願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、8月17日です。





自作虫取り器


ニジュウヤホシテントウ


アブラムシを食べるアカホシテントウ


ウリハムシ


ウリハムシに丸く食害された痕

 家庭菜園は、メルマガにいろいろと話題を提供しくてれ、わたしの良きパートナーである。この時期、キュウリは大変に成長の早い野菜なので、毎朝の収獲となる。農家では、サイズをそろえるために、早朝、昼、晩と3回の収穫という。
 朝6時には菜園に行き、最初の仕事は虫取りである。

 ジャガイモやナスを食害するニジュウヤホシテントウの捕殺である。ペットボトルに漏斗(じょうご)を取り付けた自作虫取り器、虫に近づけ漏斗に落とすと、ペットボトルのなかに滑り落ちるという簡単な仕掛けである。手で摘まみ取ろうとすると、身を守るためであろうか、ポロリと落下してすぐに隠れてしまうからである(擬死、死んだふり)。当然ペットボトルのなかには水をいれてあるのだが、数分の間もがいて死んでいく。見ていると少し可哀想な気がするが、そうかといって捕殺しなければナスの収穫はほとんど期待できなくなる。そこで苦しまないで死ぬように、ペットボトルのなかに極少量の灯油を入れてあり、落下と同時に動かなくなる。

 次にキュウリに向かう。ここではウリハムシ退治である。やはりニジュウヤホシテントウと同じで、近づくと葉から落ちる。そればかりかすぐに飛び立ってしまうのである。だが幸いにかれらは朝寝坊で、私が行くときにはまだ葉の上で寝ているので、おおかた捕殺することができる。少しぐらい葉をかじられてもと思うが、その傷口から細菌やウイルスによって、いろいろな病気になってしまうので、これも見逃すことはできない。

 春にいわゆる夏野菜を植えてから、毎朝の日課となっている。ところで益虫と害虫との境はどこにあるのだろうか。カマキリや蜘蛛を好きな人はあまりいないであろうが、害虫の捕食のエキスパートであり、益虫の代表選手である。
 テントウムシには、その食種によって2種類がある。ナス科の植物を食害するニジュウヤホシテントウ、アブラムシやカイガラムシを食べるナナホシテントウ達である。同じテントウ虫であるが、益虫と害虫とに分けられる。その違いは、感情的表現でいうと、ニジュウヤホシテントウは斑点がぼやけていて薄汚い。一方ナナホシテントウをはじめとする益虫テントウ虫は、斑点数に関係なく光沢があって美しいので一目瞭然である。

 結局、虫たちは人間とって有益であるかないかが基準となって、区別されているのである。地球上のすべての生物は平等に生きる権利を有しているのであるが、生きるために食物、餌、養分を必要とするところから、食うか食われるかの世界が誕生してしまうのである。
 坊主が毎日朝から、虫とはいえ殺生を繰り返す。カンダタは蜘蛛を助けたことによって地獄から逃れるための蜘蛛の糸を与えられる(芥川龍之介『蜘蛛の糸』)。すると私は、地獄で虫たちの責め苦を受けるのであろうか。
 それならば、家庭菜園をしなければ、毎日虫たちを殺さないですむという問題ではない。それは漁師さんが獲った魚を食べれば、私は殺生していないという考え方である。
 ナスやキュウリ、あらゆる食べ物は、数多くの生き物の命をいただいているという気持ちを忘れてはならない。「いただきます」の一言を大切にしたい。

 7月31日朝6時10分、明日発行するメルマガ原稿を書き終えた。これから家庭菜園で虫取りである。

【擬死】ぎ‐し
動物が急激な刺激を受けて、死んだように動かない状態になること。昆虫のほか鳥類や哺乳類などにもみられる。ふつう刺激に対する単なる反作用として起こり、その結果、外敵からのがれるという役割を果たすこともある。(ジャパンナレッジ、日本国語大辞典)
 

【益虫】えき‐ちゅう
人間の生活に直接、間接に利益をもたらす昆虫。生産物が利用できるカイコ・ミツバチの類や薬用になる昆虫、また、害虫の捕食、花粉の媒介などのかたちで利益をもたらすハチ・カマキリなど。前者を有用昆虫、後者を有益昆虫と区別することもある。⇔害虫。(ジャパンナレッジ、日本国語大辞典)
 

【害虫】がい‐ちゅう
人間の生活に直接、間接に害を与える虫の総称。人体に寄生するカイチュウや、血を吸うノミ、ダニ、カ、衣類・食物などを食害するイガ、カツオブシムシ、ゴキブリ、農作物・果樹などを食害するアブラムシ、ケムシ、ウンカなどをいう。⇔益虫。(ジャパンナレッジ、日本国語大辞典)
 

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

8月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。8月上旬にハガキにてご案内申しあげます。

「ご自宅での棚経」
8月13,14日 ご予約いただいたお檀家さんに伺います。
「お寺での棚経」
8月13日  10時、16時 いずれか本堂へ。

 

第375回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
8月18日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
常林寺 山田 太壱 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
9月15日(金) 同時刻  金剛寺 水田 真道 師

 

宗祇法師の会 (8月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
8月28日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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