願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、12月15日です。





人物風俗図


部分


春夜求道

 鬼の念佛の作者瀬川眞氏の経歴を紹介させていただこう(注1)。明治40年三島市大宮町の旧家瀬川家に生まれる。瀬川家は、三島で「魚半」という大きな料亭を営んでいた。「魚半」常連客だった画家の影響を受け、絵の道を志すが父に反対され、沢地の龍沢寺の玄峰老師の教えを受け美術学校に行くことを決意。多摩美術学校に入学、昭和11年に卒業する。

 卒業制作にロウケツ染「人物風俗図」を作製する。その作品は、きっと実家である「魚半」に保存されていたのであろうが、戦後「魚半」が進駐軍に接収されるとき、その紛失を免れるためであろうか、瀬川家菩提寺である願成寺に寄贈されたと思われる。屏風として旧書院で利用されていたので、わたしには物心ついたときより身近にあり、インドの人が女性に花束を渡して求婚している図柄と勝手な想像をしていた。人物には魂が宿っており、その生き様を彷彿する迫力があり、元気をもらったものである。
 公開されたのは、平成5年に郷土資料館の企画展「ふるさとの画家とその作品展」に、下田舜堂、栗原忠二、細井繁誠、杉本英一、芹沢晋吾、高梨勝瀞とともに展示されたのみである。
 退色が進んでいるので、現在は公開していない。

 多摩美術学校の助手をへて、昭和14年から静岡県東部の学校で教員を務めながら創作にあたっていた。11月号に紹介したごとく、鬼の念仏に邂逅(かいこう)いたし、その創作の大方「鬼の念佛」をテーマとして、昭和38年教員生活を終えると、昭和50年68才でその生涯を閉じるまで鬼を描き続け、その意気込みは死の直前まで旺盛であったという。

 氏を彷彿する絵を掲載させていただこう。

春夜求道
      十五日夜
道を求むること
十年 未だ
得ず
一日一枚を描き
年月十年を過ごし
得ること空し
   夢をすて得ず
   今日今夜
   筆を取りて夢を追ふ

注1
三島市郷土資料館企画展「ふるさとの画家とその作品展」パンフレット

【邂逅】かい‐こう
(1)(─する)思いがけなく出会うこと。めぐりあうこと。
(2)(形動)まれなさま。また、偶然のさま。たまさか。希有(けう)。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

暮れの墓地大掃除のお知らせ

 毎年12月の第2日曜日は、暮れの墓地および境内地の大掃除となっております。お忙しい折とは存じますが、ご家族でご参加下をお願いいたします。当日は「温かい芋汁」を用意いたしておりますので、お掃除終了後お召し上がり下さい。

日   時
12月10日(日) 9時より (小雨決行)
お 願 い
できますならばお掃除の道具をご持参下さい。
駐車場が少ないのでご注意下さい。

 

第379回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
12月15日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
大泉寺 小島 健布 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
1月19日(金) 同時刻  未定

 

宗祇法師の会 (12月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
12月18日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

修正会(新年会)のお知らせ

 恒例の新年の初参り、新年会を開催いたします。ご申込は、暮れのお参りの折、またお電話にて前日までにお願いいたします。

日   時
1月4日(木) 11時より
内   容
初参り、福引き、会食
会   費
2,000円
申 込 み
暮れのお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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