願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、3月15日です。




「日本の美術」最終号

 祖父も父もそうであったためか、私も本は大好きである。よほど泥酔していないかぎり、本を持って布団に入る。床の隣には数十冊はいる書架を置いている。
 したがっていくつかの雑誌を購読している。寺とともに国語の教師をも継いだので、『文学』『国語と国文学』は、父の時代から継続である。
 『アサヒカメラ』も40年にもなろうか、中学に入学したときカメラを買ってもらった時以来である。買っただけでろくに目を通さなかったときもあるが、購読が終わったとき、その世界も生滅するように思われ、今日も愛読している。フィルムからデジタルへ移行したカメラ業界にあっては、「日進月歩」いや「時進日歩」であり、雑誌こそ必需品となっている。
 そういえばNHKの『きょうの料理』も長い。母よりも妻よりも、私が一番見ているのではなかろうか。とにかく見て楽しく、食べたくなり、その料理を作って見たくなるから不思議である。いや、そう思えるように雑誌は編集されているのである。

 当然であるが、それぞれの雑誌ごとに特色がある。カメラ雑誌のように技術系の雑誌は、常に次々と開発されていく製品と技術を追っていくのが主流である。四季のある日本では、『きょうの料理』『趣味の園芸』などは季節を追いかける。季節の狭間に当たるときには、「減塩料理」「免疫力アップのための料理」「健康料理」の特集が組まれる。中高年向けの『サライ』は旅と健康がそのテーマであり、毎年京都案内は欠くことがない。食べ物系である『dancyu』は、毎年「お寿し」「カレー」「郷土料理」の特集は定番となっている。
 ところで『アサヒカメラ』の7月号には、毎年「ヌード」特集が組まれるが、何故7月なのか解らない。
 雑誌にはいろいろなタイプがあって、組み立てキットがあって購読していくと、その製品が完成されるもの。趣向品の付録が中心で、読み物の雑誌としては意味の薄いもの。見るからに完結は難しく、採算がとれなくなると休刊となることが、創刊号から読み取られる雑誌もある。

 雑誌には、「その使命を果たした」として、「休刊」という「廃刊」が付きものであるが、父の時代から購読していた『日本の美術』が休刊したのは、私も好きな雑誌であっただけにとても残念でならない。廃刊の辞によると、独立行政法人国立文化財機構監修で、昭和41年創刊。国立博物館、文化財研究所、文化庁などの最前線の研究者たちによる、各号1つのテーマを取り上げた書下ろしの月刊誌である。平成23年9月刊、第545号をもって休刊となっている。45年間におよぶ日本の文化に対する貢献は、計り知れないものがある。

 休刊の理由が記載されていないのが残念であるが、それを問うのは野暮であろうか。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久








 2月に入り宗教界、特にカトリック圏には大きな衝撃が走った。ローマ教皇ベネディクト16世が退位すると表明したからである。我々仏教側にとって、「そうなのか」と他人事のように思えるが、実はそうではない。どの宗教教団、宗派においてもトップの交代と継承というのは、人が死を克服しない限り必ず起こり得るものである。
 何よりもこのニュースを聞いた時に驚いたのは、「退位」ということであった。報道されているように、ローマ教皇は終身制である。退位を生前に行ったのは、1294年のケレティヌス5世、1415年のグレゴリウス12世ぐらいだ。約600年の間、終身制で教皇が着座(就任)していたのに対し、保守と言われたベネディクト16世が自ら退位表明をしたことは意外であった。
 ただ、調べてみると教会法(カトリックの教会法なので、厳密にはカノン法と呼ぶ)では、終身制ではないようである。
 教会法332条2項では、
「ローマ教皇が辞任する場合には、辞任が自由になされ、かつ正しく表明されなければ有効とはならない。ただし、なんぴとかによる受理は必要でない」
 と記されており、辞任は自由であるされている。つまり、教会法上では自由で有り、慣習として終身制であるというのが実態であろう。

 先の教皇、ヨハネ・パウロ2世が亡くなった後に日本でも広く知られるようになったのが、教皇選挙である「コンクラーヴェ」である。白い煙が昇ると、新しい教皇が決まったことになる、なんとも周りから見ると判りやすいシステムだ。ただ、投票する枢機卿団は、電話を使うことも外部と連絡することが禁じられる、厳格なものである。
 我々仏教側も、他宗教とはいえ、その成り行きは気になるものである。時代が時代なら、トップの交代によって、他宗教も影響を受けることは、ヨーロッパから中東の歴史を見れば一目瞭然だ。ただ、世界中の人が新しい教皇の選出を見守り、バチカンの広場へと集まり祈りを捧げている姿を見ると、カトリックだけでなく、宗教の持つ力の強さを感じさせられる。
 浄土宗でも法然上人800年大遠忌に、参拝する人達の姿を見た時に、宗教の持つ力とは何かと考えさせられた。今回のローマ教皇の退位から着座までの一連も、その力を考える機会となろう。

 天主君山現受院願成寺副住職
魚 尾 和 瑛


増上寺しだれ桜









東日本大震災支援物産即売会

 三島地区宗教者懇話会の主催にて、東日本大震災物故者慰霊祭、復興祈願祭を開催いたします。あらゆる宗教の皆さまとご一緒にご慰霊ご祈願を申しあげ併せて、東日本支援のための物産即売会をおこないます。お誘い合わせお出かけ下さい。

日   時
3月10日(日) 〜 11日(月)  AM11:00 〜 PM3:00
会   場
三嶋大社境内
内   容
東日本地域の産物、海産物、ささかまぼこ、缶詰、味噌
石巻やきそば、おでん、豚汁(石巻味噌と三島野菜のコラボ)
主   催
三島地区宗教者懇話会(三嶋大社、霊友会、東方之光、天理教、カトリック
三島教会、立正佼正会、本山妙法華寺、泉福寺、松雲寺 他)

 

東日本大震災物故者慰霊祭、復興祈願祭

 三島地区宗教者懇話会の主催にて、東日本大震災物故者慰霊祭、復興祈願祭を開催いたします。あらゆる宗教の皆さまとご一緒にご慰霊ご祈願を申しあげます。どなたでも参加できますので当日お出掛けください。

日   時
3月11日(月) PM1:30
会   場
三嶋大社社務所大広間 TEL:055-975-0172
参 加 費
無料
主   催
三島地区宗教者懇話会(三嶋大社、霊友会、東方之光、天理教、カトリック
三島教会、立正佼正会、本山妙法華寺、泉福寺、松雲寺 他)

 

第322回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
3月15日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
延命寺 高橋 俊行 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
4月19日(金) 同時刻  十輪寺 菊地 博英 師

 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月20日(水) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
一般祈願料 3,000円  特別祈願料 1万円
申 込 み
お彼岸のお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

宗祇法師の会 (3月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
3月25日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

古今伝授碑の除幕式会 (宗祇法師の会)

 願成寺にて、東常縁より宗祇法師に「古今伝授」がおこなわれたことから、宗祇法師の会によりまして、「古今伝授の寺」の碑が、建立されることになりました。 下記にて除幕式がおこなわれます。どなたでも参加できますので当日お出掛けください。

日   時
3月27日(水) PM1:00
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料 (懇親会参加の方は、会費 1,000円です)
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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