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次回配信日は、1月5日です。





「嘆きの壁」で祈りを捧げる人。


「嘆きの壁」で祈りを捧げる人々。


「聖墳墓教会」中央祠堂。この中にイエス・キリストの棺が安置されている。


「聖墳墓教会」入口の石板にキスを捧げる女性。


「岩のドーム」青空に輝く黄金、きめ細やかな装飾が美しい。


イエス・キリストの活動していたオリーブ山よりエルサレムを眺める。

 先日、トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定するという内容の発言をしたことにより、世界中に波紋が広がっています。パレスチナ自治政府は抗議のため、その日から3日間を「怒りの日」とし、パレスチナとエルサレムでは、大規模に増強されたイスラエル治安部隊とデモ隊との間で衝突が起きました。また、21のアラブ諸国などが加盟するアラブ連盟、そして国連安保理の緊急会合も開かれ、各国からアメリカへの批判が相次いでいます。

 このようなイスラエル、パレスチナを取り巻く問題。私は、これまでテレビから流れるニュースでその名を聞いて、何か深刻な問題があるのはわかるけど、心のどこかで「遠い国の話」だという思いがあり、正直なところ、あまり詳しく知ろうとはしていませんでした。しかし、旅をするにあたり、今後宗教者として生きていくうえで、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地であるエルサレムを訪れ、何かを感じたいと思い、実際に訪れ、現状の一端を知ることができました。今回はこのパレスチナ地域に関する記事を書いてみるのですが、私のような者がテーマとして記事を書くにはあまりに問題が大きく深いので、間違っていることもあるかもしれませんが、若者の一見解としてお読みいただければと思います。また、宗教とは、平和とは、そんなことを今一度考え直すキッカケになればと思っています。
(今回も2回に分けての投稿です)

 まず、当地の歴史的背景をざっくりとご説明いたします。と言っても歴史が非常に長いので、説明も長くなりそうですが、できるだけわかりやすくまとめてみます。
 その前に私なりのキーワード紹介をします。これをわかっているのとわかっていないのでは話の理解が全然違ってきます。

 パレスチナ・・・
   現在のイスラエル及び、パレスチナ自治区を合わせた地域
   の総称。
 イスラエル国・・・
   ユダヤ人の国家。ユダヤ教を信仰。1948年に建国。
   (親アメリカ)
 パレスチナ自治政府(国)・・・
   パレスチナ地域に定住する、アラブ人の自治政府の統治
   地域。現在は、ヨルダン川西岸地区とガザ地区の2ヵ所。
   イスラム教を信仰。(親アラブ諸国)
 エルサレム・・・
   ユダヤ教、キリスト教、イスラム教のそれぞれの聖地。
   イスラエルに属すが、エルサレム旧市街(東エルサレム)
   周辺はアラブ人も住んでいる。イスラエルはエルサレムが
   首都であると主張しているが、パレスチナ国もエルサレム
   を首都として独立を目指しているため、国際社会はイスラ
   エルの主張を認めていない。

 現在のパレスチナ地域の歴史の始まりは、約4000年前、アブラハムという人物を中心としたユダヤ人が定住を始めたというところから。(リンカーン大統領のファーストネームは彼の名前が由来です。ちなみにイスラム世界ではイブラヒムと言います。)
 その後紀元前10世紀頃、ダビデ王、ソロモン王の時代に彼らの王国である、ユダヤ王国は最盛期を迎えました。(ちなみにダビデ王は有名なミケランジェロのダビデ像のモデルですよ!)
 そして西暦0年はもちろん、イエス・キリストが生まれた年ですね。イエス・キリストってどのあたりの人かご存知でしたか?そうなんです。彼は現在のパレスチナ国のベツレヘムという町で生まれ、エルサレム周辺で活動しています。イスラエル、パレスチナってちょっと縁遠いイメージがありますが、キリストの活動していた場所と聞くと少し親近感が湧きませんか?(私だけですか?笑)
 さて、話を戻しまして、その後、ユダヤ王国はキリスト教を信仰するローマ帝国、イスラム教を信仰するペルシャ、オスマン帝国など他民族の侵攻を受け、ユダヤ人は散り散りになります。7世紀〜20世紀まではイスラム教系の国が支配していたので、この土地の住民は中世以降、長らく大半をアラブ人が占めることになります。(ユダヤ人も少数ですが残って生活をしていました。)この間、キリスト教国による十字軍遠征が行われたことも有名です。
 第一次世界大戦がはじまり、イギリスはアラブ人側、ユダヤ人側双方に、協力してくれた暁には、パレスチナにそれぞれの独立国家を築いてあげますという外交をおこない(俗に言う二枚舌外交)、両者の関係性が悪化する最初の原因を作ってしまいます。それに伴いヨーロッパからのユダヤ人移民も徐々に多くなり、衝突はさらに激化。
 その後の第二次世界大戦後にはイギリスは完全にパレスチナ地域への介入能力を失い、国連に問題解決を委ねます。
 結果的に国連は、1948年に国連総会にて、パレスチナをアラブ、ユダヤの2ヶ国に分割し、エルサレムおよび周辺地域を国際管理下におくというパレスチナ分割案を賛成多数で採択しました。様々な要因がありますが、この分割案に沿い、最終的にイスラエル国が独立宣言を果たしました。もちろんパレスチナ自治政府のアラブ人をはじめ、周辺のアラブ諸国はこの決定に反発。紛争へ突入し、現在に至るという歴史の流れです。
 近年は争いをやめ、なるべく平和的に解決を進めようとする両者の姿勢があったにも関わらず、冒頭のトランプ大統領の発言によって、イスラエル、パレスチナの両者間はもちろん、二者を取り巻く各国の混乱が激しくなっているという状況です。

