人生のことについて考えることが多くなった野中です。
というのも、仕事柄多くの方々のお金の相談を受けます。最近知り合った人、昔からの知人と様々です。
中でも相談の多い内容の一つが老後(年金)についてです。
少し前に「老後資金2000万円問題」が大きくテレビで取り上げられておりました。これをきっかけに老後(年金)の不安が今までより広がったように感じます。
公的年金は、今年4月から受給開始時期の選択肢の拡大されます。
65歳を基準に前倒しで受け取ることを「繰り上げ受給」、先延ばしで受け取ることを「繰り下げ受給」と言います。
今までも60歳から70歳の間で選択ができますが、これが60歳から75歳までの間に拡大します(基準の65歳は変更無しです)。
受取年金額は受給開始時期によって変わります。
繰り上げをした場合は1か月あたり0.5%減額、一方繰り下げをした場合は1か月あたり0.7%増額となります(1ヶ月単位で選択可能)。
仮に60歳で受け取りを開始すると、0.5%×12ヶ月×5年=30%と65歳から受け取った場合に比べて30%減額になります。
一方75歳まで繰り下げた場合は0.7%×12ヶ月×10年=84%と84%増額になります。
公的年金は終身年金(亡くなるまで受給可能)なので、繰り下げを上手に利用できれば増額した金額を生涯受け取ることができます。
そうなると定年が65歳の場合は、75歳までの10年間分の生活費を働いたり貯蓄でまかなったりできれば良いので、目標が立てやすくなるのではないでしょうか?
84%増えるのは良いけど一体自分の年金はいくらになるのか気になるところだと思います。実は誕生月に送られてくるねんきん定期便で、将来受け取れる年金額の目安を確認することができます。
ねんきん定期便について
ねんきん定期便を見たことってありますか?年金定期便とは年金にかかわる個人情報を「国民年金、厚生年金保険の被保険者」に郵送する通知書のことです。
日本年金機構から毎年1回誕生月に送られてきます。
記載内容は直近一年間の、これまでの実績と年金受給の見込み額です。「35歳、45歳、59歳」の年にはより詳しい内容の書類が封書で到着します。
チェックしておきたいポイント
ポイントは大きく4つを挙げました。
@年金額
今年分、これまでの加入実績に応じたもの
A月別状況(最新)
国民年金の納付状況や、加入の区分が記載されています。
特に確認しておきたいところに、”標準報酬月額” ”標準賞与額” ”保険料納付額”があります。
B将来もらえる年金額の目安
現時点での記載なので、納付を続ければ年金額の合計は徐々に増加することとなります。
C受給資格期間を確認
120月以上の受給資格期間があれば老齢年金の受給が可能となります(480月が満額です)。
すべてを合わせた受給資格期間がここに表示されます。
さいごに
今回は年金の支給開始時期とねんきん定期便についてお伝えしました。
ねんきん定期便を見ていると「こんなに年金を払っているんだ」とびっくりすると思います。次のご自身の誕生月に自分はどれくらい納付してどれくらい受給できるかを確認してみてはいかがでしょうか。
また、現役世代のわたしたちが年金世代になったときは試算通りに年金が受給できるとも限らないため、今からできることをコツコツと、豊かなセカンドライフをイメージして自身自身でも資産の準備をしていきましょう。
ねんきん定期便の見方がわからないなどあればご相談ください。
ファイナンシャルプランナー
野 中 章 裕
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