願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、12月1日です。





宝鏡院山門


本堂


托鉢用わらじ

 みなさま、はじめまして。今月よりご縁をいただき、願成寺さんのメールマガジンに掲載させていただくことになりました林 晴雄(ハヤシ セイユウ)と申します。願成寺さんと同じ町内である川原ケ谷にございます、臨済宗建長寺派の地福山宝鏡院というお寺で、25代目の住職をさせていただいております。
 未熟者ゆえに稚拙な文章になるかと思いますが、みなさま、肩の力を抜いてご笑読いただければ幸いに存じます。

 私は、15年ほど前、三島市の山奥にある龍澤寺専門道場という所へ、3年間修行にいっておりました。修行中は、山奥での集団生活なのですが、自給自足を中心に生活をしていくために、畑を耕して色々な作物を収穫したり、シイタケ栽培の菌打ちをしたり、庭木の剪定から森林の間伐など、様々なことをしてきました。
 食事を作るのも、お風呂を沸かすのも、薪を焚いておこなうため、大木を切り倒してきて、玉切りにして薪割りなどは、様々な修行の中でも肉体的にはハードなものでした。修行の間は新聞もテレビもない中で、山奥に籠っているため、数少ない街へ出ることのできる修行というのは、少し気分がリフレッシュできます。
 その数少ない街へ出ることのできる修行の一つは、三島市にお住まいの方はご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが、毎月7・17・27日はお経を読みながら三島の町中を練り歩く「托鉢」という修行がございました。他にも、沼津や熱海、伊豆長岡など、月に6回程托鉢というものをおこなうのですが、この時に履くワラジは、自分達で休憩時間の合間に編んでおりました。昔のワラジはまさしく藁で出来ていたのですが、雨で濡れてしまうとすぐに壊れてしまいます。ですから、現代の修行僧達は雨の日でも壊れにくいようにビニール紐で編むのですが、それでも3ヶ月に一度は新しいものを編んでおりました。

 その腕を買われたのか(大して上手くはないのですが…)、先日、ある高校の茶道部の講師の方にお願いをされ、茶道部の生徒たちにワラジ作りを教える機会をいただきました。その茶道部は、毎年、龍澤寺で坐禅を修行僧に指導してもらい、体験させてもらっているそうで、そのお礼として自分たちの編んだワラジを修行僧の方へと奉納したいとのことでした。
 生徒たちは、初めて編むワラジと、たどたどしい私の説明に悪戦苦闘しながら、時間をかけながらも丁寧に編み上げていきました。中にはかなりユニークな形にできあがったワラジもありますが、生徒たちが互いに助け合いながら編み上げていくことで、協力して成し遂げる達成感は素晴らしいものでした。
 このワラジは修行僧に履いていただくために作っているのですが、修行僧達は裸足でワラジを履きます。托鉢では、街の中を歩くとはいえ、舗装されている道路でも小石は無数に落ちています。力を入れて、編み目の隙間が硬くなるように作らなくては、履いて歩いた時に、隙間から小石が入ってきてしまうのです。力を込めて編み目が硬くなるようにと指導はしても、初めて作るため、コツがわからないので、そこまで硬くはできません。また実際に履いて歩いたことがなければ、想像もできず、その重要性も理解できません。
 思いを込めて作ることこそが最も大切で、修行僧の方たちも笑顔で受け取っては下さいますが、履いて歩き始めた途端にその笑顔が苦笑いになっているのではないかと心配です。現代の我々は、屋外では靴しか履いたことのない生活を送っている為、道には小石が落ちているという当たり前のことでさえ、思い浮かべることなく生活してしまっているのかもしれません。

 以前、僧侶の先輩に言われたことがありました。「困っている人がいたとして、お金や物を配るのは限度がある。限りのあるものだからだ。しかし、心というものはいくらあげても無くなることはない。心は配れるだけ配ってあげなさい。」道端に咲いている花や、落ちている小石にも心を配り生活していきたいものですね。

 地福山宝鏡院住職
林 晴 雄









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

第390回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
11月16日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
蓮光寺 佐久間 清人 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
12月21日(金) 同時刻  大泉寺 小島 健布 師

 

十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。
お檀家の皆さまには、10月中旬に郵便にてご案内申しあげます。

日   時
11月24日(土)14時より
会   場
願成寺 本堂
法   話
「平安朝の女性の生き方」
講   師
住職
供 養 料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

宗祇法師の会 (11月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
11月25日(日) PM1:30〜3:30
会   場
本町タワー4F
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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