願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、6月1日です。





baobab - どん、と構える、バオバブの木。なんでももっともなく在わすめちゃかっこいい、憧れの存在。


この世界は、本当に限りなく美しい!


私の光、私の根本。子供達の顔は、プライバシー保護のためにぼかさせてもらいました!

 2015年の4月に投稿を始めさせていただいてから、もう2年が過ぎた。本当に早いものだ。学校が休みの間の各国での活動や、旅先で感動に震えた時でも、勉強であまりに大変で「もう私には無理だ」と思ってすべて投げ出したくなった時でも、特に変化を感じるでもなくただ時が過ぎていった時でも、毎月一回、「本当に私がわざわざ文字にしたいようなことってなんだろう?」と問いかける機会を与えてもらった2年間だった。

 正直、そんな大事なことを、背中を押してもらわないとなかなか考えないようになってしまっていたのが恐ろしかった。日々忙しくて、どんなに頑張ってもうまくいかないことも山ほどあって、やっぱり、どうしても、エゴに陥ってしまう。寂しい。疲れた。なんで結果が出ない。なんでまだ完璧な「デクノボー」になれない。そうやって、なんで、なんでと苦しくなり、なればなるほど人にも自分にも優しくなれない、ナンデモット病にかかることも何度もあった。
 不思議なものだ。どうにか沢山役に立ててもらいたいからこそ「もっと」「なんで」が襲うのに、思い詰めるほど誰のためにもなれなくなる。でも自分も、行動も、つまりは世界そのものも「十分だ」と信じれた瞬間、与えられるものが増える。

 最後の投稿で何を書こうかと悩んでいた時、昔インドにいた頃に書いたブログを読み返し、今自分に再度言い聞かせなければいけないことだからこそ、少し長くなるが、ぜひシェアさせていただきたい。

 その日はいつも通り障害を持つ子供たちの施設に仕事に出かけた。お昼の時間になり、障害の重度により、食べものの調理の仕方が違うのだが、私はミキサーにかけてスープみたいになったお皿を渡され、プルヴァティと言う名の重度の脳性麻痺を持つ女の子の担当になった。
 プルヴァティは口がしぼめた状態で固まってしまっているため、とても食べさせにくい。前回は、あまりに私がこぼしたり口を開けてもらえなかったり苦戦していたため、ベテランのインド人のお世話役の方が変わってくれた。しかしもう3週間以上もいるのにやりやすい子だけ選んでやっているのではダメだと思い、長期戦でも絶対やり遂げたいと思い、プラスチックのいすを引っ張って来て、隣に腰を下ろした。
 「プルヴァティ、一緒にがんばって。私もなるべくあなたが食べやすい様にがんばるから、あなたもがんばって食べて。」と伝えて、食べさせ始めた。
 口を開けさせるのに一苦労で、開けてもらったスキにスープを口に運ぶも、一回口に入れても、再度しぼめた瞬間にほとんどがこぼれ出て来てしまう。10分ほど格闘した末、小さいスプーンの方が奥まで入れられるかとも思い、スプーンを変えて再度トライ。よしよし、確かにもっと奥まで入る。
 こぼれたものをさっと拭かないと、垂れてよだれかけがベタベタになる。口の周りのものも乾いて、きっと痒いだろう。「お願い、もっと大きく口を開けて」。ミキサーにかけても、野菜などの細かい欠片は残る。「いっぱい食べないと元気でないよ!」と声をかけ続ける。しかし、細かくても野菜が入るほどの口を開けてくれない。30分ほどたつと、はー、と大きなため息をついてしまった。そこではっと想う。なぜ私はため息なんかついているのだろう。なんでイライラしてるのだろうか?
 彼女の気持ちはわからないけれど、もしかしたら彼女は口を開けたいんじゃないだろうか?もし、彼女も口を開けたいのに、彼女の障害がそれをさせていないとしたら、ため息をあげるなんてそんな理不尽な行動はあるだろうか?
 例えば「開けたい」「開けたくない」まで解っていないとしても、例えば反抗心で口をあけていないと仮定したとしても、なぜわたしが彼女に野菜を食べて欲しいのか?
 栄養をつけてほしいから。
 なんで栄養をつけてほしい?
 良くなってほしいから。
 なんで良くなってほしい?
 なんで私はボランティアなんかに来てる?
 色々な愛の与え方や、自分のリミット、私に合った与え方の形を探しに。
 だったら私は、彼女とここにいるだけで嬉しいはず。
 イライラすることなんてなにもないはず。
 これを作業にしてはいけない。これを「仕事」や「作業」にした瞬間、私はここに居る意味を失ってしまう。「今」「ここに」「わたし」が「在る」ことに感謝をして、彼女と時間を過ごせていることに感謝をして、なぜ自分がここに居るかを忘れてはいけない。それはきっと何をしていても、忘れちゃいけないこと。
 友人や家族と居るとき、仕事をしているとき、そして今の私の様に勉強を必死でしているとき、常に自分の心がそこにあってほしい。動作だけ、言葉だけで過ごしていく人生なんて誰も嫌だろう。そして私は「いま」「ここに」心から在ることを「誠実」の一部と考える。私は誠実に生きたいよ。

