願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、2月3日です。





龍澤寺本堂の修正会前


龍澤寺の達磨大師の掛軸


龍澤寺の大広間と広い床の間

 皆様、あけましておめでとうございます。年末年始は、いかがお過ごしでしたでしょうか?

 私の新年はというと、1月3日に修行道場の龍澤寺へと新年の挨拶に行ってまいりました。私が修行をしていたのは、もう20年も前になるとはいえ、修行道場独特のピンと張り詰めた空気に触れると、修行していたのが昨日のことのように思い出されます。

 修行道場での年末年始は慌ただしいものでした。まずは年末、28日には60sのもち米を蒸して、20セイロも餅つきをします。近隣のOBにお手伝いをお願いして、朝4時から餅つきをしますので、料理当番は2時には起きて竈(かまど)に火を点けるのです。私は、修行1年目の餅つきの時は、道場の老師(※修行道場の指導者)の付き人の役職だったのですが、餅つきの間は付き人としての仕事がないので、裏で水に浸してある60sのもち米をひたすらすくってセイロに入れる仕事をしていました。表の方では仲間達が威勢よく餅をついている中、裏で1人黙々と、凍るような冷たさの水に手を入れ、もち米をすくう仕事は、事前に先輩から餅つきの中で一番つらい役だと教えられていたとはいえ、1人別世界にいるような孤独感でした。
 年末は他にも、数日連続の托鉢や煤払いや大掃除、迎春支度などに追われます。
 大晦日も一日中迎春支度をするのですが、24時からは除夜の鐘を突きます。どこにも告知していない山奥の龍澤寺ですが、除夜の鐘を突きに大勢の人が集まってくるため、修行僧達は全員が突き終わるまではすぐそばで見守っています。全員が突き終わると2時までは突いていないといけないので、自分たちだけで突き続けることになります。2時に大鐘を突き終わると、それに呼応して本堂の殿鐘という小さな鐘を鳴らし、本堂にて元旦のお経が始まります。1時間程の朝のお経が終わると、6時の粥座(※朝食のこと)までようやく身体を休めることができます。三元除策といって、お正月の間は警策(※坐禅の時に叩く棒)を免除するとのことで、坐禅の修行は行われません。修行僧達も正月気分になるのです。
 しばし身体を休めたら粥座です。普段の粥座は、天井が映りそうなほどお湯がたっぷりな天井粥を食べるのですが、お正月は違います。お客様のために作るおせち料理の切れ端を使い、大量のけんちん汁を作っておいて、その中に焼いた餅を入れたお雑煮が振舞われるのです。餅は滅多に食べられない修行僧達の御馳走の一つです。裏では料理当番が餅を次から次へと焼いていますが、何しろ御馳走の餅です。それがわんこそばのように、小さいお椀で次々と運ばれては消費されていくのです。料理当番はそのたくさんのおかわりの中にはちょっとしたイタズラを施したお雑煮も混ぜてみますが、これは内緒の話なのでまたの機会に。
 お正月の三日間は10時になると修正会(シュウショウエ)というものを行います。龍澤寺では大般若経600巻というたくさんの経典を、般若心経の一節にもなっている呪文を唱えながら、パラパラとめくる転読(テンドク)というものを行います。修行僧達が大きな声をあげて一生懸命に転読をして御祈祷をするのです。
 その他の時間は、多くのお客さんが新年の挨拶に来ますのでその応対を致します。龍澤寺というお寺に対して挨拶に来る人と、老師の所へと挨拶に来る人と、2ヶ所の部屋で別々に応対致します。重箱に詰めたおせち料理を、お客さんが替わる度に補充して出しますので、年末に作っておくものとはいえ料理当番は大忙しのお正月なのです。

 1年前のメルマガにも書きましたが、お正月は臨済宗のお寺では床の間に臨済宗の初祖である菩提達磨大師の像を掲げます。龍澤寺の床の間はものすごく広いので、大きな掛け軸がかけられています。今年も挨拶に伺って初心を思い出す良い機会を頂きました。

 最後に、願成寺さんのメルマガを1年と少々続けさせて頂きましたが、私の担当は今回が最後になります。他宗派の私へと貴重な機会をくださった願成寺さんと、未熟者の話を読んで下さった皆さまに感謝申し上げます。皆さまのこの一年が良いものでありますように。

 合掌

 地福山宝鏡院住職
林 晴 雄









朝日テレビカルチャースクール三島(第3期)

「 源氏物語」を味わう  〜 光源氏が誘う平安貴族の世界 〜

 源氏物語は、今から千年もの昔に作られた物語ですが、そこに描かれている世界は色あせることなく、現在に生きる私たちに数々の感動を与えてくれます。光源氏の案内で、恋の世界・親子の世界・夫婦の世界、そして死の世界を訪ねてみましょう。きっと新しい人生観を垣間見ることができますよ。

開 催 日
第1・3金曜日 13:30〜15:00
会   場
朝日テレビカルチャースクール三島校(随時入学可、一回受講)
講   師
願成寺住職、大正大学非常勤講師  魚尾 孝久
受 講 料
3ヶ月 全6回 ・・・ 14,256円   1回 ・・・ 下記へお問合せ下さい
申   込
TEL:055-971-4041

 

第405回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
1月17日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
大泉寺 小島 捷亮 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
2月14日(金) 同時刻  三明寺 大嶽 正泰 師

 

宗祇法師の会 (1月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
1月27日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

 「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
 「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
 「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
 「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







本メールマガジンがご不要な方は、
下記URLから配信を解除できます。


http://ganjoji.com/mlmaga.html(解除・退会)