願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、1月5日です。




機上から富士山を望んだスケッチ


聖光上人御絵伝の一部分


良忠上人の宿であった地福寺跡から天福寺を見る


末代念仏授手印が書かれた旧往生院阿弥陀堂

 冬の穏やかに晴れた日、機上から霊峰富士を眺めることが出来た。それは、12月11日から一泊二日の日程で、大本山光明寺布教師会の布教教化研修会があったからだ。
 羽田空港から福岡空港に向かう途中、東京湾の向こうに房総半島があり、私の住む神奈川県の横浜や湘南海岸、三浦半島の全貌を見渡せた。
 その風景の中に、冠雪した富士山は八面玲瓏(れいろう)と称賛される崇高な美しい姿だった。なんと素敵で贅沢な事だろうと思い、良い旅になる予感をさせてくれた。

 今回、九州への研修会の目的は、浄土宗第二祖聖光上人の足跡をたどる研修会だ。
 まずは、九州で唯一の浄土宗大本山である福岡県久留米市の善導寺を参拝させていただいた。
 大本山善導寺は、もともと井上山光明寺と言っていたが、13世紀始め頃に聖光上人を開山として、浄土宗寺院になる。善導寺の名は、宋から伝来した善導大師像を安置してからになった。
 長く広い参道を歩いて、安政6年(1859)に再建されたという三門を入る。広い境内の中心に本堂があり、二百余年の歴史を語る入母屋造、本瓦葺で、庫裡と供に国指定重要文化財になっている。
 山内は自然に恵まれている為に、古木も多いが、特に三本の大きな楠の木は見事で、樹齢八百年を超えているという。

 本堂でお勤めの後に、御法主 阿川文正台下の特別講義として
 「末代念仏授手印(まつだいねんぶつじゅしゅいん)」とその伝承
 について
の講題で、お話をいただいた。
 最後に宝物殿を拝観。特別に「開山聖光上人御絵伝」一幅をみることが出来た。
 説明によると、四幅からなる聖光上人の絹本着色掛幅絵伝で、誕生から御臨終までの一代記と、大本山光明寺を開山した、浄土宗第三祖良忠上人の紹介まで描かれている。
 拝見したところ画風は、土佐派の大和絵であり、色づかいも明るく、知恩院所蔵の国宝「法然上人絵伝(四十八巻伝)」を研究の後が感じられる素晴らしい御絵伝であった。
 この作品を描いた画家は、相模国小田原町善光寺松蔭宣龍上人だ。
 弘化3年(1846)長野県波田村に生まれ、甲州の円福寺教学和尚に師事、小田原沼田の荒廃した寺を復興、博学多才で自ら御本尊善光寺如来も彫刻された人であったという。
 善導寺第五十九世累誉宣隋台下は、松蔭上人に聖光上人御絵伝を依頼されて完成ののち、大正6年(1917)開山御入滅六百八十年遠忌慶讃法要が盛大に厳修されたと伝えられている。
 浄土宗の宗祖法然上人の御忌である、平成25年1月25日に神奈川教区で発行される良忠上人御絵伝と良忠寺縁起御絵伝を描いた北邨賢誠上人は、松蔭宣龍上人と名字は違うが、長男になるという事が判明した。
 親子二代で、浄土宗の第二祖聖光上人と第三祖良忠上人の御絵伝を画家として描いていた事になる。
 このような形で布教を成就されていた、先達がおられたことに感謝し、今後の布教活動の指針とさせていただければと思った。
 次の参拝の寺院は、福岡県八女市の天福寺であった。
 嘉禎2年(1236)9月8日に、天福寺で聖光上人(75歳)と、良忠上人(35歳)が出合われて、翌年の8月まで11ヶ月の間、天福寺の南方、地福寺跡に良忠上人の宿として草庵を建て、毎日天福寺へ通い浄土の法門を学ばれたという。

 翌日は、熊本県にある往生院(新往生院)を参拝。寺宝である聖光上人自筆と言われている「末代念仏授手印」を拝観。次に近くの飛地境内にある往生院(旧往生院、古往生院)も案内してくださり、こちらは阿弥陀堂とも呼ばれていて、安貞2年(1228)に聖光上人が「末代念仏授手印」を著わした所として知られている。
 短い時間の急ぎ足の研修会であったが、良い旅になる予感を、霊峰富士が与えてくれたとおりに、充実した浄土宗第二祖聖光上人への遺跡巡りであった。

【末代念仏授手印】まつだいねんぶつじゅしゅいん
浄土宗の真義を伝える書であり、「生極楽伝承本」として善導寺に伝わる。序文は聖光上人の筆、安貞2年(1228)に述作された。
               (浄土宗大本山善導寺、パンフレットより引用)

 桂林寺住職  永 田 英 司









宗祇法師の会 (12月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
12月17日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 宗祇法師の会

 

第319回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
12月21日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
大泉寺 小島 健布 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
1月18日(金) 同時刻  未定

 

修正会(新年会)のお知らせ

 恒例の新年の初参り、護持会総会、新年会を開催いたします。ご申込は、暮れのお参りの折、またお電話にて前日までにお願いいたします。

日   時
1月4日(金) 11時より
内   容
初参り、護持会総会、福引き、会食
会   費
2,000円
申 込 み
暮れのお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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