願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、1月6日です。





龍澤寺玄関


頭上で出迎える龍


この内部に掛け軸がびっしりと


内部に鏝絵が奉納されている不動堂

 皆さま、こんにちは。12月は時候の挨拶で『暦尾將盡の候(れきびしょうじん)』なんて言いますが、まさに暦が尽きようとしてきましたね。今年もあと少しだからこそ、今年にやり残したことや、やりきれなかったことが頭をよぎりますが、お寺では来年に向けての準備が忙しくて振り返る余裕なんてありません。だからこそ、無理やり振り返る時間を作るのです。

 先月の話になってしまいますが、11月23日に修行道場である沢地の龍澤寺に観楓祭という行事のお手伝いに行ってまいりました。観楓祭とは年に一度行われる掛け軸の虫干しです。秋のこの時期というのは、掛け軸の虫干しに適した時期ということで、いろいろなお寺で宝物の風入れを行って、ついでに一般公開するという形をとっております。例えば私のお寺の本山である鎌倉の建長寺や、建長寺の隣りの円覚寺では毎年11月の始め頃に、宝物の風入れの一般公開をしております。
 龍澤寺では毎年11月23日に掛け軸の虫干しを行っているのですが、一般公開の方が主となってしまった為、雨が降って湿気が多くても開催しております。湿度が高いとシミやカビの原因となるのであまりよくないのですけどね。
 龍澤寺は臨済宗中興の祖と言われる白隠慧鶴と弟子の東嶺円慈によって創建された寺のため、この2人の掛け軸が多く残されています。白隠慧鶴とは、沼津の原出身の江戸時代中期の僧で、当時衰退していた臨済宗を復興させ『駿河には過ぎたるものが二つあり、富士のお山に原の白隠』とまで謳われた人物です。白隠禅師は全国各地の臨済宗のお寺で法縁を結び、復興させてきましたが、白隠禅師が開山となっているお寺は無いではないかということで、一番弟子の東嶺禅師が創建し、白隠禅師を開山として迎え入れたのが龍澤寺なのです。
 その龍澤寺の観楓祭では、白隠禅師と東嶺禅師のたくさん所蔵されている書を見るために、大勢の人が押し寄せます。この2人の書の素晴らしさは言葉で言い表せるものではありません。書の中に奥深いものが隠されているのです。機会があれば是非、心で感じ取って頂きたいと思います。
 この2人の掛け軸がたくさん並んでいるだけでも見どころとなるところ、それ以外にも伊藤若冲・俵屋宗達・狩野探幽など人気のある掛け軸も掛かっています。また、明治時代の龍澤寺の星定老師の頃には、幕末の剣客・山岡鉄舟が参禅していたので、観楓祭には山岡鉄舟の掛け軸もありますが、同じ頃に参禅していた、名工左官職人である『伊豆の長八』こと入江長八の漆喰鏝絵細工も数多く残されており、こちらも来る人の目を引く宝物となっております。龍澤寺の観楓祭に行くと、玄関の上で皆様を出迎える龍、これも入江長八の作となっておりますし、観楓祭の日ノミ限定で公開されている奥の部屋には、千羽鶴・山水・菊花などが丹念に鏝で描かれていて、まとまって保存されている貴重なものを見ることができます。開山堂というお堂に祀られている星定老師の像も入江長八の作です。また、山門をくぐって右側にある不動堂の内部には、長八の弟子達の鏝絵(こてえ)が奉納されています。
 この観楓祭は毎年無料で一般公開されているので、年によっては観光バスツアーが来たりして、人が溢れかえってしまうこともありますが、是非機会があれば見て何かを感じ取ってもらえればと思います。午後3時には終了してしまいますが、ここからが私達の仕事が始まるのです。100幅近い掛け軸を整理しながらしまっていきます。この他にも、屏風などもありますので、近隣の和尚様方のお手伝いで、暗くなるまでに一気に片付けるのです。

 禅宗には『不立文字 教外別伝 直指人心 見性成仏(ふりゅうもんじ きょうげべつでん じきしにんしん けんしょうじょうぶつ)』という言葉があります。禅宗の書を見る際には、文字であらわすことのできない何かを心で感じ取ってみて下さい。そこには何か発見が、そして皆様の心の中に何か生まれるものがあるかもしれません。

 地福山宝鏡院住職
林 晴 雄









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

宗祇法師の会 (12月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
12月16日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第404回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
12月20日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
常林寺 山田 太壱 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
1月17日(金) 同時刻  未定

 

修正会(新年会)のお知らせ

 恒例の新年の初参り、新年会を開催いたします。ご申込は、暮れのお参りの折、またお電話にて前日までにお願いいたします。

日   時
1月4日(土) 11時より
内   容
初参り、福引き、会食
会   費
2,000円
申 込 み
暮れのお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

 「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
 「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
 「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
 「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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