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次回配信日は、8月13日です。




馬頭観音お札

 毎年この時期になると、近在の農家の人々とともに「馬頭観音の供養祭」がおこなられる。20軒ほどの農家の人が集まるが、正確にいうと今は農業で生計を立てている人はほんの僅かで、家畜を飼っている人は一人である。
 耕耘機が普及するまではどこの農家でも飼育しており、役用牛として活躍をしていた。そして亡くなると河川敷に埋葬されたためであろうか、河川敷には馬頭観音が祀られていることが多い。最近では河川の改修にともない、供養塚の移転に塚の供養を頼まれることがある。埋葬された場所と塚のある場所が異なっていくのが、多少残念である。

 そもそも馬頭観音とはどのような仏さまであろうか。
 六観音の一つ。別に馬頭菩薩・馬頭持明王などとも称される。慈悲を本誓とする菩薩であるにもかかわらず、この観音像に限って常に恐ろし気な忿怒相に表現され頭上に白馬の首をつけている。もちろんこの忿怒形はあらゆる魔障を消滅するための方便で、いわゆる衆生の六道四生といわれる生死すべての苦しみを断つことを内容とするものである。頭上の馬首は飢馬が草をむさぼり喰い、渇馬が濁水を呑飲する有様になぞらえて、この観音が諸諸の悪趣を食する菩薩であることを示すためである。(国史大事典)

 また「馬頭」という名称から、民間信仰では馬の守護仏としても祀られる。さらに、馬のみならずあらゆる畜生類を救う観音ともされ、六観音としては畜生道を化益する観音とされる。
 特に近世以降は国内の流通が活発化し、馬が移動や荷運びの手段として使われることが多くなった。これに伴い馬が急死した路傍や芝先(馬捨場)などに馬頭観音が多く祀られ、動物供養塔としての意味合いが強くなっていった。(Wikipedia)

 わたしが長年供養している馬頭観音もまさしく上記の通りであり、河川の改修の折、それぞれの農家の庭に祀られていた供養碑も一所に集められたものである。
 法要の折、配布されるお札を見るといろいろなことが解る。まず富士山が画かれ馬頭観世音の座像が安置されている。その脇には和歌が添えられている。

  ありがたや 神川(かんがわ)坂を ふみおりて
             まいりおがみて 菩提いのらん

 下には馬と牛の尊像がある。そして講中の名が「宮町神川牛馬観世音」とある。三嶋大社の氏子達が居住する地域であるので「宮町」、河川としての名称は「大場(だいば)川」であるが、三嶋大社の脇を流れる川であるので、地元の人はみな「神川(かんがわ)」と呼ぶ。そして何よりも「馬」だけでなく「牛」も加えられていることである。
 三島は東海道53次の11番目の宿場であり、天下の嶮(けん)と歌われた箱根を控えているので馬の文化も発達していたが、農耕に使われるのはみな牛であったように思う。どの農家でも黄色いいわゆる朝鮮牛が飼育されて、農耕の重要な労働力となっていたのである。したがって「馬頭観音」ではなく、牛も加わって「牛馬頭観音」と称されたのであろう。

 大きな建物のない昔は、つねに富士山を背景として、牛とともに農作業する風景がごく自然なものであったろう。
 すでに若い世代は牛馬による農耕は知らないのであるが、現在の農地を護ってきてくれたことに対する感謝の念に象徴される牛馬頭観音信仰は活き続けているといえよう。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









8月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。8月上旬にハガキにてご案内申しあげます。

「ご自宅での棚経」
8月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
8月13日11時、本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

宗祇法師の会 (8月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
8月22日(木) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第327回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
8月23日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
常林寺 山田 太壱 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
9月13日(金) 同時刻  健康アドバイザー 泉 洋 師

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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