願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、11月16日です。





往来一札(願成寺)


 戦国時代が終焉を迎え江戸幕府が開かれると、政局の安定策がとられ国家形成に着手される。
 「幕藩体制」を敷き、武家を統制するために「武家諸法度(ぶけしょはっと)」、天皇及び公家に対する関係を明確するために「禁中並公家諸法度(きんちゅうならびにくげしょはっと)」を制定して、法制度の整備がなされていった。さらには諸藩には参勤交代、治水や築城の工事を命じて、諸大名の経済的負担による弱体化政策を執るのであった。こうした政策によって、江戸幕府は2百数十年にも及ぶ長期安定政権を樹立するのであった。

 こうした政策は、宗教界においても確実に実行されていった。歴史のなかで寺社が権力をもったときの恐ろしさ、また民衆を掌握するのにも役立つことを知っていたからである。
 3代将軍家光は、寛永12年(1635年)寺社や遠国における訴訟担当の諸職として寺社奉行を創設した。その職権はおおむね寺社の支配ということであるが、寺社のみならず、寺社領の人民・神官・僧尼の支配、連歌師・楽人・検校・陰陽師・古筆見および碁・将棋所の者まで支配するとともに、寺社および寺社領の人民の訴訟や、関八州外の私領もしくは八州内の寺社領人民より江戸府内人民に対する訴訟などを扱った。町奉行・勘定奉行は老中支配であるの対して、寺社奉行が将軍直属の機関であるという点で、他の二奉行とは格の上で隔たりがあったという。(国史大辞典)。

 寺社奉行からの通達は、まず各宗派の総触頭寺院に伝達され、そこから諸国の触頭寺院に伝達、さらに所轄内の各寺院へと伝達される。浄土宗でいうと、寺社奉行→増上寺→諸国触頭寺院→各寺院と、寺社奉行→増上寺→知恩院→諸国触頭寺院→各寺院とがあった。
 諸国の触頭寺院は、増上寺藏「諸檀林并拾七箇国触頭寺院連名帳」、知恩院分触頭台帳「末山触頭牒」によると、一国一触頭(大名の領国内を単一の触頭で管轄、その例として駿河国の宝台院が徳川家2代将軍秀忠母の西郷局の菩提寺として務めた)の国と、地域の特定寺院が務めた国が大方である。
 しかし三島の伊豆国は特殊であって、「林光寺」「誓願寺」「願成寺」「蓮馨寺」「長円寺」の5ケ寺が年番で務めていた。その理由は不明であるが、年ごとの輪番で5ケ寺が、伊豆国63ケ寺に触れていたのである。

 恥ずかしながら、拙寺「願成寺」が輪番とは申せ、触頭寺院であったことを最近知ったのである。
 あるお檀家さんから頂戴した願成寺発行の「一筆往来(通行手形)」の寺院署名の角書きに「豆州三嶋觸頭五ケ寺組内」とあり、調べた結果である。一般的には、通行手形などに触頭寺院であることを記載することはなかったが、触頭寺院の発行した通行手形であると権威付けに書かれたものであろう。
 はからずも1通の通行手形が裏付けてくれたのである。
※触頭については、宇高良哲先生のご指導をいただき、ご著書「近世浄土宗史の研究」を参考にさせていただいた。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
10月2日(金) スタート 第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

宗祇法師の会 (11月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
11月16日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第354回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
11月20日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
興禅寺 松本 好寛 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
12月18日(金) 同時刻  大泉寺 小島 健布 師

 

十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。
 お檀家の皆さまには、10月下旬に郵便にてご案内申しあげます。

日   時
11月21日(土)14時より
会   場
願成寺 本堂
法   話
「新発見の願成寺の歴史」
講   師
住職
供 養 料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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