 前提の説明が大変長くなってしまいましたが、ユダヤ、キリスト、イスラムの3つ宗教聖地であるエルサレムの様子を少しご紹介したいと思います。

 ユダヤ教の聖地である「嘆きの壁」。かつてユダヤ王国の最盛期にここに神殿が建設されましたが、侵略により破壊、唯一現在までその神殿の「西側の壁」だけが残り、それをユダヤ教徒は聖地としています。破壊されて以降は、1年に1日だけ立ち入りが許されたため、彼らは残された西壁に向かって祖国の復興を祈りました。こうして、神殿西壁は「嘆き」の壁となったわけです。イスラエルが建国された現在、彼らはユダヤ人の誇りである神殿に向かい、未来の繁栄を祈られています。日本にいるとユダヤ教徒と関わる機会はほぼないので、祈りを捧げる彼らの姿は、新鮮で珍しくも、非常に美しい光景でした。

 キリスト教の聖地である「聖墳墓教会」。ここは、イエス・キリストが処刑されたあの「ゴルゴダの丘」の場所と言われ、キリストのお墓がある場所です。教会の中央にさらにキリストのお墓を守るお堂のようなものがあり、その中央に棺が祀られています。私は仏教徒ではありますが、2度とない機会ですので、2時間程参拝の行列に並び、キリストのお墓を拝んできました。並んでいる人を見ると、様々な国の方々がいらっしゃって、世界中のキリスト教徒の信仰の中心地なのだと実感しました。教会の入口すぐの場所にある、イエスの亡骸を乗せ、香油を注いだと伝わる大きな石板に、礼拝者が順にキスをされていたのがとても印象に残っています。

 イスラム教の聖地である「岩のドーム」。イスラム教の開祖であるムハンマドがある夜、大天使ガブリエルに導かれメッカから、エルサレムまで天馬ブラークに乗って旅をし、そこから天にのぼって神の声を聞き、その玉座の前にひれ伏したといいます。天に昇るときに足をかけた石が、ドームに覆われている聖石であり、その表面にはムハンマドの足跡が残っていると信じられています。この伝承により、エルサレムは、メッカ、メディナに次ぐ第三の聖地と定められています。実は岩のドームの内部には観光客は入れないのですが、入口付近までは見学ができます。写真をみていただければ、装飾のきめ細やかな美しさがおわかりいただけるかと思います。各地のモスクや宮殿で見たイスラム芸術の美しさにはため息が出ます。

 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地、エルサレム。この3つの宗教の聖地は、実は同じ城壁に囲まれたエルサレム旧市街にあり、それぞれの距離は100mほどの距離にひしめき合っています。そこにそれぞれの数え切れない信者が毎日世界中から礼拝に訪れています。しかし実際に3つの聖地があるエルサレム旧市街の雰囲気は、私の想像していた、荒れた雰囲気とは全く異なった、聖地らしい「静かな」雰囲気でした。様々な問題を孕んでいますが、当の聖地の周辺では、それぞれの住民、または礼拝者がお互いをリスペクトし、配慮し合い、聖地らしい荘厳で穏やかな空気感を漂わせているように私は感じました。 

 次回はパレスチナ国の様子、またイスラエルの日本ではあまり知られていない意外な一面をご紹介しようと思います。

 三寳寺  田 畑 智 英









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

第379回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
12月15日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
大泉寺 小島 健布 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
1月19日(金) 同時刻  未定

 

宗祇法師の会 (12月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
12月18日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

修正会(新年会)のお知らせ

 恒例の新年の初参り、新年会を開催いたします。ご申込は、暮れのお参りの折、またお電話にて前日までにお願いいたします。

日   時
1月4日(木) 11時より
内   容
初参り、福引き、会食
会   費
2,000円
申 込 み
暮れのお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

大本山増上寺参拝と落語と鹿芝居(落語家のお芝居)観劇

 大本山増上寺参拝と落語と鹿芝居(落語家のお芝居)観劇のバス日帰りの旅をおこないます。ぜひともご参加をお待ちいたしております。(詳しいパンフレットをご請求下さい。)

日   時
2月15日(木) 日帰り
内   容
【午前】
  大本山増上寺参拝

【午後】
  国立演芸場観劇
    ≪落語≫
    ≪お楽しみ≫
    ≪リレー落語≫
    ≪リレー落語≫
    
     ― 仲入り ―
    ≪大喜利 鹿芝居≫ 「子別れ」
        
        
参 加 費
10,000円
申 込 み
電話、FAX、E-mail (受付期日までに、先着50名)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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