を希望したのである。

 初めての「古今伝授」は、宗祇の懇願によって文明3年(1471)正月28日から4月8日にかけて、三島の地で始まった。その場所として、最近の研究により我が願成寺が浮かび上がった。現在の地名にも「城山」があり常縁の陣があったと思われ、最近になって城山にある願成寺から宗祇法師350年追悼の軸が発見されるなど注目を集めている。宗祇法師終焉の地裾野市桃園の定輪寺には50年ごとの追悼法要の記録があるが、350年だけ不明であっただけに、今回の発見は意義あるものであった。

 日本最初の古今伝授が、三島の我が寺であるということは大変なことである。万葉集から現代短歌に至るまでの系譜を考えたとき、武家社会を中心として栄えた連歌が、歌謡の世界でその位置付けを有するには伝統的和歌の裏付けが必要とされ、古今の伝授こそがそれを適えてくれるものであったと思われる。それに気の付いた宗祇は、戦場にある常縁に三島の地まで赴いてまでの伝授を望んだのである。別な言い方をすれば、伝統的な京都歌壇にある歌人たちには、二条家がそうであるように、すでにその家系そのものが和歌継承の証であった。しかし武士の世界を中心とする連歌にとっては、和歌の手本として初めての勅撰和歌集である古今和歌集の奥義の伝授を授かることが必要であった。したがって常縁より授かった古今伝授は連歌の世界で継承されていくのである。

 古今伝授は2度に分けておこなわれ、2回目は6月12日から7月25日にかけて常縁の所領である大和町妙見神社でおこなわれたとする説がある。しかし今回の高橋氏の講演では、後半もまた三島での伝授であったして、金子金治郎氏のすべて三島説を積極的に支持された。三島にとっては嬉しい限りであるが、重い責任を負うことになる。
 今後の宗祇顕彰に力の入る次第である。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久








 8月が終わりましたが、残暑は相変わらず厳しいです。いかがお過ごしでしょうか。現在私は、日本仏教社会福祉学会の発表のため暑さ厳しい京都へと来ております。9月1・2日は京都、7・8・9日は伊勢、11・12日はまた京都へと、9月は学術大会が連続しており、体がなんとなく落ち着かないような気がいたします。

 住職や私も大学・大学院におりますので、学術大会での発表は必須の仕事となります。仕事といいますか、発表すること研究することが研究者の本分ですので、お寺での行事、寺務と同じ位に大切なものであります。
 正直申しまして、研究すること、例えば文献などを調べ、読むことや調査に様々な場所に赴くことは、興味関心もあることですので楽しくおもしろいと思います。しかし、学術大会での発表というのは、あまり楽しいものではありません。まず、先生方や諸先輩の前で発表することは、大変緊張するものです。私自身、副住職として人前で何かすることに抵抗があるわけではありませんが、自分の研究の是非や評価がされる場というのは、大変緊張すると共に、何か清水の舞台に立つような気がいたします。

 自分の研究や成果というのは、ある種、自分の子供のような存在です。私はまだ大学院生ですが、自分の研究が体の一部であるような気がしております。その子供を学術大会という場でお披露目し、時には否定されることもあるのです。研究にかけたお金や時間というものが惜しいと思うよりも、何か自分までも否定されているのではないかと思う程のショックを受けることもなきにしもあらずです。
 それでも私達院生や研究者は、学術大会で発表するのを止めることはありません。やはり、発表することが認めて貰える場であり、成功した発表の喜びは得がたいものであります。研究が認めて貰えるというのは、研究者として一歩踏み出した瞬間なのです。
 大学院に所属している私は、まだまだ発表する機会も少なく、認めて貰えるような発表というのは、ほとんどありません。しかし、それをバネとしてまた発表しよう、研究しようと思うことが、まず第一歩なのではないかと思っております。

 この原稿を書いている、次の日が発表ですので発表の是非はご報告できませんが、成功できるように褌を締め直して発表にかかりたいと思います。

 天主君山現受院願成寺副住職
魚 尾 和 瑛











第316回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
9月14日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
本法寺 清水 俊匡 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
10月12日(金) 同時刻  大泉寺 小島 捷亮 師

 

宗祇法師の会 (9月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
9月24日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 宗祇法師の会

 

ハワイ「ラハイナ浄土院」100周年

 ハワイのマウイ島にあります「ラハイナ浄土院」は、大正元年、カフルイ浄土院を開いた原聖道師がラハイナに土地を借りて仮布教所を設置、翌年着任した斉藤原道師が寄付などを集めて大正3年に堂を建てたのが始まりとなっているが、昭和5年、同じラハイナの海に面した現在地に土地を購入して移転している。同院は他のハワイの寺院と違って日本的に作られているのが特徴である。昭和43年、火災で本堂が焼失し、原源照師らの努力で3年後に再建された。日本から大工を寄せて、日本式本堂と三重塔を建てたのである。境内には、このほか鎌倉大仏を縮小したミニ大仏、鐘楼、山門、東屋などがあって、観光客が多く訪れている。
 今年の10月21日に開教100年の大法要が催されます。住職が代表いたし参拝いたして参ります。

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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