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次回配信日は、6月15日です。





今までのマッチ


火をつけるには


線香用ライター

 60才まで煙草を吸いつづけてきた。今の書院建設の建前(たてまえ、上棟式)の日に、新しい建物は禁煙とするとのことで、皆の前で「禁煙」を誓った。それ以来13年、夢の中で隠れて2度ほど吸ったが、現実世界では煙草は吸っていない。禁煙をしているというよりも、煙草は吸わないのが正しいであろう。

 煙草を吸うにはマッチが必要であり、喫茶店などでは必ずサービスのマッチをいただいてきた。スナックなどでは、いわゆる店の名前が入った100円ライターをもらってきた。さすがに台所では自動点火になり、必要とされなかったが、マッチは生活に欠かせない物であったので、くださるお店からは必ずいただいてきたのである。
 しかし、今は日常生活のなかで、まったくマッチを必要とする場面がないのである。家庭の中で唯一「火」を使うのがロウソクやお線香をつける仏壇であろうか。これとて着火用のライターである。マッチは過去の遺物となってしまったのであろうか。

 お寺の玄関先にお線香が置いてある。販売しているわけではないが、お墓参りの折お線香を持参されなかった人の便宜に、玄関先に販売用?に置いてある。どこのお寺でもお線香の用意がしてあるからである。そこにさらに便宜をはかり、着火用に小マッチを提供している。
 ところがマッチで、お線香をつけることができない。マッチを正しく擦って火がつけられないのである。まずマッチの着火は、マッチ棒とヤスリの摩擦で着火するのであるが、普段マッチを使ったことがないのであろう、その加減がわからず何度も磨る。よって力が強すぎてマッチの軸を折ってしまうなどトラブルの連続で、お線香にうまく火をつけることができない。

 基本的には、マッチ1本でお線香がつけられるようにできている。
  @ お線香の紙を取り、軽く丸めて地面に置く
  A 中にも紙の帯で止めてあるものは、帯も取る
  B お線香を扇状に開く
    (ここがポイントで、束ねたままでは付きにくい)
  C 左手にお線香とマッチを持つ
  D 右手に持ったマッチ棒で擦る
  E マッチの火が安定したら、紙に火をつける
  F すぐにお線香をかざして、火をつける
  G 全体に火がつかなくても、
    1/3付いたら、お線香を動かして全体に

 無事、お墓参りを終えて、そのあとマッチをどうするかである。着火に何本も使い、おまけに小マッチでなかのマッチ棒も少ないので棄てられる結果となる。墓地の水屋には2立方メートルのゴミ用コンテナが置いてあるが、他のゴミとともに棄てられているのである。
 そのマッチが原因かどうかわからないが、2度そのコンテナから出火した。たまたま私が居るときであったので、庫裏より消化器を持ち出し事なきを得た。それ以来、水屋に消化器の設置、お盆やお彼岸など大勢の人たちが利用するときは、夕方ホースでコンテナのゴミに放水することもある。

 そこで昨年の暮れからマッチの提供を止め、お線香着火用のライターを置いた。ライターには「ご利用後は、玄関前にお返し下さい」とのシールを貼り、使用後に玄関先の所定の場所への返還をお願いしている。
 とりあえず7個を用意したが足りているようである。「変わったんですね」と話はあったが、「マッチのが、よかった」「ライターになってよかった」との言葉はない。

 暮れのお参り、春のお彼岸のお参りと、各ひとつが帰ってこなかったが、きっとそのうちに返却されるであろう。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









新型コロナウィルス感染防止のために

 年忌法要は、感染防止策をとりながら、親族中心におこなっております。

 なお、お墓参り、付け届けは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
6月16日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
福泉寺副住職 岩佐 剛昇 師
参 加 費
500円 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
7月21日(金) 同時刻  願成寺住職 魚尾 孝久 師

 

宗祇法師の会 (6月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
6月19日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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