願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、2月15日です。





お節料理


我が菜園、左が萵苣


萵苣の西京味噌漬け


収穫した萵苣


皮を剥いた萵苣

 萵苣(ちしゃ)をご存じであろうか。一般的に「茎チシャ」「掻きチシャ」と呼ばれレタスの仲間であり、焼き肉に使われるサンチュのように、葉を掻いて利用する。チシャの葉は摘み取られても次々と生えてくるところから、いくら取っても、次々と出てきて尽きないことのたとえから、「萵苣千枚張(ちしゃのせんまいばり)」と、ことわざがあるくらいである。我が国では、「正倉院文書」や「延喜式」にも登場してきており、古来から重宝されていたようであるが、いわゆる西洋レタス(玉レタス)に、その主役を奪われてしまい、現在では知る人もいないようである。無論、一般的な八百屋さんやマーケットで目にすることはない。

 昨年の暮れは野菜の値段が暴落して、ブロッコリー、大根、キャベツ等が、ひとつ100円で売られた。庶民にはありがたいことであるが、生産農家ではひとつ10〜20円で、出荷用の段ボール代にもならないと、出荷を取りやめたというニュースがあった。昨年の秋は、ほとんどの産地で台風が上陸しなかったこと、暖冬で野菜が前倒ししたためという。
 そんななかで、暮れになると高騰する野菜がある。それがチシャである。われわれが値段を知るよしもないが、ネット販売では、東京や京都の専門店が販売している。1本300〜800円で、10本入りで消費税と送料で1万円を超えることもある。

 その需要先は、「お節料理」である。写真のお節料理の手前に野菜煮の「吹き寄せ」がある。
  白…………竹の子芋の煮物
  赤…………金時人参、普通の人参の煮物
  黄…………甘藷の檸檬煮
  茶…………椎茸の甘辛煮
  緑…………萵苣の西京味噌漬
 どんな高価なお節料理でも、色合いとして苦労するのが緑色の食材であろう。洋風お節は別として、キュウリ、ブロッコリー、スナップエンドウでは興ざめである。日本料理としては、冬場はほうれん草や春菊のおひたしが定番であるが、汁ものは使えない。ビニールの葉蘭(ハラン)の使用などは問題外である。あしらいものとして、南天や衝羽根(つくばね)が使われ、色合いとしては良いが食べることができない。
 そこで登場してくるのが、萵苣である。色合い、うま味、さらにコリコリとした食感まで備わったものは、ほかにはないのである。
 小正月、旧正月までは、高級割烹ではよく使われるという。

 そんな萵苣が、我が菜園には100本も植わっていた。十数年前にも作ったことがあったが、久しぶりの栽培であった。そこそこうまくできて、その対処に苦慮したとき、知り合いの板前さんが、「是非に」との声をかけていただいた。我が菜園の嫁ぎ先が決定、安堵した年末年始であった。プロに使っていただけることは、家庭菜園では最高の喜びである。

【萵苣】ちしゃ
 キク科の一年草または二年草。レタス、サラダ菜、カキチシャ、タチヂシャなどに大別される代表的な蔬菜。ヨーロッパ原産で、古くから栽培されている。全体に白粉を帯び、切ると白い乳液が出る。根生葉は楕円形で大きく、茎葉は茎を抱く。夏、枝先に舌状花だけからなる淡黄色の花が咲く。漢名、萵苣・千層菜。ちさ。学名はLactuca sativa 《季・春》

「萵苣十二石九斗」〔宝亀二年・奉写一切経告朔解〕、「苣一万四千五百卅七把」〔正倉院文書‐天平六年・造仏所作物帳〕とあるように、奈良時代以前から栽培されており、「延喜式‐三九・内膳司」の記載からも、広く普及した野菜であったことが知れる。従って、新たに渡来した野菜も、赤チシャ(ホウレンソウ)、唐チシャ(フダンソウ)、オランダチシャ(エンダイブ)のようにチシャの仲間として受け入れた命名がなされている。
ジャパンナレッジ「日本国語大辞典」

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









お 知 ら せ

  年忌法要は、新型コロナウィルス感染防止に配慮しておこなっております。

 なお、お墓お参りは、密となりませんので、お彼岸などお出かけ下さい。

 源氏物語講座は、新型コロナウィルス感染防止のため中止といたします。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
2月19日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
   
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
3月19日(金) 同時刻  

 

宗祇法師の会 (2月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
2月22日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

観音堂大祭(諸祈願)中止のお知らせ

  3月20日に予定しておりました

  観音堂大祭

  新型コロナウィルス感染防止のため中止とさせていただきます。

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
 したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

 「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
 「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
 「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
 「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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