願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、10月15日です。





仏教様式の影響を受けた階段


ブサキ寺院の奥の院


葬列


平日の昼にも関わらず、多くの参拝者が祈りを捧げていた

 8月にインドネシアのバリ島を訪れました。久方ぶりの海外ということで、色々と観光をして参りました。まず、インドネシアはとても大きい、と言っても範囲が広い国です。また、ムスリムが多いのも特徴です。しかし、今回訪れたバリ島だけはヒンドゥー教徒が9割を占め、独特な文化を形成しているところであります。ちなみに、インドネシアは法律によってイスラム、キリスト、仏教、ヒンドゥーのどれかに所属していることを公的な書類に記さねばなりません。もちろん、それ以外の宗教が迫害されている、というわけではありませんが、基本的には、国家による4つの公認宗教があります。入国審査の際の書類には、宗教の欄が当然あります。

 バリ島は、ヒンドゥーの島、神秘の島と言われることが多いですが、島内には数百のヒンドゥー寺院があり、様々な神を奉り、日々の生活の中でバリ人は神へ祈りを捧げて生きています。バリというと、ケチャやバロンダンスといったバリ舞踏といったものが有名ですが、もちろんこれも宗教儀式であり、寺院や村の集会所などで今でも行われています。観光化と伝統の保持ということが、最初に地元の人達によって考えられたのもバリであり、多くの文化人類学者などがバリをその対象として研究されています。私が大学院で勉強しています、宗教学にも影響を与えたクリフォード・ギアツもその一人で、『バリの親族体系』など、バリを調査地とした様々な本を出版しました。実は、この本を読んでバリに行こうと思い立った訳でもありました。

 今回は6日間とあまり滞在が出来ないので、限られた所しか見ることができませんでしたが、特に印象に残ったのがブサキ寺院でした。この寺院は、バリヒンドゥー教の総本山であり、多くのバリ人が参拝に訪れ、神々に祈りを捧げています。今回、現地のガイドと共に参拝してきたのですが、私が仏教の僧侶であるということを知って、ブサキ寺院の1番の聖地、いわば奥の院まで案内し、正式な参拝をさせて貰えました。
 また、バリ島内の寺院で唯一、仏教の影響を受けた建築だと言われており、高い階段によって本殿にあたる寺院まで登っていきます。ヒンドゥーには、カーストつまり階級が存在していました。というのも、インド程厳密ではなく、現在ではあまり意識されていないとガイドから聞いたので、存在していた、と表現する方が良いかと思います。カーストによってそれぞれの建物があり、1番上がクシャトリア、王族の為の寺院であり、現在でもバリの王族が参拝しているとのことでした。
 正式参拝は、ブサキ寺院のバラモンに聖水をかけて貰い、花やお菓子、お香などを神々に捧げ、サンスクリット語の経(当然ヒンドゥー教の)を唱えるものでした。最後に聖水につけたお米を額につけてもらい終了となります。このお米は一日付けたままで、自然に落ちるまではそのままが良いのだ、とガイドに教わったので、少し違和感を覚えながらもホテルに夜帰るまで付けたままでいました。

 ブサキ寺院を参拝した際に、多くのバリ人が供物を捧げ、様々に祈る姿を見ましたが、宗教の持つ力強さを感じずにはいられませんでした。また、葬列や日本で言う法事に来た人達など様々な人々を見ていると、ヒンドゥー教の信仰と生活が密接に結びつき、生活の中に宗教があるのだ、と改めて感じました。
 日本の仏教も宗教文化として今でも生き残っていますが、生活の中に宗教が色濃く残り、良い形で関係を保っている姿は羨ましくもありました。

ムスリム 【(アラビア)muslim】
《神に帰依・服従した者の意》イスラム教徒のこと。ムスラマ。モスレム。→イスラム教

 天主君山現受院願成寺副住職
魚 尾 和 瑛









第341回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
10月10日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
本法寺 清水 俊匡 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
11月21日(金) 同時刻  興禅寺 松本 好寛 師

 

宗祇法師の会 (10月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
10月20日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。
 お檀家の皆さまには、10月中旬に郵便にてご案内申しあげます。

日   時
11月9日(日)14時より
会   場
願成寺 本堂
法   話
未定
講   師
未定
塔婆供養料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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