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次回配信日は、12月15日です。





清浄歓喜団箱


清浄歓喜団

 「清浄歓喜団」というお菓子をご存じでしょうか。
 もう40年も昔のことであるが、真言宗の大学の先生から、「聖天さんにお供えするお菓子ですよ」といって頂戴した。京都八坂神社前の老舗「亀屋清永」が一子相伝、門外不出でつくっている。私どもの総本山知恩院の門前でもあり、時には登山の帰りに買って帰ることがある。
 初めて口にした時は摩訶不思議な味がして、表現がよくないが、初めてコーラを飲んだ時のようにも思えた。

 この清浄歓喜団をお供えする聖天さんは歓喜天のことであり、大日如来の権化身であるがため「聖」をつけて聖天さんという。
 歓喜天は、もとインド神話の神で、仏教にはいって大自在天の子、韋駄天の兄弟とされた。その形は象頭人身で、単身と双身の像がある。単身像は二臂(ひ)・四臂・六臂などの別があり、刀・果盤・輪・棒・牙などを持ち、一定しない。双身像は、一つは男天で魔王、一つは女天で十一面観音の化身といい、男女和合の姿に作られる。治病、除難、夫婦和合、子宝などの功徳があるとされる(日本国語大辞典)。

 その品書きには、遠く奈良時代、遣唐使により我国に伝えられた唐菓子の1種で、7種の香を入れて包み、そのほのかな神秘な香は仏教で言う「清め」の意であり、8つの結びは八葉の蓮華をあらわし、形は金袋になぞらえ、たぎった上質の胡麻油で、揚げてある。伝来の当時は中身は栗、柿、あんず等の木の実を、かんぞう、あまづら等の薬草で味付けしたらしく、小豆餡を用いるようになったのは徳川中期の後で、その秘法を比叡山の阿闍梨(あじゃり)より習ったと伝えられ、月の一日、十五日を中心に調製。勿論精進潔斎の上調進することは昔も今も変わりはないという。
 「家族で神妙ななかに食するのは昔も今も変わりがなく、これほど緊張するお菓子はほかにない。

 ところでライフワークとする三条西実隆の日記『実隆公記』を読んでいると、この清浄歓喜団が登場してくるのである。
 永正5年(1508)2月10日、仁和寺真光院より「歓喜団五顆」を頂戴したとある。また梶井宮堯胤法親王や聖護院からも頂いている。当時寺院や上級貴族の進物として用いられたことが判る。「亀屋清永」の作か定かではないが、実隆と同じ仏菓を口にしたことを喜ぶ次第である。
 また文明6年(1474)10月15日は、二尊院大聖歓喜天供の結願に出かけて、初めて本尊を拝見したとある。そして「下供頂戴」とあるから、供物である歓喜団を頂戴したのであろうか。

 実隆はそのときの気持を「殊勝殊勝」と書いている。清浄歓喜団、実隆、私が有縁であることを知り、私も「殊勝殊勝」である。

【三条西実隆】さんじょうにし‐さねたか
室町後期の公卿。歌人。内大臣公保の次子。後花園、後土御門、後柏原、後奈良の四天皇に仕えて内大臣に至り、出家して逍遙院堯空と号した。飛鳥井雅親、宗祇に学び、三条西家歌学の祖となる。「源氏物語」をはじめ多くの古典を書写、校合、研究した。

【実隆公記】さねたかこうき
室町時代後期の公卿、三条西実隆の日記。記事は文明6年(1474)正月から天文5年(1536)2月にわたる。博学を以て知られ、公家にも武家にも重んぜられた実隆の日記で、朝廷や幕府を中心とする政治史の好史料であるとともに、当時の文化のありようを知る上でも重要。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
10月2日(金) スタート 第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

暮れの墓地大掃除のお知らせ

 毎年12月の第2日曜日は、暮れの墓地および境内地の大掃除となっております。お忙しい折とは存じますが、ご家族でご参加下をお願いいたします。当日は「温かい芋汁」を用意いたしておりますので、お掃除終了後お召し上がり下さい。

日   時
12月13日(日) 9時より (小雨決行)
お 願 い
できますならばお掃除の道具をご持参下さい。
駐車場が少ないのでご注意下さい。

 

第355回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
12月18日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
大泉寺 小島 健布 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
1月15日(金) 同時刻  善教寺 土山 和雅 師

 

宗祇法師の会 (12月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
12月21日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

修正会(新年会)のお知らせ

 恒例の新年の初参り、護持会総会、新年会を開催いたします。ご申込は、暮れのお参りの折、またお電話にて前日までにお願いいたします。

日   時
1月4日(月) 11時より
内   容
初参り、護持会総会、福引き、会食
会   費
2,000円
申 込 み
暮れのお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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