新年あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。From Bodhgaya
インド、ブッダガヤでの年越しも、今年で6回目になりました。
日本では大雪だとニュースで見ておりますが、今年のブッダガヤは、例年になく暖かい日々が続き過ごしやすい毎日です。ただ、例年通りお正月感は全くないインド、ブッダガヤの年越し。
昨年の1月号のメルマガでも書きましたが、インドのお正月は3月に行われる「ホーリー」なので、お正月はあまり盛りあがりません。他にも様々な仏教国のお寺がありますが、チベットはチベット歴、中国や台湾は旧暦などそれぞれ違った日が新年なので、1月1日にお正月のお祝いを盛大に務めるのは、日本とタイのお寺ぐらいです。そして、2日になれば普段と変わらない生活に戻ります。
そんなブッダガヤ生活ですが、その中でのブッダガヤ独特だと思う習慣が、それぞれの国のお寺が法要の際に各国の僧侶を招くところです。
本日(1月13日)から三日間ブータンのお寺で行われる、僧侶による「Mask Dance」に招待され行ってきました。日本のように何時から何時はどのようなことが行われるという記述はなく、3日間、朝9時〜3時まで「Mask Dance」があるという記述のみの招待状。
いつ行っても大丈夫で、いつ帰ってもOK。この辺は、日本のようなキチッとした雰囲気ではなく、ゆるい感じで、参加する側も気負いなく行くことができます。10時頃に到着すると、ちょうどダンスが始まるところでした。周りには各国の僧侶や、子供の僧侶、ブータンの人々が集まっており、ダンスを心待ちにしている様子でした。
席に到着すると、色彩豊かで鮮やかな伝統の衣装に身を包んだ僧侶が登場し、シンバルのような鳴らし物と太鼓による「ジャンジャーン、ジャンジャーン」という独特のテンポに合わせて、体をねじったり、回転したりという踊りを約1時間続けます。衣装の重さと、動きの大きさを考えると、ダンスの辛さが想像できます。
見ているブータンの人達は、真剣に見ている人もいれば、隣の人と会話を楽しんでいる人、写真を撮るのに夢中な人、お菓子を食べている人、眠りにつく人など様々で、和やかな雰囲気の中おこなわれていました。
1時間が過ぎる頃に初めにダンスをした人達は後ろにさがり、少し休憩時間ができます。その休憩時間には、天狗のようなお面をかぶった僧侶が、歌を披露したり、ふざけた行動をみせ観客を楽しませ、観客は大爆笑と拍手で答えます。その次は、動物のお面をつけた僧侶がでてきて、また1時間ほど先ほどの楽器に合わせ踊ります。そのダンスの間も天狗のお面をつけた僧侶たちは、踊っている人の邪魔をしたり、観客のところに行ってふざけた行動をとり楽しませていました。
お昼頃になると、ダンスの途中にも関わらず、会場にいるすべての人にお昼ご飯が振る舞われました。数ヵ所に別れ、ご飯、ジャガイモのカレー炒め、マッシュルームエマダッチィー(マッシュルームのチーズスープ)ダール(豆カレー)。
ブータンは世界一辛い料理と言われていて、青唐辛子がふんだんに使われるのですが今回は少なめで、チーズの味とマッシュルームの甘さ、少しカレー味のジャガイモがアクセントとなり美味しくいただけました。
食事は広い野原にそれぞれが自由に座り、友達や家族で会話を楽しみながらピクニックのようでした。
その後、失礼しましたが、古い日本?を見ているような感覚に陥りました。
みんなでお寺に集まり、伝統の踊りを静かにというよりも笑いながら楽しみ、ご飯の時間になれば、みんなで同じものを草の上に座りおしゃべりしながら食べる。
決して豪華でもなく、きっちり時間通りに進んでいるわけでもなく、素朴でほどよいゆるさの中、みんなが一緒に楽しむという雰囲気を率直にいいなぁと感じたブータン寺の法要でした。
安養寺 清 水 良 将
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