 プルヴァティに説明してみた。
 「私があなたにコレを全部食べてもらいたいのは、指示を受けたからでも、ただボランティア体験したいからでもなく、野菜には栄養がいっぱい入っていて、栄養があなたの身体にいいってことを知っているから、食べてもらいたいんだ。なんで身体にいいことをさせたいかと言うと、あなたが愛らしくて、大好きで、大切だから。今のあなたがいけない訳じゃあない。今のあなたのままで、大好き。だけれど、おっきくなったら、病気が良くなったら、もしかしたらもっと楽しみが増えるかもしれない。自由を感じれるかもしれない。だから良くなってほしい。あなたを愛してる、だから、これを食べてほしい。」そう説明しながら食べさせてみた。
 彼女の方に特に変化はなかったけれど、私の気持ちに大きな変化があった。食べてくれてありがとう。一緒にがんばってくれてありがとう。余裕が出た。感謝が出た。

 何か物事がうまくいかないとき、例えば近しい友人等とケンカするときって、私はそれは根本を忘れてしまっているときだと想う。なんで傷ついたか。なんで怒ってるのか。「あんたが分からず屋だから」「口出さないで」。「私が思う通りになればきっともっとうまく物事が進むのに」。それらはそれぞれ「あなたが大好きだから、私の言いたいことを解ってもらえてない気がして悲しい。」「ちゃんと考えて行動しているつもりなのに、信じてもらえない様な気になっての寂しい」「私が世界の足しになれればいいのに」が根本であろう。しかし言い方が違うと相手の理解も違うし、自分の気持ちも違う。その二つの会話の中で何が一番違うかというと、どれだけ愛と感謝を表現できているかではないだろうか。
 なにを前にしても、根本を忘れたくない。
 寂しい、悲しい、悔しいもちゃんと感じて、伝えられたら良いな。
 そして、それを伝えるときに、ちゃんと愛も伝えられるといいな。
 そしたら結果がどうであれ、きっと幸せだろう。

 プルヴァティは50分で、一皿全部食べてくれた。すごくうれしかった。
これがただの「作業」であったら、口が開く子は5分で終わることが10倍かかったことにイライラしてただろう。けど私は全部食べてもらえたことが、一緒にがんばれたことがすごく嬉しかった。動かない彼女の手を無理矢理開いてハイファイブをした。

 未熟で、イライラして、ため息しちゃうことも多い私ですが、こうやって毎月振り返る機会をいただけて、どんなに忙しくても根本をなんとか忘れずに来ることができました。
 私も、世界も十分で、ただただここにいられることへの感謝溢れる生き方ができたら、私はきっと人の役に立てる。足りないことではなく、溢れているものに目をやると、与えるものが増えることを忘れず生きたいです。

 この2年間、本当にありがとうございました。

 きょうこ 









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

第372回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
5月19日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
萬松院 吉田 宏得 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
6月16日(金) 同時刻  福泉寺 岩佐 善公 師

 

宗祇法師の会 (5月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
5月22日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

大施餓鬼会のお知らせ

 本年もお施餓鬼会法要を、下記のごとく厳修いたしたくご案内申しあげます。ご先祖の供養とともに、一日ではありますが、みほとけの教えにふれます良い機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい(当日ご参加できません方には、当寺にてお塔婆をお墓に立てさせていただきます)。

日   時
5月30日(火)  【14時】法要
法   話
宗教の世界
東京工業大学教授 弓山 達也 先生
供 養 料
3,000円
申 込 み
お参りの折、電話、FAX、E-mail(前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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